朝日チャレンジカップ
2000/09/09　阪神競馬場　芝2000m

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■ レース展望

■　出走有力馬

■ ミッキーダンス ■ ロサード ■ ブリリアントロード
■ マルカコマチ ■ ヒシピナクル ■ スエヒロコマンダー

　　小倉組の再戦の様相だが、調子落ちさえなければミッキーダンスが一枚上か。
　　馬体減りがなければ、ロサードも好勝負できる。

■ 調教診断

■ ロサード
　栗ＣＷで一杯に追われラスト１１．８秒と切れた。体もだいぶ戻しており、今度こそ本領発揮しそう。
　斤量と直線の坂が課題。
■ ミッキーダンス
　坂路で一杯に追って５０．７秒の好時計。追われると左右によれたが動きは良く好調。
■ ブリリアントロード
　栗芝で一杯に追われ鋭い動きで好調持続。今度は人気が落ちるはずで狙い目はある。
■ マルカコマチ
　栗ＣＷでビハインドザマスクと合わせて直線強めでまずまずの動き。後は展開が向くかだけ。
■ ヒシピナクル
　坂路で馬なりで前回と変わらぬいい動き。叩き良化タイプだが、いまひとつインパクトに欠ける。
■ スエヒロコマンダー
　坂路で強めに追って稽古駆けしない馬の割にはいい動き。前走よりやや良化。

■ 相馬眼予想

　出走馬１３頭のうち８頭が小倉記念に出走しており再戦ムードとなった今年の朝日ＣＣ。 小倉記念優勝のミッキーダンスと３着のロサードに実績馬ブリリアントロードとスエヒロ コマンダーがどう挑むかという図式。実績馬の斤量が５８キロと重く、調子自体も絶好調と までいかないのなら、小倉記念組を上位に考えたい。小倉記念組は揃って好調を維持して おり、開幕週の馬場と展開がポイントになるので、十分にチェックしてみたい。

　今週から阪神開幕で馬場状態は絶好。芝が絶好なら、前が止まらずに前残りの競馬を 想像したくなるが、阪神２０００ｍは差し馬が有利だけにいったいどんなものか。

　阪神２０００ｍは、正面スタンド前からスタートしてまず坂を登り、そして最後の直線でも坂を 登るタフなコース。小回りコースでも２回坂越えするため、スタミナのいるコースと言っ ていいだろう。あのサイレンススズカでさえ、神戸新聞杯のゴール前でマチカネフクキタル の追い込みに屈しているのだ。（マチカネフクキタルが絶好調という見方もあるが）

　次に展開だが、今回は確たる逃げ馬不在だが、最近のレースぶりからヒシピナクルが 逃げることになるだろう。当然スローペースの逃げになるのは間違いない。こうなれば、 開幕週の馬場も手伝って、たとえ阪神２０００ｍでも逃げ先行が有利と思えるが、そん なに簡単にいくのだろうか。

　開幕週の馬場で前が止まらないのは騎手たちも重々承知しているだけに、３コーナー 過ぎから一気にペースが上がり、前に襲い掛かる競馬になるはず。中でもミッキーダンス は、今回は１番人気確実なだけに、積極的に早めの競馬をするに違いない。こうなれば、 逃げるヒシピナクルも苦しくなるが、叩き３戦目で上積みがあるだけに、ペースが上がっ ても簡単には止まらないはず。ここに今回のポイントがある。

　ヒシピナクルがペースが上がっても脚色が衰えなければ、後ろの馬もさらに追いかけ なければならず、脚を使わざるをえない。そうなれば、直線の坂で脚色が衰えるのは目 に見えており、そこで差し馬の出番がやってくる。短い直線で一気に交わすには、最低 でも３Ｆを３４秒台で上がれる馬でないと勝負にならないのも付け加えておこう。

　◎ロサード
　前走の小倉記念は直線大外を一気に伸びて３着。直線の伸びは素晴らしく、そろそろ 本調子。調教は最後に切れを見せたように好調持続でデキはいい。道中は後方を進み じっくり脚をためる競馬。勝負どころでひと呼吸おいて追い出しを開始し、直線大外を 一気に伸びて１着でゴール。一度好調になれば連続して力を出せるのもこの馬の特徴で 今度も間違いなく好勝負できるだろう。直線ドキドキする競馬を見せてもらいたい。

