マーメイドS
2000/07/09 阪神競馬場 芝2000m

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相馬眼予想

 牝馬の一戦級が揃ったマーメイドS。休み明けの馬もいるが、メンバー的には G1クラスの馬が揃っており、秋に向けて必見の一戦になりそうだ。過去には エアグルーヴがこのレースで復活し、その後、札幌記念、天皇賞(秋)を連覇して いる。メンバーが揃った今回好走すれば、秋に向けて視界も良好となるだろう。 それにしても、フサイチエアデールの58キロ。別定だけに仕方がないが、 牝馬に58キロはどうにも不利は否めないところだ。それもあって、 トゥザヴィクトリーが1番人気になるが、1年5ヶ月ぶりの勝利に向け、体調は いいようだ。また帰国子女サンデーピクニックもいい状態。2頭のマッチレース を期待したい。

 ◎トゥザヴィクトリー  前走は直線で伸び切れずに5着だが、休み明けだけに勝負気配がなかっただけ。 今回は陣営も万全の仕上げで臨んで来ており、間違いなく勝負気配だ。 何より、それに応えようと馬自身がやる気になっており、きびきびとした動きを見せている。 調教はウッドコースを6F78.5秒、ラスト11.0秒と 好タイムを出しており、まさに絶好調だ。馬体も成長著しく、ホレボレする 状態と言うのは、まさにこのこと。道中は中団よりやや前につけ、3コー ナーから徐々にスパートし、早めに直線で先頭に立つ競馬で1着でゴール。 今は正攻法の競馬が1番合っており、この競馬で勝てるだろう。元々、騎乗して いた幸騎手が騎乗するのも心強い。

 ○サンデーピクニック  帰国初戦でいきなりインパクトのあるレースで勝った点を評価したい。ふっくら とした馬体、重心の低い走り、並んだら抜かせない勝負根性とどれをとっても、 素晴らしいとしか言いようがない。また、とても賢い馬なのだろう、その顔つき に名馬のそれを感じずにはいられない。調教は順調に消化しており、今週の ラストの切れは抜群で前走より体調は上がっている。道中は中団につけ、 トゥザヴィクトリーを徹底マークの競馬で直線で競い合いに持ち込む競馬をしたい ところ。競い合いにうまく持ち込めれば、勝つチャンスもあるだろう。

 △マルカコマチ  最近は牡馬との戦いで5着、4着に終わっているが、牝馬限定戦なら話しは別だ。 この馬の末脚は驚異的でハイペースで前崩れの展開になれば、上位にくるだろう。 秋華賞と同じような超ハイペースの展開が理想だ。叩きながら調子を上げており、 調教もいい。福永騎手がどう騎乗するか楽しみだ。

 △フサイチエアデール  安田記念は内枠で揉まれ7着も直線は伸びておりデキ自体は悪くなかった。今回 も好調を持続しており、デキ自体は心配はいらない。ただ心配なのは、内枠と斤量 58キロだ。最後の切れを生かすタイプにとってこの2点はかなりのマイナス 材料。実力は認めるが、ここはこの評価が妥当だろう。安藤勝騎手の豪腕に期待が かかるが、今回は上位2頭を負かすのは難しいと判断する。

    勝負馬券:馬連 トゥザヴィクトリー − サンデーピクニック

     ◎トゥザヴィクトリー
     ○サンデーピクニック
     △マルカコマチ
     △フサイチエアデール


レース結果
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 着 予 枠 馬         馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
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   1 △ 2  2    フサイチエアデール 牝 5 58.0kg  安藤勝己 1:58.9  442Kg  +2  5
   2 ◎ 5  7    トゥザヴィクトリー 牝 5 55.0kg  幸英明  1:59.1  484Kg  -4  1
   3 △ 8 13    マルカコマチ    牝 6 55.0kg  福永祐一 1:59.2  434Kg   0  8
   4 ○ 7 12    サンデーピクニック 牝 5 55.0kg  武幸四郎 1:59.2  482Kg  +4  2
   5   3  4 (外)ヒシピナクル    牝 5 55.0kg  河内洋  1:59.3  482Kg   0  3
   6   4  6    マルカキャンディ  牝 5 55.0kg  石橋守  2:00.1  472Kg  +6 12
   7   3  3 (父)ブルーエンプレス  牝 5 55.0kg  武英智  2:00.2  472Kg   0 10
   8   7 11 (外)ハイフレンドコード 牝 6 55.0kg  郷原洋司 2:00.2  502Kg  -4 11
   9   6 10 (父)モンレーブ     牝 7 55.0kg  飯田祐史 2:00.6  450Kg  -2 14
  10   5  8 (外)レッドチリペッパー 牝 5 56.0kg  安田康彦 2:00.6  482Kg   0  4
  11   1  1    ブゼンキャンドル  牝 5 55.0kg  熊沢重文 2:00.6  462Kg  -6  9
  12   6  9    スノーパレード   牝 5 55.0kg  池添謙一 2:00.7  450Kg  +4  7
  13   8 14    トウカイティアラ  牝 5 55.0kg  藤田伸二 2:00.8  462Kg +10  6
  14   4  5 (外)ショウナンハピネス 牝 6 55.0kg  吉田豊  2:00.9  490Kg  -4 13
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  天候:晴  芝:良  
  ハロンタイム  12.7 - 11.3 - 12.4 - 11.7 - 11.7 - 11.7 - 11.6
                      - 11.7 - 11.9 - 12.2  
  上り  4F 47.4 - 3F 35.8 
  1コーナー  7,4(2,11)5,12(6,14)8,9(1,3)10,13  
  2コーナー  7,4(2,11)5(12,14)6,8,9,3(1,10)13  
  3コーナー  7,4,11,2(5,12)14(6,8)9-3,10,1,13  
  4コーナー  7,4(2,11)12,9(5,6,14,8)3(13,10)1  

