セントウルステークス
2000/09/10 阪神競馬場 芝1200m

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レース展望

■ 出走有力馬

ブラックホーク マイネルラヴ ビハインドザマスク
ゲイリーイグリット テネシーガール スギノハヤカゼ
ブレイクタイム

  G1馬2頭が休み明けで斤量が重いのなら、絶好調ビハインドマスクで勝負になりそう。
  ブラックホークは前哨戦は強いだけにこの2頭で堅いか。


調教診断

テネシーガール
 栗CWで一杯に追われ見るからに好調とわかる動き。春より馬体が成長しており恐〜い馬。
ビハインドザマスク
 栗CWで強めに追われ鋭い脚捌きを披露し好調をアピール。開幕週の馬場で切れ味を生かせそう。
ブラックホーク
 坂路で35.3秒の1番時計。タイムは早いがイマイチ迫力に欠ける動き。内面のデキは8分程度か。
スギノハヤカゼ
 坂路で51秒台を出し、だいぶ復調気配。スプリンターズSが目標も陣営もそろそろ渾身の仕上げ。
マイネルラヴ
 坂路で馬なりで8分程度のデキ。鉄砲効くタイプで、当日どこまで気合が乗っているかがカギ。
ゲイリーイグリット
 坂路で一杯に追われ好調キープ。相手は強くなるが前崩れの展開になれば出番はありそう。

相馬眼予想

 G1馬ブラックホークとマイネルラヴの仕上がりがひと息でなんとも荒れそうな予感。 人気のビハインドザマスクも追い込み一辺倒の脚質で阪神1200mは先行有利だけに よほどのハイペースでないと決まりそうにない。それに16頭と多頭数では馬群を捌く だけでも苦労しそうだ。ここは思い切って、大穴狙いに徹してみたい。

 1枠を利してテネシーガールが逃げ、これにロードアヘッド、ブレイクタイムが続く 展開。これだけのメンバーが揃えばペースが遅くなることはまずないので、当然ハイ ペースの展開になる。ただし、前も後ろを意識して競い合いは避けるだけに超ハイペー スにはならないだろう。よほどのハイペースにならないと前が止まらないのが阪神120 0mの特徴で、芝の状態が絶好なこともあり、逃げ先行有利の競馬になるとみる。

 このハイペースの展開でブラックホークとマイネルラヴが好位を追走できるかと言う と答えはノーだ。2頭ともだいぶズブさが出てきており、まして仕上がりひと息であれ ば、いつもより後ろに位置することになる。また2頭にとって脅威なのは、強烈な末脚 を持つビハインドザマスクの存在。少々後ろでも、早めに仕掛けると足元をすくわれる と思って仕掛けが遅れるに違いない。そうなれば、前残りの競馬になるはずなので、前に 行く好調4歳馬2頭を狙ってみたい。

 テネシーガール
 前走の札幌日刊スポーツ杯を逃げ切りで楽勝し、スピードがあることを証明。何より 馬体の成長が著しく、その走りも迫力十分で非常に好印象。調教も素早い動きを見せ、 更に調子が上がっている。4歳牝馬だが、スピード、調子からここで通用するとみた。 最内からスタートして逃げ込む競馬。内々の最短コースを進み、直線でも粘り強い末脚 を繰り出し1着でゴール。有力馬が完調でないなら、この馬のスピードが一枚上で 勝負になるはず。ここを勝ってスプリンターズSに行って欲しい。

 ブレイクタイム
 前走の菩提樹Sは、ハイペースで逃げて最後バタバタになったが、粘り切って1着。 1400mで32秒台の逃げは早すぎるが、粘り切ったところを評価したい。距離が 短くなる今回は更に粘りが増すはずだ。7月以来の出走になるが、乗り込み十分で仕 上がりはいい。540キロの馬体でウッドを撒き散らしながら登坂してくる姿は、 非常に迫力があっていい感じ。前残りの競馬なら、この馬の出番だろう。

 ブラックホーク
 3ヶ月の休み明けで中間は坂路9本と乗り込まれているが、まだ迫力に欠ける動き。 それでも坂路の1番時計と何とか格好はつけているが、今回は前を捕まえられるか、 はっきり言って不安だ。それでも、G1前のトライアルは強いだけにマークは必要だ ろう。今回は阪急杯よりもレベルが高いメンバーということも付け加えておく。

