京王杯SC
2000/05/14 東京競馬場 芝1400m

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相馬眼予想

 G1馬7頭が揃った今年の京王杯SC。今までのG1以外でのG1馬出走は4頭もため、 過去最高の出走になるそうだ。最高に見所があるレースを期待したい。

 1枠を引いたエイシンルーデンスが逃げる展開。他に逃げたい馬がいないため、騎手たち は各馬の出方を伺い前半はややスローな展開になるだろう。直線大外一気でこのメンバーを 差し切るのは無理と考える騎手たちは、3コーナー手前からいいポジションを取ろうと動き 出すはず。そこから一気にペースが上がり、厳しいレースの始まりだ。スピードのない馬は ここで脱落し、ここでスパートした馬が直線抜けるのも、相当の底力がないと難しいこと。 こんな展開で有利なのは、ズバリ、心肺能力が高い底力がある差し馬だ。伏兵も多数いるが、 展開からは実績馬を狙うのが妥当だろう。

 ◎ブラックホーク  前走の高松宮記念は絶好調で望んで4着。それでも、 0.1秒差なら小回りコースをよく克服していると見たい。今回の調子は絶好調までいかな いが、まずますの出来で逆にこれくらいの方が競馬では走るものだ。底力はグラスワンダーに かなわないが、グラスより前で競馬ができる点が有利と見る。道中は中団より前につけ、 3コーナーからスピードの違いでじわじわとスパート。直線で早めに抜け出した馬に合わ せ、豪快に差し脚を伸ばし1着でゴール。このメンバーでも、千四までなら好勝負間違いなし。 横山典騎手が1番人気でない点も好材料で、ここは思い切った騎乗が期待できる。絶好の狙いだ。

 ○デイクタット  まず第一印象は、ブラックホークの馬体の作りと非常に よく似ている点。体は大きいが、身のこなしはしなやかで、さすがにG1馬と言ったところ。 芝で追った調教は、脚捌きも軽く好調と見たい。東京の芝も徐々に荒れ、かつ雨で水分を 含んでおり、時計がかかっている点もこの馬には有利だ。道中は中団から進め、直線勝負の 競馬。末脚はしっかりしているので、後ろから来る馬に抜かれることはないだろう。 ブラックホークの直後でマークすることができれば1着まである。それくらいの実力馬だ。

 ▲グラスワンダー  調教の動きは前走よりも確実に良くなっており、 腹回りもだいぶスッキリしてきた。直線での反応の悪いところが、世間では問われているが、 あれだけ動けばそんなに割り引く必要もないと見る。もう6歳、そろそろ調教で手を抜く ことを覚えても当然だろう。それよりも久々の千四のレースでスピードに対応できるかと 言う点。昨年は大外を一気に追い込んで1着とすごく目立つ勝ち方をしたが、前半の スピードについて行けずに後方に控えざるを得なかったのも事実。馬は年とともにズブく なるため、今回ついて行けるかどうか不安だ。そのため狙いを下げたが、心肺機能と底力は 間違いなく1番なだけにあっさり克服しても不異議でない。それがファンの願いでもある。

 前走でG1を勝ったキングヘイローも上記3頭に 迫れる実力の持ち主。 勝てなかった馬が勝った後に連勝することが良くあるため、注意は必要だ。

    勝負馬券:馬連 ブラックホーク − デイクタット

     ◎ブラックホーク
     ○デイクタット
     ▲グラスワンダー

レース結果
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 着 予 枠 馬         馬名          性齢 重量      騎手   タイム  馬体重  人気
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   1    8 17      スティンガー    牝 5 55.0kg  武豊   1:21.0  460Kg  +4  5
   2 ◎  7 13 (外) ブラックホーク   牡 7 59.0kg  横山典弘 1:21.3  526Kg  -8  2
   3    2  3     タイキブライドル  牡 6 57.0kg  岡部幸雄 1:21.3  472Kg  -4  7
   4    7 14 (父) ウメノファイバー  牝 5 56.0kg  佐藤哲三 1:21.3  446Kg   0 12
   5    7 15 (外) シンボリインディ  牡 5 58.0kg  蛯名正義 1:21.4  460Kg   0  8
   6 ○  4  7 [外] ディクタット    牡 6 59.0kg  ホランド 1:21.5  490Kg      4
   7    1  1     エイシンルーデンス 牝 5 54.0kg  本田優  1:21.5  456Kg  -2 13
   8    1  2     ディヴァインライト 牡 6 57.0kg  福永祐一 1:21.6  470Kg +10  6
   9 ▲  4  8 (外) グラスワンダー   牡 6 59.0kg  的場均  1:21.6  510Kg -20  1
  10    6 11 (外) シンコウエドワード 牡 6 57.0kg  田中勝春 1:21.7  450Kg  -8  9
  11    6 12     キングヘイロー   牡 6 59.0kg  柴田善臣 1:22.0  490Kg   0  3
  12    3  5     タイガーチャンプ  牡 9 57.0kg  吉田豊  1:22.0  454Kg -10 17
  13    8 18     リワードニンファ  牝 6 55.0kg  後藤浩輝 1:22.2  470Kg   0 15
  14    3  6 (外) トキオパーフェクト 牡 6 57.0kg  藤田伸二 1:22.2  460Kg  +4 11
  15    5  9 [地] タマルファイター  牡 6 57.0kg  丸山侯彦 1:22.3  526Kg  -4 16
  16    2  4     サクラスイートキス 牝 5 54.0kg  北村宏司 1:22.3  426Kg  -2 14
  17    5 10     フェイマスケイ   牡 7 57.0kg  嶋田高宏 1:22.6  508Kg  +4 18
  18    8 16 (外) スギノハヤカゼ   牡 8 58.0kg  田島裕和 1:22.7  494Kg  -4 10
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  天候:曇  芝:良
  ハロンタイム  12.5 - 11.1 - 11.2 - 11.6 - 11.8 - 11.2 - 11.6  
  上り  4F 46.2 - 3F 34.6 
  3コーナー  1(3,4,9,13)(2,7,15,18)(6,12,16)(8,10,14)11(5,17)  
  4コーナー  1(3,13,15)(2,9,7,18)(4,12,16)6(11,8,10,14)17,5  

