ラジオたんぱ賞
2000/07/02 東京競馬場 芝1800m

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相馬眼予想

 NHKマイルC、ダービーが終わり、残念ダービーと言われるラジオたんぱ賞。 毎年、実績上位馬か、それとも上昇馬か頭を悩ませられる。今年の実績馬は、 NHKマイルC3着のマチカネホクシンと青葉賞1着のカーネギーダイアン。 このメンバーなら、この2頭で決まる確率は相当高いはずだが、これを崩せる馬 は果たしているのだろうか。

 ユウマが逃げ、マルターズスパーク、ルネッサンスが続く展開。馬場も荒れて きており、力を温存して走りたい各馬が競い合うようなことはしないだろう。 それでも多頭数なだけにスローにはならず、平均ペースのレースになるはずだ。 こんな展開で有利なのは、中団につけて直線で馬場のいい外をまわれる差し馬だ。 馬場もだいぶ荒れてきており、馬力がある馬に勝機があるはずだ。

 ◎カーネギーダイアン  ダービーは4番人気で7着と期待を裏切ったが、メンバー弱化でチャンスとみる。 元々千八は得意にしており、今回は切れる脚を見せてくれるはず。調教は軽めだ が、1週前に強めに追い切っており、問題ないだろう。軽めにしたのは、テンシ ョンを上げないための陣営の工夫でこれも買える材料だ。道中は中団につけ、 直線まで脚を温存し、一気に差す競馬で1着でゴール。青葉賞と同じような競馬 をイメージすれば、藤田騎手も騎乗しやすいだろう。弱いメンバーには、めっぽう 強いタイプで、ここは入れ込まずに堂々と差し切り勝ちができるはずだ。

 ○マチカネホクシン  NHKマイルCは、最後方から追い込んで3着と見せ場たっぷりのレース。馬込み に入れられないため、後方からの競馬になるが、差し脚は一級品でここで輝きを 失うことはないだろう。調教は入念に乗り込まれており、NHKマイルCよりも 逆に調子はいいくらいだ。馬場が荒れてきて、後方からの追い込みは届かないと 考えがちだが、馬場荒れで先行馬の消耗度も大きく、直線での脚も鈍るのも事実。 馬力があるこの馬の末脚なら届くはずだ。それに最近好調な河内騎手。ダービーを 勝ったことでますます調子を上げており、以前のメジロブライトの時もそうだった が、競馬が見えている。2着は外さないだろう。

 ▲スパークホーク  白百合Sを1番人気で大敗も一発の魅力を感じる。新馬戦と山吹Sを連勝し、 特に山吹Sを0.6秒離して勝った点を評価したい。調教は、南ウッドで強めに 追われ6F78.2秒で間違いなく前走より好調だ。グラスワンダーと同じシル ヴァーホーク産駒で上位2頭をまとめて負かすならこの馬だろう。人気がないとき の東京での田中勝騎手にも注目だ。

 △ジンワラベウタ  白百合Sを好位からの差し切り勝ちで、これで千八のレースを2勝目。今回も千八 で陣営も自信の東上だろう。調子もまずますで先行してしぶとさを生かせるはずだ。 若草Sでアグネスフライトに0.1秒差の2着。どこまで上位に迫れるか。

    勝負馬券:馬連 カーネギーダイアン − マチカネホクシン

     ◎カーネギーダイアン
     ○スパークホーク
     ▲オースミブライト
     △ジンワラベウタ


レース結果
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 着 予 枠 馬         馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
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   1   3  4    ルネッサンス    牡 4 55.0kg  大西直宏 1:49.4  516Kg  0  4
   2   7 12 (外)マルターズスパーブ 牝 4 54.0kg  中舘英二 1:49.4  450Kg  0 10
   3   5  7 (外)ユーワシーザー   牡 4 54.0kg  サンチェ 1:50.0  524Kg  0  8
   4   1  1    ミデオンビット   牡 4 55.0kg  田中剛  1:50.7  516Kg +8  9
   5   8 13 (父)マルタカサイレンス 牡 4 54.0kg  宝来城多 1:50.7  452Kg +4 11
   6 ◎ 8 14    カーネギーダイアン 牡 4 56.0kg  藤田伸二 1:50.7  462Kg +2  1
   7 ○ 7 11 (外)マチカネホクシン  牡 4 55.0kg  河内洋  1:50.7  486Kg +2  2
   8   2  2    ヤマニンリスペクト 牡 4 55.0kg  小野次郎 1:50.8  492Kg  0  6
   9 ▲ 3  3 (外)スパークホーク   牡 4 54.0kg  田中勝春 1:51.0  452Kg +2  5
  10   4  6    リワードフォコン  牡 4 55.0kg  後藤浩輝 1:51.2  454Kg -8  3
  11 △ 4  5 (父)ジンワラベウタ   牡 4 55.0kg  松永昌博 1:51.4  524Kg  0  7
  12   6 10    ユウマ       牡 4 55.0kg  大塚栄三 1:51.5  510Kg +2 14
  13   5  8 (外)ダイワカーソン   牡 4 55.0kg  北村宏司 1:51.6  476Kg +4 13
  14   6  9 (市)レオベンチャー   牡 4 54.0kg  江田照男 1:51.8  472Kg -4 12
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  天候:小雨  芝:良  
  ハロンタイム  12.9 - 11.2 - 12.1 - 12.9 - 12.7 - 12.4 - 11.7 - 11.4 - 12.1  
  上り  4F 47.6 - 3F 35.2 
  2コーナー  (10,*12)(1,13)(4,5)(3,9)6,8(2,11,14)7  
  3コーナー  12-(10,13)(1,4)(3,5)(6,9)(8,11)(2,14)7  
  4コーナー  12(10,13)4,1(3,5)6(9,11)(8,14)(2,7)  

