4歳牝馬特別S
2000/04/23 中山競馬場 G2 芝2000m

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相馬眼予想

 今年から桜花賞から中1週となった4歳牝馬特別。桜花賞5着のサニーサイドアップ が出走を取り消し、中1週の厳しさを如術に表している。それなら狙いは、ゆったりと したローテーションで望め、かつ調子を上げている馬。桜花賞を使った馬なら、細心の ケアが施されて調子落ちのない馬が狙いだ。

 ドライウッドが逃げてスギノトヨヒメが2番手でスローペースの展開。ニ千の経験が ない馬がほとんどで東京の長い直線を意識して、大事に乗るのは間違いない。ただし 開幕週の東京の馬場は前残りが多いので、騎手たちは4コーナー手前からある程度 仕掛けていくことになるだろう。こうなると、後ろの馬は脚を使わされ、直線で豪快に 伸びて差し切るのも難しい。先行してじっくり乗れる馬の方が有利だ。

 ◎スギノトヨヒメ  毛色、馬体、見た目の凄みは、父フジキセキから 受け継いだもの。馬体には、まだ若さが残るが、縦に幅がある馬体は張りもあり、素晴 らしい。掛かるタイプでもないので、距離はこなせるだろう。この時期の牝馬は、距離 適性よりも、素質、仕上がりで十分に勝負になるのが常だ。調教は、ウッドコースを 軽快に飛ばし、最後までスピード感満点で間隔は開いたが万全だ。道中は2番手でゆったりと 進め、4コーナーを回ってからあり余るスピードで余裕を持ってスパート。直線では 手応えも良く、後続を楽に突き放して1着でゴール。ここでは、素質、馬体ともに抜けて おり、まず負けることはないだろう。負けるとすれば、テンションが上がり、入れ込んだ ときだけと見る。父フジキセキも見た目の凄みがあり、他の馬たちもフジキセキの前で はびびっていたそうだ。スギノトヨヒメも他馬を寄せ付けない凄みがあり、この程度の メンバーなら無事通過すると見たい。

 ○エアピース  2着は藤沢厩舎のティンバーカントリー産駒2頭が候補とみるが、人気のない この馬を狙う。距離は伸びた方が良いタイプで、ゆったり進む今回の展開は この馬に絶好だ。桜花賞に出走しなかったことでローテーションも良く、ここは 実力発揮できる。新馬で東京芝千八を上がり3F35.0秒で勝っているのも見逃せない。 調教では、脚の捌き、特に前脚の捌きに変化が見られ、軽快さを増した感があり好調だ。 道中は5、6番手を進み、直線で早めにスパートする騎乗。鞍上の蛯名騎手も東京に 変わって復調気配が見られ、ここは好勝負だ。

 ▲レディミューズ  桜花賞は、早いペースに戸惑って最後は伸びなかったが、 メンバー中最先着の6着。勝ったチアズグレイスと0.5秒差なら、まずまずで2枚落ち のメンバーなら当然狙える。調教は中1週を考慮して軽めだが、馬体の細化は見られず、 調子落ちはない。折り合いがつくタイプで距離は心配ないだろう。エアピースの調教が 良く見えただけに狙いを下げた。

 △スギノフォルモーザ  ダートで2連勝中で勢いに乗っての出走で調子も まずます。初芝でどうだかだが、血統的にはむしろ芝向きで、ダートでのスピード感 からも問題ないと見る。的場騎手の手腕に期待。