 スギノハヤカゼ
 20ヶ月半の休み明け以降、5戦して連対なしだが、今回はだいぶ復調気配を見せ ており、狙っておもしろい存在だ。8歳馬だが、まだ馬体は若く、スピードも衰えて いない。高松宮記念で0.2秒差6着で4着のブラックホークとは0.1秒差なら、 スピードで勝負になるとみたい。今回は3週連続で坂路で51秒台を叩き出し、狙い のG1に向けて陣営もそろそろ本当の仕上げに入っており、今年1番のデキ。大穴と して狙いたい。

    勝負馬券:馬連 テネシーガール − ブレイクタイム

     ◎テネシーガール
     ○ブレイクタイム
     ▲ブラックホーク
     △スギノハヤカゼ


レース結果

  2000年4回阪神2日( 9月 10日) 11R  
  第14回 セントウルステークス(GIII) 
  サラ系4歳以上 1200m 芝・右  
  (混)(指) オープン 別定 
  本賞金: 4300、 1700、 1100、 650、 430万円 発走 15:45 
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 着 予 枠 馬         馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
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   1   2  3    ビハインドザマスク 牝 5 55.0kg  福永祐一 1:07.6  462Kg  +6  2
   2 ▲ 7 14 (外)ブラックホーク   牡 7 59.0kg  横山典弘 1:07.6  522Kg   0  1
   3 △ 2  4 (外)スギノハヤカゼ   牡 8 59.0kg  芹沢純一 1:07.7  484Kg  -6  8
   4   6 11 (外)マイネルラヴ    牡 6 58.0kg  蛯名正義 1:07.8  510Kg  +2  3
   5   4  8    ニシオセーラム   牝 5 55.0kg  高橋亮  1:07.9  510Kg  -2  9
   6   5 10 (外)ワシントンカラー  牡 7 58.0kg  河内洋  1:07.9  504Kg  +8 10
   7   8 15 (父)ダイタクヤマト   牡 7 57.0kg  吉田稔  1:08.0  486Kg  -8  7
   8 ○ 6 12    ブレイクタイム   牡 4 55.0kg  石橋守  1:08.0  550Kg  +8  4
   9   3  6 (地)ジョーディシラオキ 牝 4 53.0kg  飯田祐史 1:08.1  430Kg  +2 12
  10   1  2    サイキョウサンデー 牡 5 57.0kg  幸英明  1:08.2  488Kg  +8 11
  11   4  7 (外)ゲイリーイグリット 牝 6 55.0kg  武幸四郎 1:08.2  484Kg +12  5
  12 ◎ 1  1 (外)テネシーガール   牝 4 53.0kg  山田和広 1:08.4  502Kg  +2  6
  13   7 13 (父)コンメンダトーレ  牡 7 57.0kg  服部剛史 1:08.6  484Kg  +8 16
  14   5  9 (外)ロードアヘッド   牡 7 57.0kg  熊沢重文 1:08.8  464Kg  +8 14
  15   3  5    サンライズアトラス 牡 7 57.0kg  角田晃一 1:09.0  466Kg -12 13
  16   8 16 [地]ヤスノインディアン 牡 5 57.0kg  有馬澄男 1:09.0  486Kg  +4 15
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  天候:晴  芝:良  
  ハロンタイム  11.9 - 10.7 - 10.7 - 11.3 - 11.1 - 11.9  
  上り  4F 45.0 - 3F 34.3 
  3コーナー  (*1,6,9)(15,16)(4,10)(11,12)(8,14)13(3,5)(2,7)  
  4コーナー  (*1,6,9)(4,10,15)(11,16)8(14,12)(3,13,5,7)2  

  <払戻金> 
  単勝 03 370円 2番人気  枠連   2- 7   500円  2番人気
  複勝 03 140円 2番人気  馬連  03-14   570円  1番人気
     14 120円 1番人気  ワイド 03-14   260円  1番人気
     04 410円 8番人気      03-04 1,630円 23番人気
                       04-14 1,310円 18番人気

