セントライト記念 |
2000/09/17 中山競馬場 芝2200m |
■ 調教診断 |
■ アドマイヤボス 重の坂路で一杯に追われ力強い動きを披露。3戦目で更に鋭さを増した感じで、陣営の仕上げ も本気になってきている。顔つき、馬体、走法、雰囲気ともに最大限の評価をしてもいいだろう。 ベガの息子、アドマイヤベガの弟を抜きにしても評価できるもの。久々に出た大物とみたい。 ■ トーホウシデン 南Wで馬なりで好タイムを出し、脚捌きも素早く、休み明けでもほぼ万全の仕上げ。馬体も ふっくらして、春より成長した感じ。馬自身が相変わらずやる気を出しているのもいい。 ■ ジョウテンブレーヴ 南Wの最内で直線追う調教だが、まだ少し動きが重い感じ。元々叩き良化で、菊花賞出走の 賞金も足りているので、こんなところだろう。絶好調の岡部騎手が騎乗するだけに注意は必要か。 |
■ 相馬眼予想 |
ダービー4着のトーホウシデンと6着のジョウテンブレーヴが出走し、何とかメンバーが揃った 今年のセントライト記念。菊花賞TRなのに少々寂しいメンバー構成だと思っていたが、ダイヤ モンドが隠れていた。その名は、『アドマイヤボス』。まだ1勝馬で今回が3戦目となるが、 今までのレースぶり、調教での動き、馬っぷりから、十分に狙えると判断できる。今回は、この馬 で勝負することにする。 ベルボクサーが逃げて、チュウシングラが続く展開。当日は雨予報で馬場が悪化すれば、2頭 ともにスタミナ勝負型ではないだけにペースを上げるとは考えづらい。ずばり、スローペースの 展開になる。道中は各馬一団で進み、3コーナーからペースが若干上がり、直線の追い比べの 競馬になるはずだ。 中山2200mは、直線の坂を2回登ることもあってスタミナが要求されるコース。外回りコ ースなので、1、2コーナーをまわれば3コーナーまでほぼ直線的なコース。そのため、逃げ馬 は息を入れるのが難しく、スタミナがないと克服は難しいコースだ。 こんな状況で1番のポイントは、やはり当日の馬場状態だろう。今のところ、かなりの降雨が 予想されるため重か不良が必死の状態。重の巧拙がポイントになるが、トーホウシデン、アドマ イヤボス、ジョウテンブレーヴの人気馬3頭は、どれも重はこなせそうでここでは問題視しない というのが結論。3頭ともにスタミナ、直線の追い比べとも向くので、この3頭で決まると見た。 ◎アドマイヤボス 前走の知床特別はフサイチソニックに敗れはしたが、3着を7馬身ぶっち切り、タイム的にも 評価できるもの。勝ったフサイチが次走の900万で勝ったように相手が弱かったわけでもなく、 2戦目でプラス16キロだったことを考えれば、かなりの素質を感じずにはいられない。何より、 今回は陣営のやる気が半端ではなく、調教も一杯に追われ今までにはない仕上げなら、狙わない 手はないだろう。道中は中団よりやや前につける競馬。3コーナーで外目を上がって行き、直線 で更に末脚を伸ばす競馬で1着でゴール。レースぶり、調教での動き、馬っぷりから、かなりの 大物とみたい。ここを無事通過して、菊花賞でアグネスフライトとエアシャカールに迫れる馬。 ○トーホウシデン ダービー4着後の休養明けとなるが、乗り込み十分で順調に仕上がっており力は出せそうだ。 馬体も春よりだいぶパワーアップしており、調教でも力強い動きが見られ好印象。馬体は小さい がスタミナはあるので、中山2200mは向くタイプ。うまく直線で競い合いに持ち込めば、 勝負根性で上位に迫れるはずだ。 ▲ジョウテンブレーヴ ダービー6着後の休養明けで中間は坂路4本と南W1本とやや乗り込みが足りない感じ。調教 の動きは少々重いことから狙いを下げたが、走法から最も重馬場が向くタイプなので1発を警戒 したい。馬体はだいぶ成長してトモに筋肉がついたのは好印象。絶好調岡部騎手がどこまで 上位にもってこれるか。菊花賞は蛯名騎手に乗り替わる予定なので、岡部騎手の本気の追いが見 られそうだ。 勝負馬券:馬連 アドマイヤボス − トーホウシデン ◎アドマイヤボス ○トーホウシデン ▲ジョウテンブレーヴ |
■ レース結果 |
