中山金杯
2001/1/05 中山競馬場 G3 芝2000m

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レース展望
トウショウアンドレ トウカイダンディー ダイワカーリアン
メジロロンザン リワードフォコン エーピーグリード
クラフトマンシップ ダイワオーシュウ カリスマサンペラ

 いまひとつメンバーが揃わなかった感じですが、このメンバーなら重賞実績馬より、 新興勢力の方に魅力を感じます。中日新聞杯で初重賞制覇したトウショウアンドレ とウェルカムSで1600万条件を勝ったトウカイダンディーの2頭です。 トウショウアンドレは、中日新聞杯がマル父の重賞で2着が1600条件で苦戦していた フロンタルアタックだっただけにあまり評価されていないようですが、末脚はいいもの を持っています。どちらかというと相手なりに走るタイプなので、心配はいらない でしょう。フジキセキ産駒なの も魅力です。トウカイダンディーは、ここに来て気性面が改善されてきたようで、レース で力を出せるようになってきました。馬体からはかなりの素質を感じさせるので、重賞 でも今回のメンバーなら互角に戦えると思います。あとは、2000mの札幌記念逃げ切り 勝ちが光るダイワカーリアンと堅実な走りが魅力のメジロロンザンに魅力を感じます。 人気になりそうなリワードフォコンは、プラス34キロの馬体がどれくらい絞れてくる かにかかっています。

 【ミニデータ】
2000年中山金杯1着 ジョービッグバン2着 ミスズシャルダン

調教診断

ダイワカーリアン
 南Wで馬なりで最後までしっかり伸びのある動きを披露。中間も坂路とウッドで 乗り込んでおり、仕上がりはいいようです。馬体の張りも良く、デキの良さが目立ちます。
メジロロンザン
 美坂で馬なりでラストの切れも上々。入念に坂路で乗り込まれており、デキはいいよう す。気合乗りもいいので、前走大敗のショックはなさそうです。
トウショウアンドレ
 栗坂で強めに追われて、まずまずの動き。タイムは出ていませんが、動き自体は 硬さもなく問題ありません。馬体を大きく見せ、迫力が出来てきているのは好印象です。
トウカイダンディー
 美Wで馬なりで軽めの調教。相変わらず、馬体を大きく見せており、前走のデキを キープしています。ただし、もう少し切れのある動きを見せて欲しかったというのが 正直なところです。

相馬眼予想

 荒れる金杯を象徴するようなメンバー構成で馬券的妙味がある今年の中山金杯。 重賞実績のある高齢馬を取るか、それとも新興勢力を取るか難しいところです。
 重賞3勝のダイワカーリアンは調子が良さそうですが、今回はエーピーグリード とシンボリオレゴンの2頭逃げ馬がいるだけにマイペース単騎逃げはできそうも ないので本線では狙いづらいです。ただし、好位からの競馬もできなくはないので、 トップハンデでも注意は必要でしょう。

 いずれにしてもペースは早くなりそうなので、差し馬が有利になりそうです。 ただし、この時期の中山が馬場が悪く、急激なペースアップで差し脚不発の可能性 もあり、その場合は好位からなだれ込んだ馬にチャンスがあります。
 差し馬では、新興勢力のトウショウアンドレとトウカイダンディーに魅力を感じ ます。特にトウショウアンドレの末脚は素晴らしいものがあるので期待したいところ です。また好位からのなだれ込みでは、メジロロンザンとダイワカーリアンの2頭 をマークしたいところです。ペースが上がって持久戦になった場合にハンデ54キロ のメジロロンザンに大きなチャンスがあるように思えます。

 本命は、トウショウアンドレです。 中日新聞杯で見せた切れ味は見どころ十分で迫力も感じられました。過去5走で4度、 34秒台で上がっていますが、平均ペースの中日新聞杯で34秒台で上がれた点を評価 したいです。徐々に力をつけており、本格化の気配十分で今回はこのメンバーなら 間違いなく好勝負になるでしょう。道中は中団を進み、じっくり脚を溜める競馬。 3,4コーナー中間からスパートして、直線できっちり前を捕らえて1着でゴール。 直線で競い合いに持ち込んで勝負根性を掻き立てれば、最後はきっちり差してくれる はずです。半姉がヌエボトウショウと血統的背景も十分で奥手の血がさらに開花する はずです。