    勝負馬券:馬連 スギノトヨヒメ − エアピース

     ◎スギノトヨヒメ
     ○エアピース
     ▲レディミューズ
     △スギノフォルモーザ

レース結果
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 着 予 枠 馬       馬名          性齢 重量      騎手   タイム  馬体重  人気
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   1    3  5  マニックサンデー  牝 4 54.0kg  小野次郎 2:02.5  470Kg  -6  9
   2    2  3  カリスマサンオペラ 牝 4 54.0kg  和田竜二 2:02.6  454Kg  -4  5
   3    6 12  フサイチユーキャン 牝 4 54.0kg  千田輝彦 2:02.7  460Kg  -4 11
   4    8 15  フューチャサンデー 牝 4 54.0kg  横山典弘 2:02.7  430Kg  -6  3
   5    4  8  ディアアドマイヤ  牝 4 54.0kg  勝浦正樹 2:02.7  424Kg   0  7
   6    1  1  アカズキンチャン  牝 4 54.0kg  田面木博 2:03.1  454Kg  +2 13
   7    8 16  ハーバーキラリ   牝 4 54.0kg  田中勝春 2:03.2  420Kg  +4  8
   8    1  2  ハッピーマキシマム 牝 4 54.0kg  横山義行 2:03.2  510Kg  -8 15
   9 ▲  5 10  レディミューズ   牝 4 54.0kg  岡部幸雄 2:03.3  468Kg  +2  2
  10    7 13  ドライアッド    牝 4 54.0kg  小林淳一 2:03.4  440Kg  -8 12
  11    4  7  プリエミネンス   牝 4 54.0kg  柴田善臣 2:03.5  450Kg   0  6
  12 △  6 11  スギノフォルモーザ 牝 4 54.0kg  的場均  2:03.5  420Kg -18  4
  13 ○  7 14  エアピース     牝 4 54.0kg  蛯名正義 2:03.6  492Kg   0 10
  14 ◎  3  6  スギノトヨヒメ   牝 4 54.0kg  武豊   2:03.6  450Kg  -2  1
  15    2  4  グローリーゲイト  牝 4 54.0kg  佐藤哲三 2:08.9  436Kg  -2 14
  取消   5  9  サニーサイドアップ 牝 4 54.0kg  高橋亮
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 天候:晴  芝:良  
 ハロンタイム  12.8 - 11.5 - 11.2 - 12.1 - 12.5 - 12.4 - 12.4 
                      - 12.6 - 12.0 - 13.0  
 上り  4F 50.0 - 3F 37.6 
 2コーナー  (*7,13)-5,1,3,2,8(4,10)(6,14)(11,15)16,12  
 3コーナー  (*7,13)-(1,5)(2,3)-8(4,6,10)(11,14)15(12,16)  
 4コーナー  7,13(1,5)(2,3)(6,8)(11,15,10,14)(12,16)-4  

 <払戻金> 
 単勝 05 3,010円  9番人気  枠連   2- 3  1,650円  7番人気
 複勝 05   850円 10番人気  馬連  03-05 16,250円 47番人気
    03   430円  6番人気  ワイド 03-05  3,710円 47番人気
    12   940円 11番人気      05-12  6,020円 65番人気
                         03-12  4,300円 52番人気

レース回顧

 どうしたスギノトヨヒメ。1番人気で武豊騎手と条件は揃っただけに、この大敗は いただけない。状態になにか問題があるのだろう。調教で見抜けなかったのが情けない。 今年から桜花賞から中1週で真の有力どころが出走せず、レベルが落ちた感じがする。 このメンバーなら、桜花賞の上位4頭で一掃できるだろう。では、回顧です。

 マニックサンデーは、3番手を進み、直線に 向きすぐに先頭に立ち、粘り 切って1着。父サンデーサイレンスで母系がバブルガムフェローの近親と東京ニ千は ベストのコースだったのだろう。新馬で3F34.0秒で上がっていた点は、注目して いたが、ここで重賞制覇とは恐れいった。恐るべしサンデーサイレンス。

 カリスマサンオペラは、5番手を進み、直線 でじりじり伸びて2着を確保。 忘れな草賞は、入れ込んで自爆したが、今回は落ち着いていた。レースぶりから、 いかにも距離が伸びてしぶとさを発揮するタイプ。オークスでもスタミナを生かせば ある程度は好走できそう。もう少し切れ味が増せば、好走する確率も増すはずだ。

 フサイチユーキャンは、最後方から進み、 直線だけの競馬で追い込んで3着。 直線の差し脚は、メンバー中最速で鋭く見えた。ただし、前が少々失速していたのも 確かでどこまで信用していいものか。こちらも距離が伸びていいタイプ。

 ▲レディミューズは、中団を進み、直線で 追っても伸びずに9着敗退。 岡部騎手いわく「追い出してから全然反応してくれなかった」ということで、桜花賞 から中1週が影響したのだろう。この時期の牝馬が輸送して激しいレースの後、 中1週は相当にきびしいのだろう。来年はこの点に気をつけたい。 母がシンコウラブリイで超良血なのに陣営の使い方が少々気になる。少し使い過ぎの 感があるが、どうなのだろう。藤沢厩舎には、それだけ有力馬が多くいて馬房の都合 もあるのだろうか?

 ○エアピースは、後方で脚をため、直線で 激しく追うも全く伸びずに13着。 調教の良さに騙されたが、馬体、走法は問題ないだけに先々走ってくる馬。 気長に待ちたい。

 ◎スギノトヨヒメは、先行できずに中団 からの競馬。直線に向いてズルズル 後退し14着大敗。道中で体が突っ張ったような走りで馬が気負っている感があった が、いったいどうしたのだろう。馬体はいいので、いちから立て直して欲しい。 まだまだ見限れない馬。


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