  <払戻金> 
  単勝 02 960円 5番人気  枠連   2- 5 1,040円  4番人気
  複勝 02 290円 5番人気  馬連  02-07 1,440円  3番人気
     07 140円 1番人気  ワイド 02-07   670円  4番人気
     13 470円 7番人気      02-13 3,120円 44番人気
                       07-13 1,620円 19番人気  

レース回顧

 斤量58キロを克服して勝ったフサイチエアデール。以前から素質はノース フライト級と評価していたが、58キロを背負ってこのメンバーに楽勝したの には正直驚かされた。4歳で秋華賞を2着した実績は、ダテでなかったことを 証明した。この調子を維持できれば、秋もこの馬を中心にして良いだろう。 ただし、トゥザヴクトリーとサンデーピクニックはまだ上積みが見込めるだけ に少しでもフサイチエアデールの調子が落ちれば、きわどいレースになるはずだ。 予想は4頭が1〜4着を独占したが、◎−○で当てなければ1点予想としては 意味がない。今回はかなり自信はあっただけに正直なところ非常に悔しい。 この雪辱は◎○の2頭が出走する2クイーンCで晴らすことにしよう。 では、回顧です。

 △フサイチエアデールは、3番手を進み、 直線に向き追い出すとまっすぐに鋭く伸びて1着でゴール。展開/調子/斤量を 見越しての安藤勝騎手の先行策は素晴らしいが、今回は58キロを克服した フサイチエアデール自身を誉めてあげたい、パドックでは、黒光りする馬体と しっかりした踏み込みでいかにも好調をアピールしていた。使い込まれていい タイプなので、気合面も含めて今回が今年一番の仕上がりと言っていいだろう。 今後はエリザベス女王杯かそれとも果敢に天皇賞(秋)になるか分からないが、 この調子を維持できれば、当然好勝負になるだろう。

 ◎トゥザヴィクトリーは、スタート してすぐに逃げる競馬。道中11秒台のラップを連続して繰り出し、直線に向くも ラスト1Fで力尽きフサイチエアデールに差されて2着。逃げなくても競馬は できるが、最初から先頭に立ったのだから陣営の作戦だろう。自分のペースで 行けたので力は出し切っているが、本来は好位差しの方がいいタイプだろう。 逃げるのは目標されやすいので、今後は好位から早くスパートして粘り込む競馬を 期待したい。パドックでは、毛つやも良く、前走よりかなり良化した気配が 感じ取れた。次走はクイーンCになるそうだが、この調子なら好走できるだろう。

 △マルカコマチは、最後方から進み、 直線で後方一気の末脚を使って3着を確保。上位にきた馬がみな前に行った馬 なので、この末脚はスゴイの一言だ。ペースがもう少し早くなっていればと 思わせる内容で非常に惜しいところ。ディクタス産駒特有の切れ味でこれから も競馬を盛り上げてくれるだろう。展開の読みでこの馬に向く時は思い切って 勝負したい。

 ○サンデーピクニックは、6、7 番手を進み、4コーナー手前からスパート。直線で伸びそうで伸び切れずに 4着敗退。前に有力馬を見て、一番レースがやりやすかったのはこの馬だっ ただけに4着は少し残念だ。ただし、海外での実績は別として、日本で900 万条件を勝ったばかりで重賞挑戦し、ここまで好走できたのだから、やはり 能力はあると言っていいだろう。馬体にはまだ上積みが見込める状態なだけに 今後に期待がかかる。迷わず「次走の狙い馬」に登録して追いかけたい。 ピリッとした調教が見られれば、今度はもっと接戦にもちこめるはずだ。

 ヒシピナクルは、かかり気味で2 番手を進み、直線でもいい脚を見せたが5着敗退。休み明けでこの着差なら 陣営も納得しているだろう。今回上位にきた中では、休み明けを考慮して 状態面では一枚劣っていたのは確か。それを考えれば次走に期待できる内容だ。 さすがに名牝ヒシアマゾンの妹だけのことはある。一度好調になれば、好調 を持続できるタイプなので、好走した後は要注意したい馬。昨年秋は使い過ぎ の感があったため、今年は余裕を持って望み、能力を出し切ってもらいたい。


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