 対抗は、メジロロンザンです。 ステイヤーズSは11着と大敗しましたが、気分が乗らなかったのか自分から走る のをやめたそうなので、そんなに気にする必要はないでしょう。今回はじっくりと 乗り込まれて仕上がりも良く、何より気合乗りがいいのがプッシュ材料です。 好位を進んで、持ち前の渋とさを生かして粘り込んでくれると思います。

 あとは、トウカイダンディーです。 馬体、走法から重賞でも通用しそうな感じがありますが、今回は調教での動きが、 もの足りなかったので、3番手評価としました。気性もだいぶ成長してレースで 力を出し切れるようになっているので、上位争いはしてくれると思います。間違 いなく重賞で活躍できる素質があるので、今後、大きく化ける可能性があることを 付け加えておきます。

 また、馬体の充実が目立つダイワカーリアン、 蛯名騎手騎乗で勝負気配十分のリワードフォコン、 徐々に力をつけてきたエーピーグリード を抑えたいと思います。

     ◎トウショウアンドレ
     ○メジロロンザン
     ▲トウカイダンディー
     △ダイワカーリアン
     注リワードフォコン
     注エーピーグリード

レース結果
  2001年1回中山1日( 1月 5日) 11R  
  第50回 日刊スポーツ賞中山金杯(GIII) 
  サラ系4歳以上 2000m 芝・右  
  (混)[指] オープン ハンデ 
  本賞金: 4300、 1700、 1100、 650、 430万円 発走 15:20 
  天候:晴  芝:良  
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 着 予 枠 馬         馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
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   1   6 11     カリスマサンオペラ 牝 4 50.0kg  中舘英二 2:01.2  460Kg  -2  8
   2   7 13     クラフトマンシップ 牡 6 54.0kg  勝浦正樹 2:01.2  426Kg  +6 10
   3   8 15     シンボリオレゴン  牡 4 51.0kg  菊沢隆徳 2:01.3  472Kg  +2 11
   4 △ 8 16 (外) ダイワカーリアン  牡 8 58.5kg  北村宏司 2:01.4  520Kg +12  4
   5 ◎ 7 14 (父) トウショウアンドレ 牡 5 55.0kg  角田晃一 2:01.5  500Kg  +2  2
   6 ▲ 5  9 (父) トウカイダンディー 牡 5 55.0kg  後藤浩輝 2:01.9  482Kg  +8  1
   7   2  4 (外) ミッドナイトベット 牡 7 57.0kg  田中勝春 2:01.9  440Kg  +6  7
   8   3  6     ニッポーアトラス  牡 7 55.0kg  岡部幸雄 2:01.9  540Kg  +2 13
   9   6 12     ジーティーボス   牡 4 52.0kg  吉永護  2:02.0  564Kg  +8 14
  10   5 10 (父) バンブーマリアッチ 牡 6 54.0kg  大西直宏 2:02.0  458Kg  -2 12
  11   4  7 (外) ミラクルタイム   牡 6 53.0kg  村田一誠 2:02.1  474Kg  +4 16
  12   1  1     ダイワオーシュウ  牡 7 57.0kg  柴田善臣 2:02.1  458Kg  +6  9
  13 ○ 1  2 (父) メジロロンザン   牡 5 54.0kg  吉田豊  2:02.3  500Kg  +6  5
  14 注 3  5     エーピーグリード  牡 6 55.0kg  江田照男 2:02.7  500Kg  +6  6
  15   4  8 (市) クリノキングオー  牡 4 52.0kg  木幡初広 2:03.1  456Kg  +6 15
  16 注 2  3     リワードフォコン  牡 4 54.0kg  蛯名正義 2:03.1  488Kg   0  3
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  ハロンタイム  12.6 - 10.9 - 12.2 - 12.3 - 12.2 - 11.7 - 12.0
                - 12.4 - 12.4 - 12.5  
  上り  4F 49.3 - 3F 37.3 
  1コーナー  16,5-(2,15)-6(4,8)(14,12)9(3,10,11)13(1,7)  
  2コーナー  16,5(2,15)4(6,8)12(9,14)(3,10,11)13(1,7)  
  3コーナー  (*16,5)2,15(4,12)6(8,11)9(3,13)(1,14)(10,7)  
  4コーナー  16,5(2,15)4(1,6,11)(3,9,12)13(10,14)(8,7)  