　○マルカコマチ
　前走の小倉記念は馬場の悪いところを通り５着と敗退したが、今回は展開が向きそう で思い切って狙ってみたい。調教は合わせ馬で動いており、調子落ちはなく、いい状態 を維持している。今回は追える川原騎手で重賞レースだけに気合を入れて研究してくる に違いない。今までのレースから最後方からでは届かないので、中団よりやや後ろで 馬込みに入れ、直線で馬群を割って末脚を伸ばす騎乗、イメージとしては京都新聞杯の マルカミラーだ。ゴール前で馬群を割って２着する姿が目に浮かぶ。

　▲ミッキーダンス
　前走の小倉記念を究極の仕上げで優勝したが、調教を見る限り反動はないようだ。 今回は１番人気確実で受けて立つ立場。かつ斤量も３キロ増えており、正念場のレース になりそうだ。レースでは、ヒシピナクルに早めに並びかけて、今の充実ぶりから交わせ るだろうが、最後の坂で腰の弱いところが出ないとも限らない。今までの５勝は京都３勝 に小倉２勝で直線フラットなコース。この点で一枚狙いを下げたが、本格化しているので、 最後の直線の坂でどういう走りをするかを注目したい。これをあっさり克服すれようなら、 天皇賞でも面白い存在になりそうだ。

　△ヒシピナクル
　前走の小倉記念はいいところなく８着敗退したが、中間順調に乗り込まれ、相変わらず デキは悪くない。前走よりスローな展開で息も入れやすいはず。もしもミッキーダンスが ロサードの末脚を意識して仕掛けを遅らすようだとチャンスは出てくる。牝馬にしては珍 しい叩き良化型で、調教の動きは変わらないが、今度は中身が違う可能性は十分にありそ う。阪神２０００ｍが得意な河内騎手にも期待したいところ。

　　　　勝負馬券：馬連 ロサード − マルカコマチ

　　　　　◎ロサード
　　　　　○マルカコマチ
　　　　　▲ミッキーダンス
　　　　　△ヒシピナクル

■ レース結果

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　着 予 枠 馬       　　馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
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   1 ▲ 8 13  　 ミッキーダンス　　 牡 5 56.0kg  佐藤哲三 1:58.3  488Kg  -2  1
   2 　 4  5  　 ブリリアントロード 牡 6 58.0kg  山田和広 1:58.4  454Kg -16  4
   3 ○ 5  6  　 マルカコマチ　　　 牝 6 53.0kg  川原正一 1:58.5  430Kg  -6  7
   4 ◎ 6  8  　 ロサード　　　　　 牡 5 57.0kg  高橋亮　 1:58.6  418Kg   0  2
   5 △ 7 11 (外)ヒシピナクル　　　 牝 5 54.0kg  河内洋　 1:58.7  474Kg   0  3
   6 　 8 12  　 スエヒロコマンダー 牡 6 58.0kg  福永祐一 1:58.9  442Kg +10  5
   7 　 4  4 (外)エイシンビンセンス 牡 7 56.0kg  野元昭嘉 1:58.9  474Kg  -4  8
   8 　 1  1 (父)カネトシガバナー　 牡 6 56.0kg  秋山真一 1:59.0  484Kg -10  6
   9 　 3  3 (父)テイエムトッキュー 牡 7 56.0kg  和田竜二 1:59.0  466Kg -14 10
  10 　 5  7  　 ドラゴンマンボ　　 牡 5 55.0kg  角田晃一 1:59.1  446Kg  -4 11
  11 　 2  2 (父)グランドシンザン　 せ 7 56.0kg  石橋守　 1:59.1  476Kg   0 12
  12 　 7 10  　 マイネルプラチナム 牡 5 55.0kg  幸英明　 1:59.3  456Kg +22  9
  13 　 6  9  　 ナリタルナパーク　 牝 6 54.0kg  渡辺薫彦 2:00.0  444Kg +12 13
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  天候：晴　 芝：良　 
  ハロンタイム　 12.5 - 11.2 - 11.5 - 11.7 - 12.1 - 11.9 - 11.7
  　　　　　　　      - 11.8 - 11.6 - 12.3  
  上り 　4F 47.4 - 3F 35.7 
  1コーナー　 (1,*11)(3,4,12)(7,5)(9,13)10(2,6,8)  
  2コーナー　 11,1-(3,4,12)(7,5)-(9,13)-10,2(6,8)  
  3コーナー　 11(1,4,12,5)(3,7)9,13(2,10)(6,8)  
  4コーナー　 (*11,12,5)(1,4,3,7)(2,13)(9,6,10,8)  