------------------------------------------------------------------------------ 着 予 枠 馬 馬名 性齢 重量 騎手 タイム 馬体重 人気 ------------------------------------------------------------------------------ 1 ◎ 4 5 アドマイヤボス 牡 4 56.0kg 後藤浩輝 2:16.9 492Kg -10 2 2 ○ 8 13 トーホウシデン 牡 4 56.0kg 田中勝春 2:17.0 434Kg +14 1 3 ▲ 3 3 (抽)ジョウテンブレーヴ 牡 4 56.0kg 岡部幸雄 2:17.1 490Kg +22 3 4 2 2 [地]マッキーローレル 牡 4 56.0kg 平松徳彦 2:17.1 488Kg +5 8 5 5 6 ベルボクサー 牡 4 56.0kg 中舘英二 2:17.7 440Kg -4 5 6 4 4 (市)マイネルヘルツ 牡 4 56.0kg 菊沢隆徳 2:17.9 500Kg +2 12 7 7 10 (父)マイネルカピタン 牡 4 56.0kg 的場均 2:18.0 434Kg -8 10 7 8 12 チュウシングラ 牡 4 56.0kg 村田一誠 2:18.0 462Kg 0 4 9 7 11 (父)レディスマイル 牝 4 54.0kg 大西直宏 2:18.3 454Kg +2 7 10 6 9 (父)サンゴッドシチー 牡 4 56.0kg 大塚栄三 2:18.6 466Kg 0 13 11 5 7 (父)マイネルスプリング 牡 4 56.0kg 吉田豊 2:18.7 492Kg +2 9 12 6 8 カサノバダンディ 牡 4 56.0kg 江田照男 2:18.7 514Kg 0 6 13 1 1 ミスタードン 牡 4 56.0kg 小野次郎 2:20.1 496Kg -4 11 ------------------------------------------------------------------------------ 天候:曇 芝:重 ハロンタイム 12.5 - 11.3 - 12.5 - 12.3 - 12.7 - 12.5 - 12.5 - 12.4 - 12.3 - 12.8 - 13.1 上り 4F 50.6 - 3F 38.2 1コーナー 6,3,12(2,1)9(8,13)5,7-4,11-10 2コーナー 6-3(1,12)2,9(8,13)-5,7-4,11-10 3コーナー 6,3(13,9)2(12,5)(7,4)(1,8)11=10 4コーナー 6(3,13)(2,5)(7,12,9)-4(8,11)-1,10 <払戻金> 単勝 05 350円 2番人気 枠連 4- 8 440円 1番人気 複勝 05 130円 2番人気 馬連 05-13 540円 1番人気 13 110円 1番人気 ワイド 05-13 230円 1番人気 03 160円 3番人気 03-05 430円 3番人気 03-13 280円 2番人気 |
■ レース回顧 |
デビュー3戦目で望んだアドマイヤボスが見事に優勝。週の初めから言い続けてきたが、 やはりこの馬はタダモノではない。菊花賞でどんなレースを見せるか非常に楽しみだ。 予想もパーフェクト的中し、G1に向けそろそろエンジン全開。では、回顧です。 ◎アドマイヤボスは、後方の外目を進み、3 コーナー手前から徐々に進出する競馬。4コーナーで5番手まで進出し、直線大外をしっ かり伸びて1着でゴール。最後の直線で内によれてたが、追い出したときの迫力のある 末脚は非常に目を引いた。3戦目でこのレースぶりなら、文句のつけようがない。 パドックでは、落ち着いて周回し、前走より馬体も引き締まった感じでいい状態。馬体 はまだ若い部分をかなり残しているが、今後の成長も考慮して馬体の作りは満点の評価。 4歳のこの時期は日増しに成長するので、次走は更に研ぎ澄まされた馬体を見せてくれ るだろう。この勝利で次走は菊花賞。ダービー1,2着のアグネスフライトとエアシャ カールは相当強いが、この馬なら通用すると見たい。どんな走りをするか今から楽しみ だ。追いかけたい馬。 ○トーホウシデンは、中団を進み、3コーナ ー手前からかかり気味に上がって行く競馬。直線に向き、アドマイヤボスに負けじと末 脚を伸ばしたが、追い比べに敗れて2着まで。かかり気味に行ったのが惜しまれるが、 この馬の力は出し切った感じ。パドックでは、プラス14キロでも太め感なく、キビキ ビとした動きで好調アピール。馬体は小さく目立たないところはあるが、いかにも長距 離は合いそうなタイプ。菊花賞でもスタミナ勝負に持ち込めば出番はありそうだ。 ▲ジョウテンブレーヴは、2番手と積極的に 前に行き、直線に向き追い出すとしぶとく伸びたが2頭に差されて3着敗退。早めの 競馬で最後も伸びた点は評価したい。休み明けでこれだけ走れば上々だろう。やはり、 重馬場は得意だ。パドックでは、だいぶ成長した馬体を披露し、少し太め感はあったが、 まずまずのデキ。このひと叩きで良くなってきそうだ。十分に乗り込んで鍛え上げれば、 長い間活躍できそうな馬。 |