札幌3歳ステークス
2000/09/23 札幌競馬場 GV 芝1800m

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レース展望

■ 出走有力馬

タガノテイオー メイショウドウサン マイネルカーネギー
スペランツァ ジャングルポケット  

 連闘で出走するか分からないが、タガノテイオーを狙ってみたい。走法、馬体からかなりの大物感 があり、順調に成長すればクラシックにも乗れる器。大事に使ってもらいたい気もするが、ここを 勝てばローテーションが楽になるだけに、出走してくるようなら狙ってみたい。ただし、連闘だけに 気配には注意を払いたい。
 あとは、前走で7馬身差で楽勝したセンターベンセール、2連勝中のマイネルカーネギー、素質馬 スペランツァと伏兵が多数おり混戦模様。注目は、伊藤雄厩舎の期待馬センターベンセールか。 武豊騎手が騎乗するので人気も出そうだ。


相馬眼予想

 ここ3年馬連40倍、1035倍、284倍と荒れに荒れている札幌3歳ステークス。 ここ年で連対した馬6頭の人気は、1,9,11,12,8,12と8番人気以下が5 頭ととんでもない荒れ方だ。ただし、この高配当を演出した馬には、マイネルプラチナ ム、マイネルコンドル、ジョウテンブレーヴとその後重賞戦線を賑わせている馬が入っている のだから、あながちフロックできているわけでもない。まずは、どこにポイントがある か見極めることにしよう。

 1つ目のポイントは距離1800m。この時期の3歳戦は1000mや1200mの レースがほとんどで、この短距離でいい勝ち方をした馬たちが人気になっている。早い 時期の重賞レースということもあって、1800mの距離が向かない馬たちも出走して くる。そういう馬たちも手伝って、短距離しか経験していない馬は、抑えが効かずに早 いペースの競馬になる。こうなれば、短距離のスピードよりは、スタミナのある馬が有 利。ペースが早くなり前崩れの競馬になるので、道中じっくり脚を溜めて差す競馬がで きる馬が有利だ。

 2つ目のポイントは荒れ馬場。札幌の馬場は、最終週ということもあって、だいぶ荒 れてきている。この荒れた馬場をこなすスタミナがないと好走できない。馬場がいい時 に勝った馬は、走法、調教状態、厩舎コメント等から荒れ馬場がこなせるかのチェック が必要。1つ目のポイントにも通じるが、スピードよりもスタミナを重視したい。特に 雨が降って更に馬場が悪化するようだとジリ脚でもパワー型の馬が有利になる。

 3つ目のポイントは完成度。この時期の競馬は、他馬を圧倒するほどの素質がない限 り、やはりある程度使い込んで馬体を仕上げていないと勝負にならない。過去3年の連 対馬のうち5頭が函館デビューなのは偶然ではないだろう。やはり早い時期から使われ るとこの時期に馬がしっかりしてくる。函館で使われた馬には注意したい。

 この3つのポイントを重視すると、タガノテイオーとテイエムオーシャンにチャンス がありそう。ここは、自分の相馬眼を信じて、タガノテイオーで勝負してみたい。

 タガノテイオー
 2戦目の新馬戦できっちり勝ち、連闘で挑戦してきた。気性はまだ幼いが、馬体、走法 からかなりの素質を感じさせる。こんなに早く重賞に出走してくるとは思わなかったが、 出走してきたからには狙ってみたい。1800mを2回使われて好走しているように、 この距離は大きなアドバンテージだ。一戦一戦競馬 を覚えてきており、だいぶ走る気が出てきている。連闘で調教は軽めだが、やわらかい 動きを維持しており調子落ちはないとみる。道中は中団を進みじっくり脚を溜め、4コ ーナーをまわって外に出し一気に差す競馬で1着でゴール。初めて見たときから雰囲気 を感じさせてくれた馬。騎乗して相当な素質を感じている藤田騎手も気合の騎乗をする に違いない。

 テイエムオーシャン
 前走で500万条件を勝ち、札幌1200mを2連勝。500万条件のレースは、出遅 れて後方から捲くり直線で差し切るかなり苦しい競馬。それも不良馬場でこれをやって のけたのだから恐れ入る。このレースぶりから、距離が伸びても問題なさそうで、荒れ 馬場、差し脚と非常に条件が向いている。調教は最後の切れも良く、この一戦に向け体 調は万全。このデキなら持っている力を十分に出し切ってくれるはずだ。新馬戦で、あの ウィンラディウスに勝っているのもプッシュ材料。

 メイショウドウサン
 6月の函館でデビューし2戦目で2着に1.1秒差をつけて楽勝。毎月1回のローテ ーションで体も仕上がってきており、だいぶ馬もレース慣れした印象。函館デビュー組 を狙うならこの馬だろう。折り合いもつくので距離も大丈夫だ。メジロライアン産駒、期待したい。

 ジャングルポケット
 新馬戦でタガノテイオーを破って2戦目のレース。キャリアはないが、1800mを 勝っているのは見逃せない。調教は、芝コースで馬なりも素軽い脚捌きで好調をアピー ル。初戦での仕上がりが良かったために、大きな上積みはないが、馬券的に狙っておも しろい。直線で合わせる形になれば、持ち前の粘り腰でいいレースができるはずだ。

