ガーネットＳ

ガーネットステークス

2001/1/07　中山競馬場　G3　ダ1200m

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■ レース展望

■ ブロードアピール	■ エイシンサンルイス	■ ノボジャック
■ サウスヴィグラス	■ ユーワファルコン	■ ビーマイナカヤマ

　昨年の根岸Ｓの再戦ムードです。豪快に差し切ったブロードアピール、鋭い逃げで最後まで抵抗したエイシンサンルイス、休み明けで３着と善戦したノボジャックの３頭が有力です。これを負かせば、ダート１２００ｍを５勝と得意にしているサウスヴィグラス（栗東Ｓの１番人気）、ＣＢＣ賞で小差の３着と善戦したユーワファルコン、昨年の覇者 ビーマイナカヤマあたりになりそうです。

　【ミニデータ】

２０００年

ガーネットＳ

１着　ビーマイナカヤマ

２着　セレクトグリーン

■ 調教診断

■ エイシンサンルイス
　栗Ｂで直線一杯に追われ、ラスト１１．３秒と鋭い伸びを見せました。中間も順調に乗り込まれ、叩き３戦目で状態はピークに近いものがあります。このデキなら初重賞制覇を期待したくなります。
■ ユーワファルコン
　南Ｗで馬なりで好タイムをマークしました。ラストの伸びも上々で前走のデキをがっちりキープしています。久々のダートになりますが、マイペースで行ければ、強敵相手でも好勝負できそうです。
■ ブロードアピール
　栗坂で馬なりで５１秒台を出し、仕上がりはいいようです。間隔を詰めて使った方が良いタイプですが、この動きなら力は出せそうです。あとは短い直線で追い込めるかだけでしょう。
■ ノボジャック
　栗坂で強めに追われて、ラストの伸びはひと息でした。使い込まれると良くないタイプなのか、前走より調子は若干落ちているかもしれません。パドックでの気合をチェックしたいところです。

■ 相馬眼予想

　ダート短距離の一線級が揃って面白そうな一戦になった今年のガーネットＳ。根岸Ｓで近代稀に見る鮮やかな追い込みを決めたブロードアピールが直線の短い中山コースでどんな競馬を見せるか、非常に楽しみなところです。ラスト３Ｆを３４秒台前半で上がれば、差し切れると思いますが、直線が短くて急坂のある中山コースでそれをできるかは、少々疑問が残ります。断然の人気になるだけにこの馬の取捨がポイントになるのは間違いないでしょう。

　まず調教ですが、人気のブロードアピール、エイシンサンルイスは、ともに調子はいいようです。特にエイシンサンルイスは、叩き３戦目でデキの良さが目立っています。あと人気になりそうなノボジャックは、少し重い感じで好調子にはひと息のようです。ただし、このひと追いで変わる可能性はあるので、パドックで気合、トモの張りをチェックしたいというのが正直なところです。他では、ユーワファルコン、サウスヴィグラスがいい動きを見せており、調子がいいようです。

　次に展開ですが、前に行く馬が揃いました。ユーワファルコン、サウスヴィグラス、エイシンサンルイスの３頭が該当します。サウスヴィグラスとエイシンサンルイスは、２，３番手からの競馬もできるため、無理な競い合いは避けると思います。そのため、逃げるのは、ユーワファルコンになりそうです。
　ここで問題なのは、そのペースです。どの騎手もブロードアピールの末脚が気になるので、差し有利な展開にはしたくないはずです。そのため、前半ある程度抑え気味に行って、後半のラップを早くするレースをするはずです。ブロードアピールの武幸四郎騎手もそれを見越して好位から中団につけることも考えていると思いますが、前走で鮮やかな追い込みを決めたことで、今回も後方からの競馬に徹するような気がします。

　中山１２００ｍは、特殊なコースで最初芝コースを走ります。２コーナー奥からスタートして芝コースを横切るためです。外枠になるほど、芝コースを長く走れるので、そこでスピードに乗った馬が好走することが良くあります。また、内枠の馬は行き脚がつかないと外からスピードに乗った馬に寄られて、行き場を失って苦しいレースになってしまいます。こうしたことから、中山１２００ｍは外枠有利と言われています。

