京都記念

京都記念

2001/2/17　京都競馬場　G2　芝2200m

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■ レース展望

■ ナリタトップロード	■ アグネスフライト	■ ダイタクアスリート
■ ヤマニンリスペクト	■ グレイスナムラ	■ ジョービッグバン
■ トーホウドリーム	■ マーベラスタイマー	■ サイレントハンター

　Ｇ１馬か、それとも連勝してきた上がり馬か、Ｇ１馬２頭ナリタトップロードと アグネスフライトがともに前走で敗退しているだけに取捨が難しいところです。まず、ナリタトップロードですが、昨年テイエムオペラオーの２着しており、有馬記念を負けたあとでもきっちりと走りました。京都コースは菊花賞を勝った得意コースで７戦して２３２０と３着以上は確保しています。問題の調教状態ですが、１週前も上々の動きを見せており、復調気配が感じられました。今回は２月で引退する的場騎手が騎乗することもあり、陣営もきっちり仕上げてくるはずです。調教の動きが良ければ、素直に買いたいと思います。
　次にアグネスフライトですが、こちらはダービー時の迫力のあった馬体が昨年の秋には小さく見えたところが気になるところで、馬体が回復しない限りはあまり狙いたくはない印象です。１週前の追い切りでは、アグネスゴールドと併せてかなりムチを入れられ先着しましたが、お世辞にもいい動きとはいえないものでした。１週間でどこまで復調するか、じっくり調教で見極める必要がありそうです。
　連勝馬では、前走の松籟Ｓで楽勝したダイタクアスリートに本格化気配があり、狙い目がありそうです。あとは、末一辺倒も外が伸びる馬場で注目できそうな ヤマニンリスペクト、京都牝馬Ｓ優勝して本格化したグレイスナムラ、叩き３戦目で本来のデキに戻れば実績上位のジョービッグバンあたりが気になります。また２連勝中の上がり馬トウホウドリームも相手なりに走るタイプなので、そう見劣ることはないと思います。

　【ミニデータ】

２０００年

京都記念

１着　テイエムオペラオー

２着　ナリタトップロード

■ 調教診断

■ ナリタトップロード
　栗ＤＷで一杯に追われ、ラスト１１．８秒と切れのある動きを見せました。６Ｆ８０．２秒はこの日の１番時計でもあり、絶好調まではいきませんが、この動きなら力を出し切れると思います。あとは５９キロと荒れた馬場だけでしょう。
■ ヤマニンリスペクト
　栗ＣＷで一杯に追われて、最後まで脚色衰えずに併走馬に先着しました。馬体が更に実が入ってきた感じでいい感じに仕上がっています。差し脚の生きる流れなら、かなりやれそうです。
■ グレイスナムラ
　栗Ｂで馬なりで軽快な脚捌きで好タイムをマークしました。前走のデキをがっちりキープしています。牡馬相手でもデキの良さで好勝負できそうです。
■ アグネスフライト
　栗ＤＷで一杯に追われ、併走馬に先着も追われてからの反応がイマイチの印象。走れない仕上がりではないですが、絶好調時の迫力のある馬体、気合を知っているだけに自信を持って推奨できません。抑えの評価としておきます。

■ 相馬眼予想

　菊花賞馬ナリタトップロードとダービー馬アグネスフライトの復活なるかに注目が集まりますが、調教の動きを見て、ナリタトップロードの復活に賭けてみようと思います。アグネスフライトは、京都外回りの２２００ｍは、脚質的にも向きそうですが、調教の動きから強く推奨できないので、今回は抑えの評価としておきます。ただし、パドックで引き手を引っ張りながら外枠を足早に歩く姿が見られれば、もう少し上位に評価してもいいことを付け加えておきます。

　本命は、ナリタトップロードです。２週続けて調教で好タイムをマークし、ラストの切れもかなり出てきたので、復活すると見て本命にします。斤量の５９ですが、昨年の京都大賞典でも５９キロを背負ってテイエムオペラオーの２着しているのですから、ハンデ戦でもないので気にしなくていいでしょう。道中は中団で脚を溜め、３，４コーナーの下りで徐々に進出すると直線外から一気に伸びて１着でゴール。得意の京都コースで天敵テイエムオペラオーがいないのなら復活できるでしょう。２月で引退の的場騎手が、思い出の京都コースで快心の騎乗を魅せてくれると思います。

　対抗は、ヤマニンリスペクトです。前走の日経新春杯は前残りの流れで追い込み切れずに３着でしたが、その末脚は見どころがありました。使われながら馬体重が増えてきたように徐々に馬体に実が入ってきた印象で力強さが出てきました。今回はタガジョーノーブルが平均以上のペースで進めそうなので、差し脚が生きる流れになりそうです。器用な脚がないので京都外回りコースは向くと思います。

　あとは、ダイタクアスリートです。調教は取り上げるほどいい動きではありませんが、引き続き好調をキープしています。前走で直線一気に突き抜けた勝ちっぷりから、格上げで重賞初挑戦でも、かなりやれそうな感じがあります。この勢いは実績馬にはないものなので３番手に評価します。

