関屋記念
2000/08/06 福島競馬場 芝1700m

| Home | 予想 | 結果 | 回顧 | 2000年結果 |

相馬眼予想

 福島の芝1700mで行われる今年の関屋記念。新潟芝1600mを得意にしている馬 にとってはこの上なく嫌な感じだが、逆に福島を得意にしている馬は、ここで勝負 に行かないわけがないだろう。また、最終日となる福島芝コースは、大分荒れてき ており、時計が掛かっている。特に内側の痛みはひどく外の方が伸びる点も見逃せ ない。福島コースが得意で荒れ馬場を苦にしない、又は荒れ馬場で時計が掛かる展 開が理想なタイプに勝機がある。暑い日が続いているだけに、夏バテを気にせず強 めに追って仕上げている馬にも注目したい。

 福島の芝1700mは4つのコーナーを回るため、逃げ、先行が有利なコース。 ただし、1コーナーまでの距離が非常に短いため、騎手たちは好位を取ろうとハイ ペースになりやすい。ペースが早くなれば、差し追い込みでも十分に届くのがこの コースの特徴だ。特にハイペースで先行して良績を上げている馬が出走すれば、ハ イペースでも3コーナー手前から更にペースが上がる展開になり、差し追い込みが 好走する確率は増すことになる。

 タイキプレジデントが逃げて、トウショウノアが2番手の展開。タイキプレジデントは激 しい気性からスタートして行き脚をつけると途中で抑えるのは難しいタイプなだけ に遅いペースにはならないだろう。トウショウノアは早いペースで2番手の競馬が 理想なだけに競い合いに持ち込まないはず。そのため、タイキプレジデントの逃げ 次第だが、平均よりやや早いペースになるとみる。

 3、4番手を先行するブラボーグリーンは、ハイペースで先行して良績を残して いるだけに、間違いなく3コーナー手前からスパートする。今回は56キロと軽い こともあり、本調子ひと息でも行き脚はつくはずだ。こうなると、トウショウノア も早めに先頭に並びかけ、後続もこれに合わせてスパートするため厳しいレースになり、 差し馬でも届く展開になる。トウショウノアの粘りも相当なものだけにが粘り切る 可能性も高いが、馬場のいい外を勢いに乗って回ってくる差し馬に期待したい。

 ◎シルクガーディアン  福島コースは、ラジオたんぱ賞を勝ったゲンのいいコース。当時の馬場も力のい る状態で今回好走する下地はあると見る。前走の福島TVは、直線で前をカットされる 不利がありながら、0.3秒差の僅差。前走からマイナス1キロで他のメンバーが 同斤かプラス斤量なら、前走のメンバーに負けることはないだろう。陣営の仕上げ も抜かりがなく、強めに追い切って反応も良く好調だ。馬体も徐々に絞れ、楽に絞 れる夏場は得意にするタイプ。体が絞れるにつれ、成績を上げている点に注目して いい。道中は後方に控え、直線勝負に賭ける競馬。直線で大外から一気伸びて1着 でゴール。今回からブリンカーをつけるので、集中力のある走りが見られるだろう。 人気はないが、一発に期待したい。

 ○トウショウノア  前走の北九州記念は、2番人気で6着と精彩を欠いたが、敗因がプラス8キロの 重め残りと折り合いを欠いたこととはっきりしている。6着といっても差は0.5 秒で今回はそのときよりもメンバーが落ちるのだから、見直しは必要だろう。調教 は坂路で強めに追われ、まずまずの状態。使い込んでいるが調子落ちはないようだ。 福島コースは初めてになるが、持っているスピードは平坦コース向きで問題ない。 重賞2戦目でしっかりと結果を出してくれるだろう。

 ▲ダイワテキサス  前走の七夕賞は1番人気で4着も軽量馬に足元をすくわれた感じで自分の力は出 し切っており、調子落ちではない。今回は59キロでハンデ戦よりも重くなるが、 不良馬場のエプソムカップを58キロで2着したのだから、それほど気にする必要 はないだろう。何より夏場に強いタイプで1700mは適距離と条件は揃っている。 ペースが早くなるのも良く末脚勝負で十分好勝負できるだろう。最近、北村騎手の 的確な判断も目につくので、好騎乗を期待していいだろう。

 △トロットスター  前走の安田記念で強豪相手に5着と好走し一躍人気になっているが、相手なりに 走るタイプでここで好走する可能性は十分ある。福島コースは得意で荒れ馬場も得 意とくれば人気になるのもうなずける。調教は軽めだが十分に乗り込んでおり、調 子はまずまず。距離にやや不安はあるが、それが逆にスパートを遅らせて最後の差 し脚につながりそうな感もある。河内騎手がどう騎乗するか楽しみだ。