　さて今回は、ブロードアピールが２枠に入りました。３番枠には先行したい蛯名騎手、そして５番枠には逃げたい中館騎手ユーワファルコンがいるので、ブロードアピールが好位につけることは、このあたりからも難しいような気がします。一度後方まで下げて、３，４コーナーで大外を捲くる競馬になりそうです。頭数が１３頭と少ないことが救いですが、さすがに差し切るまではどうでしょうか。今回は栗東Ｓでブロードアピールに敗れた２頭を上位に取りたいと思います。

　本命は、エイシンサンルイスです。ここ４戦２着に負けていますが、今回は勝つ条件が揃っているので迷わず狙います。調子絶好、ダート１２００ｍ、先行有利の展開、外枠有利な中山コースとこれだけ条件が揃えば、初重賞制覇を期待したいです。道中は持ち前のスピードに楽に３番手を取り、３，４コーナー中間から一気にスパートする競馬。サウスヴィグラスと併せることで勝負根性を掻き立て、最後は競り合いを制して１着でゴール。追い込みずらい中山コースなら、今回はブロードアピールの追撃を凌ぎ切れると思います。乗り慣れた太宰騎手にも期待したいです。

　対抗は、サウスヴィグラスです。前走の１６００万条件は、ラスト止まって差されましたが、１２００ｍなら話は別です。ダート１２００ｍは、６戦５勝３着１回で、うち中山ダートは２戦２勝です。今回は先行有利の展開になりそうなので、粘り強さを発揮してくれるはずです。栗東Ｓでブロードアピールとエイシンサンルイスに敗れていますが、不良馬場で時計が早くなりすぎたことも考慮したいところです。栗東Ｓで１番人気だったのは、この馬であったことを忘れるわけにはいきません。

　あとは、ブロードアピールです。後方からの捲くりの競馬で前を行く馬を捕らえるのは、至難の業とみて３番手の評価としました。また、調教は良く見えましたが、どちらかというと使い込まれて調子を上げるタイプなので、２ヶ月ぶりの今回は少々割り引いて考えたいと思います。それでも、余程の不利がない限りは、掲示板は外さないとみています。

　また、ＣＢＣで厳しいレースをして３着に粘った好調 ユーワファルコン、根岸Ｓ３着と３歳時にこのコースで好タイム勝ちしている ノボジャックを抑えたいと思います。

　　　　　◎エイシンサンルイス
　　　　　○サウスヴィグラス
　　　　　▲ブロードアピール
　　　　　△ユーワファルコン
　　　　　注ノボジャック

■ レース結果

  2001年1回中山3日( 1月 7日) 11Ｒ  
  第5回 ガーネットステークス(ＧＩＩＩ) 
  サラ系４歳以上 1200ｍ ダート・右  
  (混)(指) オープン 別定 
  本賞金： 4200、 1700、 1100、 630、 420万円 発走 15:30 
  天候：曇　 ダート：良　 
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　着 予 枠 馬       　　馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
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   1 　 8 12  　  ビーマイナカヤマ　 牡 7 57.0kg  鹿戸雄一 1:09.5  484Kg  +4  6
   2 ▲ 2  2 (外) ブロードアピール　 牝 7 55.0kg  武幸四郎 1:09.6  470Kg  -4  1
   3 ○ 6  8 (外) サウスヴィグラス　 牡 5 56.0kg  柴田善臣 1:09.6  492Kg  +6  3
   4 ◎ 8 13 (外) エイシンサンルイス 牡 5 56.0kg  太宰啓介 1:09.7  538Kg  +2  2
   5 注 6  9 (外) ノボジャック　　　 牡 4 55.0kg  勝浦正樹 1:10.5  462Kg  -2  5
   6 　 1  1 (外) ビーチフラッグ　　 牝 4 53.0kg  郷原洋司 1:10.6  450Kg  +4 10
   7 　 4  4 [地] ナリタワールド　　 牡 5 56.0kg  山田延由 1:10.7  490Kg   0 11
   8 　 7 10 (外) ゲイリーイグリット 牝 6 54.0kg  後藤浩輝 1:10.7  470Kg -12  7
   9 　 5  7 (外) キングオブカポーテ 牡 7 56.0kg  田中勝春 1:10.9  524Kg  -4  8
  10 　 5  6 (外) ビコーミニスター　 牡 7 56.0kg  橋本広喜 1:11.0  450Kg  +4 13
  11 　 3  3 (市) コンバットハーバー 牡 4 55.0kg  蛯名正義 1:11.0  508Kg +10  9
  12 　 7 11 (父) ゴールドジャパン　 牡 9 56.0kg  小林淳一 1:11.4  480Kg  +4 12
  13 △ 4  5  　  ユーワファルコン　 牡 4 56.0kg  中舘英二 1:11.8  506Kg  +8  4
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  ハロンタイム　 12.2 - 10.5 - 11.1 - 11.6 - 11.8 - 12.3  
  上り 　4F 46.8 - 3F 35.7 
  3コーナー　 (*5,8)13-(1,12,9)-(2,6)4,11,10,3,7  
  4コーナー　 (5,*8)(1,12,13)9-(2,6)(4,11)10-3-7  