 あとは、前走7馬身差で楽勝した武豊騎乗の素質馬センターベンセール、唯一のオー プン勝ち馬マイネルカーネギーにも注意したい。

    勝負馬券 : 馬連 タガノテイオー − テイエムオーシャン

     ◎タガノテイオー
     ○テイエムオーシャン
     ▲メイショウドウサン
     △ジャングルポケット
     注センターベンセール
     注マイネルカーネギー


レース結果

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 着 予 枠 馬         馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
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   1 △ 5  7    ジャングルポケット 牡 3 53.0kg  千田輝彦 1:49.6R 466Kg +10  5
   2 ◎ 7 10 (市)タガノテイオー   牡 3 53.0kg  藤田伸二 1:49.8  424Kg -12  4
   3 ○ 3  3    テイエムオーシャン 牝 3 53.0kg  本田優  1:49.9  438Kg  +2  1
   4   1  1 (外)トーセングローリー 牡 3 53.0kg  上村洋行 1:50.5  438Kg  +2 11
   5 注 6  8 (市)マイネルカーネギー 牡 3 53.0kg  横山典弘 1:50.5  454Kg  +4  2
   6 注 7 11    センターベンセール 牝 3 53.0kg  武豊   1:51.0  426Kg  +4  3
   7   4  4    スキャンボーイ   牡 3 53.0kg  池添謙一 1:51.1  462Kg   0  9
   8 ▲ 8 12 (父)メイショウドウサン 牡 3 53.0kg  松永幹夫 1:51.1  452Kg -18  6
   9   2  2 (市)レーヴドグロワール 牡 3 53.0kg  四位洋文 1:51.3  480Kg  -6  8
  10   4  5    マイネルコンシャス 牡 3 53.0kg  勝浦正樹 1:51.3  488Kg  -2  7
  11   8 13 (父)ジーティーチャンプ 牡 3 53.0kg  小野次郎 1:51.7  470Kg  -2 10
  12   5  6    ダテノバサラ    牡 3 53.0kg  芹沢純一 1:53.6  460Kg -16 13
  13   6  9 (父)マイネルボルテクス 牡 3 53.0kg  田面木博 1:55.4  498Kg  +4 12
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  天候:曇  芝:良  
  ハロンタイム  12.1 - 11.1 - 12.0 - 12.6 - 13.2 - 12.4 - 12.2 - 12.0 - 12.0  
  上り  4F 48.6 - 3F 36.2 
  1コーナー  (*3,6,9)13,7(11,12)(4,8,10)(1,5)2  
  2コーナー  3-(6,9)(7,13)(4,11,12)(1,8,10)5-2  
  3コーナー  3(9,13)(6,7,12,10,5)(4,11,8,2)1  
  4コーナー  3,10(13,12)7(11,8,5,2)(6,4,1)-9  

  <払戻金>
  単勝 07 920円 5番人気  枠連   5- 7 1,500円 7番人気
  複勝 07 270円 5番人気  馬連  07-10 2,200円 9番人気
     10 210円 4番人気  ワイド 07-10   750円 6番人気
     03 140円 1番人気      03-07   690円 5番人気
                       03-10   690円 4番人気

レース回顧


 トニービン産駒ジャングルポケットが豪快に差し切り勝ちし、これで2戦2勝。 仕上がりの違いで勝った印象もあるが、直線の豪快な脚は本当に素晴らしかった。 惜しいかったのは、タガノテイオー。直線でモタれなければ、もっと際どかった だけに非常に惜しまれる。モタれたのは、苦しがってのものか、気の悪さが出たのか、 分からないが、レースを見る限りは後者の気がしている。新馬戦で馬体をひと目見た ときから素質を感じ、追いかけたので、この好走は非常にうれしい。素質は相当高い レベルにあるので、うまく成長すれば今後活躍ができるだろう。では、回顧です。

 △ジャングルポケットは、4番手と先行し、 3コーナーでペースが上がると一瞬置かれたが、直線に向くと猛然と追い込んで先に 抜け出した2頭を交わして1着でゴール。直線で追われてからの豪快に伸びた脚は素晴らしかった。 パワー型なので札幌の力のいる馬場も向くようだ。馬体は完成度が高く、3歳のこの 時期としてはしっかりとした感じ。この勝利で楽なローテーションが組めるのは非常に 有利で、今後の重賞戦線を賑わしてくれるだろう。

 ◎タガノテイオーは、後方9番手を進み、 3コーナー手前から徐々にスパート。4コーナーで2番手に取り付き、直線で逃げた テイエムオーシャンを交わしたが、ジャングルポケットに差されて2着まで。直線で内に モタれて外に修正するのに手間取ったのが痛かった。それでも、捲くった脚は見所十分 でその走りからも相当の素質を感じさせる。馬体はマイナス12キロでギリギリだった が、良く踏ん張っている。今後は馬体回復に努めてきから、重賞戦線に挑むことに なるが、活躍できるだろう。馬体がもっと成長して力強さがでれば、クラシックでも 活躍できる馬。

 ○テイエムオーシャンは、平均ペースで 軽快に逃げる競馬。直線に向いても脚色は衰えなかったが、2頭に交わされて3着まで。 内枠だったため逃げる競馬になったが、最後まで良く粘っている点は評価したい。牝馬 なので馬体に迫力はないが、芯はしっかりとした感じで好印象。スピードがあるので、 もう少し短い距離の方がいいかもしれない。


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