レース回顧

 短距離G1馬2頭を撃破し、ビハインドザマスクが見事に優勝。これで4連勝と 完全本格化。この夏最大の上がり馬と言っていいだろう。それにしても、直線での 伸び脚はスゴイというか、今年のレースで1番と思わすもの。これはまさしくG1 馬になれるそれだ。ブラックホーク、マイネルラブも前哨戦としては、まずまずの 走りでスプリンターズSでは完調に持ってこれそうだ。スギノハヤカゼも一瞬は勝 ったと思わす走りで、有力馬に名乗りを上げた。本番はこれにアグネスワールドと キングヘイローが加わるのだから、かなりの豪華メンバー。今からWAKUWAK Uだ。

 ビハインドザマスクは、後方の内目 を進み、直線勝負の競馬。直線でものすごい脚で馬群を割り、先に抜けたスギノハヤ カゼを差し切って1着でゴール。上がり3F33.2秒の破壊力満点の末脚は他馬 が止まって見えるほどで、まさしくG1馬になれるそれだ。外をまわっては届かな いので最初から馬群を割る作戦が功を奏した。直線で前が狭くなったときに声を掛 けたら前を空けてくれたラッキーな面もあるが、後ろからあの勢いで来られたら 空けるのもうなづける。パドックでは、プラス6キロと夏の疲れを考慮して中間調 教をセーブした効果が出ていた。牝馬だけにこれくらいふっくら見せた方がいいだ ろう。次走のG1を意識しての仕上げで決して万全の仕上がりではなかったのも 付け加えておく。次走はスプリンターズSでG1獲りに来るが、今の勢いなら好走 できるだろう。最大の課題は、荒れてきている中山の馬場。荒れた馬場で末の切れ をどこまで出せるか、展開を含めてじっくり検討したい。

 ▲ブラックホークは、後方10番手と いつもより後方を進み、直線大外を鋭く伸びて2着を確保。仕上がりは8分程度 と見ていたが、59キロを背負ってこの走りならG1連覇に向け視界良好だろう。 それくらい末の切れは目立っていた。それでも、横山騎手によると息遣いが荒く 久々の影響があったそうなのだから恐れ入った。さすがにG1馬、底力は相当なも のがある。パドックでは、相変わらず落ち着いて周回し、調教時よりもスッキリし た馬体を披露して重め感はなくなっていた。輸送で馬自身がカイバを調整したか。 次走はスプリンターズSの連覇を狙うが、馬場荒れは気にしないタイプなので、 今度は本領を発揮しそうだ。今度はもっと前での競馬になるだろう。

 △スギノハヤカゼは、内々の6番手を 進み、直線に向き内から一気に抜け出したが、最後は2頭に交わされて実に惜し い3着。直線では一瞬勝ったかと思ったが、最後はスピードが落ちてしまった。 斤量59キロの分、伸びきれなかったのだろう。パドックでは、だいぶ馬体の張 りが戻ってきて、気合も良くいい感じに見えた。春に復帰したときから陣営が スプリンターズSを意識して仕上げていると言っていた通り、ここに来て体調が アップしてきた。次走は、陣営の最大目標のスプリンターズS。完璧に仕上げて 望んで来るはずだが、今の中山の馬場はどうだろう。斤量が57キロになるのは いいので、タイキシャトルの2着した実績でなんとか頑張ってもらいたい。

 マイネルラヴは、8番手を進み、4 コーナーでは手応え絶好で直線に向くも、最後は伸びきれずに4着敗退。高松宮 記念で16着大敗後のレースで注目していたが、だいぶ復調しているようだ。 ただし、手応えの割に伸び切れなかったのは少々不満。これを叩いてどこまで変 わってくるかに期待したいところ。パドックでは、太め感もなく、気合乗りもい い感じで周回し、仕上がりはまずまずといったところ。次走のスプリンターズSは、 あのタイキシャトルを破った舞台。今の中山の荒れ馬場は向くタイプだけに、 調子が上がれば一発ありそうだ。調教とレースが結びつくタイプなので、調教で 見極めたい。

 ◎テネシーガールは、最内枠からスタ ートしハイペースで逃げる競馬。ジョーディシラオキとロードアヘッドと競い合 う形で直線では伸び脚なく12着敗退。あれだけ競い合って、それも最内で揉ま れればこの結果も仕方ないところ。これが逃げ馬の宿命だ。パドックでは、張り のある馬体で毛づやも良く好調をアピール。牝馬らしからぬ馬体は非常に目立つ もので、今後は間違いなく活躍してきそうな予感がする。期待したい馬。


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