  <払戻金> 
  単勝 17 1,100円 5番人気  枠連   7- 8 1,260円  6番人気
  複勝 17   290円 4番人気  馬連  13-17 2,120円  9番人気
     13   160円 1番人気  ワイド 13-17   770円  7番人気
     03   430円 7番人気      03-17 1,950円 20番人気
                         03-13 1,190円 13番人気

レース回顧

 ステインガーの切れ味にはっきり言って驚かされた京王杯。この切れ味なら 本番の安田記念でも間違いなく好走できそうです。ただ休み開けだったので反動も 少し心配です。2着のブラックホークは納得の走りだが、どうしたんだグラスワンダー。 日経賞といい見せ場がないレースを2回もやってしまっては、ファンも納得でき ないだろう。宝塚記念では、ぜひとも巻き返して欲しいものです。では、回顧です。

 スティンガーは、スタートで少々もたつき 加減で最後方からの競馬。道中は 内々をまわり直線で外に出し鋭く伸びて1着。直線の伸びは、目の覚めるような伸びで 素晴らしかった。最近のレースでは先行するレースが多かったため、末の切れは 目立たなかったが、この切れ味は本物だ。休み明けで適距離とは思えなかった千四の レースのため、脚を測るレースをした感じだが、武豊騎手もきっと凄い切れに驚いた ことだろう。それにしても武豊騎手は今回も上手く騎乗している。特にコースロスの ない内々をまわって直線でうまく外に出したところは誰でもできる騎乗ではない。 それも最後方から腹を決めて追走するところはいかにも大胆な騎乗だ。それが決まる のだから大したものだ。次走の安田記念で武豊騎手が騎乗するかは分からないが、 今回の切れ味が使えれば好走しないわけがないだろう。反動さえなければ人気でも買いだ。 また、母の父にアファームド(米三冠馬)をもつ馬が最近よく走っているので、 これにも注意したい。

 ◎ブラックホークは、持ち前のスピードで 2番手につけ直線で早めに先頭に 立つもスティンガーの強襲に合い2着まで。最近はすっかりレースぶりが安定して きて、自分のレースができるようになっている。馬体の張り、調教の動きも高松宮記念 よりも上向いており、力は出し切っている。安田記念では、距離が微妙だが大崩れする ことはないだろう。ただ勝ち切るまでの適性、切れ味はないような気がする。 雨が降って時計が掛かるレースになれば、好走する確率も増すのだが。

 タイキブライドルは、ブラックホークと 並んで2番手を進み、 直線もよく 伸びて3着。重賞未勝利馬が、G1馬5頭を負かしたのだから、3着でも好走だろう。 メンバーが落ちれば、すぐに重賞は勝てそうだが、使い込んでいるだけに調子を 維持するのがまずは課題だ。馬が競馬を覚えて来ているので、これからも安定した レースを見せてくれるだろう。

 ウメノファイバーは、道中13番手と 後方を進み、直線外から伸びて4着。 4着と言っても2着との着差はわずかで休み明けとしてはまずまずの走り。直線の 切れはスティンガーが切れ過ぎただけに目立たないが、切れ味はかなりのもの。 相変わらず、東京コースは走る馬だ。今回は仕上げに余裕があった点も見逃せない。 距離は千六でも問題ないため、安田記念は期待できそうだ。距離・コースともに 向くため、牡馬に引けを取ることはないだろう。

 シンボリインディは、6番手と果敢に 先行し、直線でも見せ場十分の伸び で5着。NHKマイルC優勝馬だけに物足りない気もするが、最近のレース内容が 悪かっただけに好走と言っていいだろう。今回、ブリンカーを着用したのも、好走 の要因と考えていいだろう。この馬は後方からの切れで勝負する馬なので、安田記念 では切れ味にこだわったレースをして欲しい。G1を制した舞台でどこまで着順を 上げられるか。

 ○デイクタットは、5、6番手と先行し、 直線のそれなり?に伸びて6着。 直線の切れを期待したが、スピード競馬に戸惑ったようだ。安田記念は2戦目で 変わりそうだが、距離は千四が適距離なだけにどうだろう。馬体の作りは非常に 目を引く馬。

 ▲グラスワンダーは、スタートしてすぐ 首を上げ後方からの競馬。13番手 から直線追い込むも9着が精一杯。予想にも書いたが、年とともにズブくなっており、 この結果も仕方ないところか。直線では昨年の切れはなかったが、まずまずの伸びを 見せており、調子が悪いわけでもないことが伺えた。宝塚記念では、得意の右回りと 距離に変わるので、当然期待できるだろう。天皇賞の3強との好勝負を期待したい。


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