    勝負馬券:馬連 シルクガーディアン − トウショウノア

     ◎シルクガーディアン
     ○トウショウノア
     ▲ダイワテキサス
     △トロットスター

レース結果
 ------------------------------------------------------------------------------
 着 予 枠 馬         馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
 ------------------------------------------------------------------------------
   1 ▲ 7  7    ダイワテキサス   牡 8 59.0kg  北村宏司 1:43.5  474Kg  +2  3
   2   5  5    リワードニンファ  牝 6 54.0kg  後藤浩輝 1:43.6  458Kg  -4  4
   3 ○ 1  1    トウショウノア   牡 6 56.0kg  中舘英二 1:43.6  478Kg  -8  2
   4   3  3    ブラボーグリーン  牡 7 56.0kg  江田照男 1:43.9  440Kg  -4  5
   5 △ 2  2    トロットスター   牡 5 56.0kg  河内洋  1:43.9  442Kg   0  1
   6   4  4    ヴァイタルトラック 牝 6 54.0kg  田中勝春 1:44.1  462Kg  +2  8
   7 ◎ 8  8    シルクガーディアン 牡 5 56.0kg  大西直宏 1:44.7  496Kg  -2  7
   8   6  6 (外)タイキプレジデント 牡 5 56.0kg  小野次郎 1:44.9  478Kg  +8  6
   9   8  9    ベリーファイン   牡 7 56.0kg  的場均  1:45.4  474Kg  +2  9
 ------------------------------------------------------------------------------
  天候:晴  芝:良  
  ハロンタイム  7.2 - 11.3 - 12.4 - 12.3 - 12.1 - 11.8 - 11.8 - 12.0 - 12.6
  上り  4F 48.2 - 3F 36.4 
  1コーナー  1,6(2,9)(3,8)7,4,5  
  2コーナー  1(6,9)(2,8)(3,7)(4,5)  
  3コーナー  1(6,8)-(2,9,7)(4,3,5)  
  4コーナー  (6,*1)(2,8)(7,5)(4,3)-9  

  <払戻金> 
  単勝 07 510円 3番人気  枠連   5- 7 1,800円 10番人気
  複勝 07 160円 3番人気  馬連  05-07 1,790円 10番人気
     05 200円 4番人気  ワイド 05-07   630円 10番人気
     01 150円 2番人気      01-07   320円  3番人気
                        01-05   620円  9番人気

レース回顧

 福島で行われても、一昨年の覇者ダイワテキサスと昨年の覇者リワードニンファ で決着した今年の関屋記念。2頭ともこの暑さの中で強めに調教し、バテもせずに逆に 調子を上げたのだから恐れ入る。夏に強い馬はやっぱり夏に強かったということか。 この暑さは当分続くので、次週の中山でも夏に強い馬で調教をしっかり積んでいる 馬を見つければ、好配当をゲットできるに違いない。

 また、予想にも書いたが、最近北村騎手の冷静な騎乗ぶりが目に付き、今回も好 騎乗を見せた。4コーナーでリワードニンファの後藤騎手が上手くダイワテキサス の北村騎手を内に押し込めたが、逆に馬場のいい外に持ち出して追い込む騎乗は、 なかなかできるものではない。この勝利で北村騎手には更に騎乗依頼がくるだろう。 今後も期待に応えてくれそうだ。では、回顧です。

 ▲ダイワテキサスは、後方に控え、3コ ーナーから徐々にスパートする競馬。4コーナーでリワードニンファに内に押え込 まれ一瞬下がるも最後の直線で一気に伸びて1着でゴール。4コーナーでは連は無 理かと思ったが、そこから凄い脚を使ったのには驚かされた。それも59キロを背 負ってのものだけに価値がある。不良馬場のエプソムカップで58キロを背負って 2着したことからも、斤量は特に気にしなくていいタイプなのだろう。パドックで は、気合乗りも良く、コズミも見られずにいい状態。最近は毎回、腹回りを含めて、 細く見えていたが、今回はふっくらしていた点に好感が持てた。このあたりからも 夏に強い馬なことが分かる。今後は、天皇賞(秋)を目指すことになるが、G1馬相 手にどんな戦いを見せるか楽しみだ。ファンとしては、連勝して絶好調だった6歳 時に出走させたかったのも事実だろう。とは言っても、魔物が住む府中ニ千なら経 験豊かな8歳馬が頂点に立つのも、オフサイドトラップがそうだったように可能なこ とだろう。この状態を維持できれば、活路は開けるはずだ。

 リワードニンファは、最後方から進み、 3コーナーから捲くる競馬。直線に向いて、トウショウノアを競り落としたが、ダ イワテキサスの猛追にあい惜しくも2着。3、4コーナーでの行きっぷりは、最近 は見られなかったもので、馬自身がやる気になっていたのが伺えたのが好印象。パ ドックでも、首をリズミカルに振って、踏み込みも深くいい状態。さすがに夏馬と いった感じだ。このリズミカルな状態が見られれば、次走も期待していいだろう。

 ○トウショウノアは、タイキプレジデン トが抑えるのを確認して逃げる競馬。平均ラップで逃げ、最後まで粘りに粘ったが ゴール前で差し馬2頭に差されて3着まで。中館騎手の絶妙な逃げでマイペースに 持ち込んだが粘りきれなかった。使い込んでいるが状態はいいだけに、もうひとパ ンチ欲しいところ。今後は、脚質的に逃げよりも好位差しの競馬の方がいいだろう。 なし崩しに脚を使わされる展開が理想か。

 ◎シルクガーディアンは、ブリンカーが 効いたのか中団からの競馬。向こう正面から早めの競馬で見せ場は作ったが、直線 は失速して7着敗退。馬体も絞れ、調子自体は良かったが、ブリンカーが効きすぎ て前々の競馬になったのが応えたようだ。使い込んで良くなるタイプだけに期待は できるが、今回の負けでもうひとう強く推せなくなったのもまた事実。勝つイメー ジは、やはり4歳時のラジオたんぱ賞で最内をコースロスなく回って、少しだけ差 す競馬。これをイメージできるレースで狙うことにしよう。いつか必ず大穴をあける馬。


| Home | 予想 | 結果 | 回顧 | 2000年結果 |