  ＜払戻金＞ 
  単勝 13 270円 1番人気  枠連　  4- 8   690円  2番人気
  複勝 13 140円 1番人気  馬連　 05-13 1,820円  6番人気
  　　 05 300円 7番人気  ワイド 05-13   860円 11番人気
 　　  06 290円 6番人気  　　　 06-13   690円  5番人気
  　　       　  　　　  　　　 05-06 1,670円 26番人気

■ レース回顧

　この夏の上がり馬ミッキーダンスが見事な差し切り勝ち。これで重賞２連勝で完全に本格化 した印象。天皇賞(秋)が楽しみになった。この勝利は、佐藤哲騎手にとっても、非常にうれしい 勝利だろう。追わせる馬に追わせる騎手でバッチリ合った感じで、このコンビは当分楽しめそう だ。２着はマイナス１６キロと絞れたブリリアントロードが入り実力をアピール。函館記念で 対抗、札幌記念で本命とマークしていただけに、かなりやられた感じ。人気がなくなると好走 するのはダイタクヘリオスと通じ合うものがあるが、しかしムズカシイ馬だ。では、回顧です。

　▲ミッキーダンスは、９番手と後方を進み、３コーナー で早めに仕掛ける競馬。４コーナーでの反応がイマイチで直線入り口では後方だったが、坂下で エンジンがかかってからは一気に伸びて１着でゴール。４コーナーで追っつけ通しでこれは苦し いかと思ったが、直線は素晴らしい伸びを見せ底力を証明した。それもレコードタイムで時計の 早い決着にも対応したのだから恐れ入った。パドックでは、落ち着いて周回し、気合乗りも 良く好印象。馬体減りもなく、前走の状態をガッチリキープといったところ。今後は天皇賞(秋) を目指すことになるが、今の充実ぶりを維持できれば、十分好勝負できるだろう。Ｇ１馬を相手 にどこまでやれるか楽しみだ。

　ブリリアントロードは、６，７番手を進み、徐々に進出 する競馬。４コーナーでは先団に取り付き、直線も良く伸びたが、ミッキーダンスの強襲に屈 して惜しい２着。自分の勝ちパターンに持ち込み、見所十分の競馬。前走とは違ってスムーズ な競馬ができたのは、マイナス１６キロと馬体が絞れたからだろう。調教ではそんなに絞れて は見えなかったので、追ったあとに馬自身がカイバを調整したのか。それにしても、人気が下 がると連対し、相変わらずこの馬の特徴を出している。注意していても難しい馬だ。今後は、 天皇賞かローカルか分からないが、厳しくマークしていきたい。

　○マルカコマチは、いつものように後方から進み、 ４コーナーでも後方のままで直線勝負の競馬。直線で馬群を割って鋭く追い込むも一歩届かず に３着まで。川原騎手がこの馬の力を引き出しているが、最後は１、２着馬にはさまれ少し行 き場を失ったのは悔しいところだろう。毎回いい脚を使うが、それにしてもなかなか勝てない。 展開がズッポリはまらないと難しいか。何度も言うが、流れが速くなる分、距離はもう少し短 い方が良さそうだ。

　◎ロサードは、最後方を進み、直線勝負の競馬。 ４コーナー手前から捲くりを開始し、直線で大外を追い込んだが４着まで。直線入り口で加速 し坂では伸びたが、坂を上がったところで外に膨れてしまったのが惜しい。競馬にたらればは 禁物だが、これがなければ２着はあっただろう。ただし、大外をまわったコースロス、５７キ ロの斤量、直線の坂と苦しいところも多かったので、４着でも評価したい。こちらもペース が早くなる短い距離の方が直線でもバラけるので、レースはしやすいだろう。使い込んでいる ので、そろそろ疲れが出る頃。好不調が調教に出るタイプなので、次走は調教でしっかり見極 めたい。

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