  ＜払戻金＞ 
  単勝 12 1,400円 6番人気  枠連　  2- 8   280円  1番人気
  複勝 12   310円 6番人気  馬連　 02-12 1,670円  8番人気
  　　 02   140円 2番人気  ワイド 02-12   750円  9番人気
  　　 08   220円 3番人気  　　　 08-12 1,200円 14番人気
  　　         　  　　　  　　　 02-08   480円  3番人気

■ レース回顧

　ビーマイナカヤマが好位からの差し切り勝ちで見事に連覇。ユーワファルコンが逃げて、サウスヴィグラスとエイシンサンルイスが続く展開は予想通りでしたが、ペースが前半３Ｆが３３．８秒と早かったのが誤算でした。その結果、ラスト１２．３秒掛かって差し馬２頭が連対しましたが、好位から直線で楽に抜け出したビーマイナカヤマを誉めるべきでしょう。また、逃げたユーワファルコンはどん尻負けでだったことを考えるとサウスヴィグラスとエイシンサンルイスもまずまず走っていると言えると思います。では、回顧です。

　ビーマイナカヤマは、４，５番手を進み、４コーナーで先団に取りつく競馬。直線で先に抜け出したサウスヴィグラスを競り負かして１着でゴール。昨年に続きこのレースを制覇し、７歳馬でも衰えがないことをアピールしました。名前通り中山コースは走るので、今後もマークが必要です。パドックでは、馬体の張りも良く見え、気合不足に見えるくらい落ち着いて周回していました。馬体はまだ若々しいので、今後もダート重賞戦線で活躍できるでしょう。距離が伸びても対応できますが、やはりこの馬は１２００ｍがベストだと思います。

　▲ブロードアピールは、内々の中団を進み、直線で外に出して鋭く追い込んで、なんとか２着を確保。直線の短い中山を意識して中団からの競馬をしましたが、直線の伸び脚が相変わらず鋭いものがありました。パドックでは、絶好調まで行きませんが、踏み込みも深く、気合乗りもいい感じで周回していました。デビューが遅く数を使われていないので、馬体も若く、まだまだ活躍できそうです。今後もダートの短距離戦線なら、好勝負必死でしょう。フェブラリーＳでゴールドティアラとの叩き合いをぜひとも見てみたいものです。

　○サウスヴィグラスは、２番手を進み、直線で抜け出しましたが、最後は差し馬２頭に差されて３着敗退。ハイペースで２番手から抜け出して強いところを見せましたが、最後は止まりました。直線で手前を変えないで走っているので、どうしても最後はスピードが衰えてしまうようです。馬体は太めと思えるくらい立派に映りましたが、それでもこれだけ走れるところを見ると体形なのでしょう。今後もダート短距離戦線なら侮れない存在ですが、詰めの甘さを解消できる平坦コースで本領を発揮できそうです。

　◎エイシンサンルイスは、３番手を進み、直線で懸命に追って差を詰めましたが、いつもの行きっぷりがなく４着敗退。３，４コーナーでも鞍上の指示に反応できずに上がって行けなかったところが不可解でしたが、レース中に右前剥離骨折を発症していたようです。調子が良かっただけに非常に残念ですが、全治３ヶ月と重症ではないので、早く直して秋には復帰してもらいたいものです。

　注ノボジャックは、６番手を進み、直線に向き外から追い込みましたが、前との差を詰めれずに５着敗退。４着と０．８秒と離されていたのが気になるところで、現時点でダート短距離の一流馬とは実力差があるようです。この差をみると今後は得意の東京コースのレースを使ってくると思いますが、そこでどんなレースをするかが焦点になりそうです。

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