  <払戻金> 
  単勝 11 2,270円  8番人気  枠連   6- 7  3,170円 16番人気
  複勝 11   570円  8番人気  馬連  11-13 31,730円 69番人気
     13   880円 12番人気  ワイド 11-13  6,450円 69番人気
     15   870円 11番人気      11-15  4,170円 49番人気
                          13-15 12,490円 91番人気

レース回顧

 荒れる金杯の復活。人気馬総崩れで300倍の大波乱となった今年の中山金杯。 1000mの通過が60.2秒の平均ペースで上がり3F37.3秒では、差し 馬が有利な展開。後方3,4番手に控えたカリスマサンオペラとクラフトマンシップ には願ってもない展開となりましたが、力のいる馬場で差してきたのですから、 それなりに評価したいところです。1着から5着まで全て外枠の馬が来ているように 内は見た目以上に悪いようです。来週の中山5〜8日目はCコースなので、今度 は内が伸びる可能性があります。先行馬にも注意したいところです。全体的に力の いる馬場なので、昨年秋の福島で活躍した馬や力のいる馬場を得意にしている馬に は特に注意を払いたいと思います。

 カリスマサンオペラは、後方4番手を 進み、3コーナー手前から徐々に進出する競馬。直線に向くと、馬場の真中を割って 伸び1着でゴールしました。元々、荒れ馬場は苦にしないタイプですが、3コーナー からの行きっぷりも良く、調子の良さが伺えました。ハンデ50キロも有利でしたが、 調子の良さと馬場適性が勝因と言っていいでしょう。今後は牝馬路線なのか、中距離 路線に進むのか分かりませんが、成長力あるオペラハウス産駒なので、注意は必要で しょう。特に荒れ馬場を苦にしないことは覚えておいて損はないでしょう。

 クラフトマンシップは、後方3番手を進み、 4コーナーでも5番手と直線勝負の競馬。直線に向き大外を一気に伸びたが、 カリスマサンオペラに内から差されて惜しい2着。函館記念を勝ったときと同じような競馬 で、直線で良く伸びました。こういう上がりの掛かるレースが向くようです。馬体が 小さいので、ハンデ54キロも良かったのでしょう。今まではハンデ戦でないと斤量を背負うの で伸び切れませんでしたが、昨年より馬体が大きくなった印象があるので、今後は それほど気にしなくても良いかもしれません。今後も前崩れの展開では注意したい 馬です。

 △ダイワカーリアンは、いつものように スタートしてすぐに逃げる競馬。直線に向いていつものように粘ったが、最後は脚が 上がって4着敗退。3コーナーから絶好調エーピーグリードが馬体を合わせてきて、 息を入れられなかったのが、直線で粘り切れなかった原因でしょう。それでも、 0.2秒差(エーピーグリードには1.3秒先着)なら、良く走っているとと言って いいでしょう。馬体はプラス12キロでしたが、太め感もなくデキは良く見えました。 8歳馬ですが、馬体の張りもあるので、まだまだ活躍できそうです。

 ◎トウショウアンドレは、中団を進ん だが、勝負どころの3コーナーで置かれて後方からの競馬。直線でじりじり伸びた が前走の切れを出せずに5着敗退。勝負どころで遅れたのが気になりましたが、 直線で前が壁になって脚を余してところもあるので、決して力負けではないと思い ます。パドックでは、落ち着いて周回していましたが、馬体の張りはイマイチで した。このあたりは、軽めの調教が影響したのかもしれません。今後は強めの調教 をやって仕上げてくれば、G3クラスなら十分に好勝負できると思います。


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