  <払戻金> 
  単勝 04 650円  4番人気  枠連   3- 7    990円  6番人気
  複勝 04 250円  4番人気  馬連  04-12 13,200円 38番人気
     12 930円 10番人気  ワイド 04-12  2,800円 35番人気
     07 630円  8番人気      04-07  1,570円 19番人気
                        07-12  5,600円 55番人気

レース回顧

 ダービー、NHKマイルC上位馬は総崩れで結果は万馬券。実績馬はみな差し馬で 展開が向かなかったこともあるが、それにしても情けない。展開が展開だっただけに もっと果敢な攻めの騎乗もあったと思うが、どうなんだろう。それしかできなかった ところに騎乗しているものにしか分からない弱さがあるのかもしれない。それにして も、最近は中館騎手の好騎乗が目立つ。元々、夏場に好成績を上げているが、今年は 例年にも増して競馬が見えている。これだけ活躍するといい馬が集まってくるので、 もって活躍できるだろう。人気がなくても上位にくるので、思い切って狙うのも面白い かもしれない。では、回顧です。

 ルネッサンスは、5、6番手を進み、3、4 コーナーで徐々にスパート。直線で逃げたマルターズスパーブとの壮絶な叩き合いを 征して1着でゴール。516キロの雄大な馬体は、すごく見栄えがして良く見えたが、 馬場が悪かったのも、この馬に向いたのだろう。これで勝ち鞍は全て千八で4勝目。 千八のスペシャリストと言っていいだろうが、もっと相手が強くなってどうだろう。 まだ馬体は若く成長が見込めるだけに侮れないかもしれないが、もう少し様子を見て 見たい馬。

 マルターズスパーブは、超スローペースで逃げ、 直線に向きルネッサンスが襲い掛かってきてもしぶとくゴール前ギリギリまで粘って 惜しい2着。1000mを1分1秒8と超スローに持ち込み楽な展開だったことも あるが、悪い馬場で3Fを35.2秒で上がったのだから恐れ入った。この上がり では、後方から差すのも難しいはずで、中館騎手のファインプレーと言っていい。 千八のフラワーカップ(G3)を逃げて勝ったことを信頼しての騎乗だろう。また、唯一 の牝馬だったことも評価したいところで、能力はかなりあると見た。好走しても 人気にならないタイプなので、また穴を開けるだろう。注意したい馬。

 ユーワシーザーは、最後方を進み、直線で大外を 豪快に追い込んで3着確保。いかにも馬力タイプの巨漢馬だが、唯一伸びてきた 末脚は見所があった。荒れ馬場は得意だ。早いタイムの決着に不安は残るが、今回 みたいな馬場なら出番はあるだろう。

 ◎カーネギーダイアンは、出遅れて後方2番手 からの競馬。4コーナーでも後方3、4番手でいかにも届きそうにない位置どりで、 直線伸びるには伸びたが6着が精一杯。3、4コーナーで手応えが悪く上がって 行かなかったのが、藤田騎手としては誤算だろうが、一体どうしたのだろう。 パドックでは、ダービーのときよりは落ち着いており、問題にするほどでもなかった ように思える。ただし、気合面は絶好調時よりはひと息だった感はある。軽い脚 捌きの馬だけに馬場が合わなかったのかもしれない。はっきりとは敗因は分からない が、まだ見限れないだろう。もっときびしく調子を見極めて勝負することにする。

 ○マチカネホクシンは、後方3番手を進み、 3コーナーから徐々にスパートし9番手で直線に向くも伸び切れずに8着敗退。 いつもより少し早めに仕掛けたが、直線はほとんど伸びずにいいところなし。 武豊騎手をもってしても難しい馬だけにこの馬場状態では厳しいかったかもしれない。 自分で競馬が作れないので、成績が安定しないのは仕方がないか。今後は人気が なくなってマークがなくなり、ハイペースで前崩れになったときに出番がくるだろう。 こういうことを言われないような気性面の成長を見せて欲しいところ。


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