ジャパンCダート
レース展望

今年で第4回を迎えるジャパンCダート。歴史は浅いが、まずはデータ面から整理してみたい。東京で行われた2年の連対馬4頭は全て東京ダートの重賞を勝っていたのが共通点。今年の出走馬で該当するのは、フェブラリーSのノボトゥルー、ユニコーンSのユートピア、武蔵野Sのサイレントディールの3頭。過去3年、前走地方交流G1を勝った馬は連対したことはない。これにはアドマイヤドンが該当する。外国馬の連対はなく3着が最高。01年に2番人気に支持されたリドパレスは8着に敗れた。少し強引だが、データからはユートピアとサイレントディールということになる。

今回1番人気になるのはアドマイヤドン。エルムSで9馬身、南部杯で4馬身、JBCクラシックで3馬身で3レースで2着につけた着差は何と16馬身。4歳の秋を迎え、充実期に入っている。エルムSのパドックでこれまでと雰囲気が一変していたのには驚かされたが、それを裏づけかのようにその後G1を連勝した。今回は初めての東京ダートになるが、左回りの盛岡でG1を2勝していることから初コースと言ってもそれほど問題なさそうだ。

ここ3戦の走りからみて楽勝されても納得できる。それではアドマイヤドンに不安材料はないのだろうか。その答えはノー。現時点では3つの不安要素があるが、残念ながらここには書けない。ただし、JBCクラシックのパドックを見た人なら1つは分かるだろう。あとはこれまでどういう競馬をしてきたのか、今年の唯一の敗戦フェブラリーSはなぜ負けたのかを考えればその答えが分かるはずだ。ただしそれらをクリアできる馬であることも付け加えておく。

ユートピアはJBCクラシックで10着に敗れた。逃げたカネツフルーヴの直後を追走したが、3コーナーで一杯になって直線では見せ場すらなかった。2000mはJDD2着、ダービーGP1着と実績があるだけに不可解な敗戦。これを古馬との能力差とみるのか、それとも古馬相手だと距離が長いとみるのか、それとも・・・。その答えは前走で手綱を取った武豊騎手が知っている。詳しくは書かないが、最終調教で武豊騎手がひと工夫してきた。前走負けたことで課題が見えた。その課題を目標のレースでクリアできれば・・・。調教の動きを見る限りは今が絶好調。左回りだと走りが全く違うことも付け加えておく。

サイレントディールは初ダートの武蔵野Sを4馬身差で圧勝。以前からダートの適性は高いとみていたが、こちらの想定以上の走りを初戦から見せた。ただし、この日は内枠を進んだが馬が断然有利だった点は見逃せない。他のダートのレースで連対したのはほとんどが1枠の馬だった。ダートの適性が高いのは明らかになったが、その点が少し気になるところ。春からかなり鍛えられているので、このメンバーでもやれる体力はあると思うが、砂を被った場合や道中揉まれた場合に対応できるかという課題もある。鞍上のペリエ騎手がそのあたりをどうカバーしてくるかにかかっていそうだ。

ビッグウルフはダートで10戦して[7-2-0-1]で唯一連対を外したのはユートピアが勝ったユニコーンS。1800m以上ではオール連対と堅実に走っている。440キロ台の馬格のない馬で雨が降って脚抜きが良くなった方が走るタイプ。兵庫ChSでとても届かない位置取りからジャズアップを差し切ったときの「ビッグウルフ、強い」という実況が印象的だったが、馬場が渋ると強力な決め手を発揮する。今回が初めての古馬相手で楽ではないが、一発の魅力は秘めている。有力馬が前に行くので早仕掛けで最後失速するようなことがあれば突っ込みがあるかもしれない。

あとは左回りだと走りが違うスターキングマン、前崩れの展開になればリージャントブラフ、グラスエイコウオー、ハギノハイグレイドの3頭も侮れない。あとは大井記念、帝王賞、東京記念を連勝したネームヴァリューも前走は力を出し切っていないだけに怖い存在。外国馬はオウタヒアとフリートストリートダンサーの2頭が出走する。調教の動き、走法、馬体の作りからほぼ判断できているが、ここには書かないでおく。東京ダ2100mはどういう馬が走るのかをイメージできれば、買えるか買えないか判断がつくだろう。ただ馬場の状態次第のところも多少残しているので、そのあたりは注意したい。

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