　また、京都牝馬Ｓ優勝後も好調子をキープしている グレイスナムラ、調教の動きはイマイチもコース適性と今までの実績を評価して アグネスフライトを抑えたいと思います。

　　　　　◎ナリタトップロード
　　　　　○ヤマニンリスペクト
　　　　　▲ダイタクアスリート
　　　　　△グレイスナムラ
　　　　　注アグネスフライト

■ レース結果

  2001年2回京都7日( 2月 17日) 11Ｒ  
  第94回 京都記念(ＧＩＩ) 
  サラ系４歳以上 2200ｍ 芝・右　外  
  (混)[指] オープン 別定 
  本賞金： 6400、 2600、 1600、 960、 640万円 発走 15:45 
  天候：晴　 芝：良　 
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　着 予 枠 馬       　　馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
 ------------------------------------------------------------------------------
   1 　 3  4  　 マックロウ　　　　 牡 4 56.0kg  安田康彦 2:12.3  466Kg  +2 11  
   2 注 8 14  　 アグネスフライト　 牡 4 57.0kg  河内洋　 2:12.4  458Kg  +2  2  
   3 ◎ 7 11 (父)ナリタトップロード 牡 5 59.0kg  的場均　 2:12.5  486Kg  -2  1  
   4 　 4  5  　 ジョービッグバン　 牡 6 57.0kg  山田和広 2:12.6  462Kg  +6  4  
   5 　 4  6 (父)トーホウドリーム　 牡 4 56.0kg  武幸四郎 2:12.7  458Kg  +2  9  
   6 ▲ 8 13  　 ダイタクアスリート 牡 4 56.0kg  池添謙一 2:12.7  446Kg  -4  5  
   7 　 3  3  　 マーベラスタイマー 牡 7 57.0kg  ペリエ　 2:12.8  524Kg  +6  7  
   8 ○ 6 10  　 ヤマニンリスペクト 牡 4 56.0kg  福永祐一 2:12.8  512Kg   0  3  
   9 △ 5  7  　 グレイスナムラ　　 牝 5 55.0kg  小林徹弥 2:13.2  506Kg  -2  6  
  10 　 5  8 (外)シルヴァコクピット 牡 4 56.0kg  四位洋文 2:13.4  494Kg  -4 10  
  11 　 2  2  　 サイレントハンター 牡 8 59.0kg  吉田豊　 2:13.8  482Kg   0 12  
  12 　 6  9 (市)タガジョーノーブル 牡 7 57.0kg  幸英明　 2:14.0  494Kg  +8  8  
  13 　 1  1  　 ファンドリロバリー 牡 8 57.0kg  熊沢重文 2:14.0  444Kg  +8 13  
  14 　 7 12  　 メイショウバチカン 牡 6 57.0kg  松永幹夫 2:14.6  472Kg +12 14  
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  ハロンタイム　 12.8 - 10.7 - 12.1 - 12.2 - 12.0 - 12.3 - 12.9 - 11.9
  　　　　　　        - 11.9 - 11.8 - 11.7  
  上り 　4F 47.3 - 3F 35.4 
  1コーナー　 2,9(1,5,12,14)(3,10)(8,7)-13-11(4,6)  
  2コーナー　 2-9(1,5)(3,10,12,14)(8,7)-13-(6,11)-4  
  3コーナー　 2(9,5)1(3,12,14)(8,10,7)-(6,13)-11-4  
  4コーナー　 2(1,9,5)(3,12,14)(8,10,7,11)(6,13,4)  

  ＜払戻金＞ 
  単勝 04 5,690円 11番人気  枠連　  3- 8 1,570円  7番人気
  複勝 04   580円  9番人気  馬連　 04-14 9,300円 31番人気
  　　 14   160円  3番人気  ワイド 04-14 2,020円 29番人気
  　　 11   130円  1番人気  　　　 04-11 1,680円 23番人気
  　　         　   　　　  　　　 11-14   250円  1番人気

■ レース回顧

　９００万条件のマックロウがＧ１馬２頭を差し切って初重賞制覇。１１番人気と低評価を覆し、見事に優勝しました。末脚の鋭さとベガの弟ということは把握していましたが、さすがに９００万条件馬が別定戦のＧ２を勝つまではいかないだろうと先入観で切ってしまいました。マックロウのこの勝利で天皇賞に向け、新たなスターが登場したのは確かです。テイエムオペラオー陣営にとっては、ベガの息子のアドマイヤベガにダービーで敗れているだけにこの一族が天皇賞に出走してくるのは少し嫌な感じでしょう。アドマイヤベガの弟アドマイヤボスも相当な器なので、ベガ一族の２頭がテエムオペラオーを破るために包囲網を着々と固めてきている感じがします。では、回顧です。

　マックロウ は、最後方を進み、４コーナーを回り直線で追い出すと大外を一気に伸び、Ｇ１馬２頭を差し切って１着でゴール。直線での切れ味は素晴らしく、決して差し馬有利な展開でなかったことを考慮するとフロックの勝利ではないと思います。９００万条件を勝てなかった馬がいきなりＧ２を制したわけですが、この切れ味は本物だと思います。血統的にもベガの弟なので、今後の活躍を期待したくなります。馬体はこの一族独特の胴が詰まった感じはありますが、筋肉のつき方がいいので、均整がとれ見栄えがします。今後はＧ２勝ち馬として天皇賞に挑むわけですが、距離は血統的に少々心配なところがあります。折り合いがつくので、問題ないかもしれませんが、アドマイヤベガが菊花賞で惨敗したことを考えるとやはり少し心配です。中距離で切れ味が生かせる展開なら、狙ってみたい馬です。

　注アグネスフライト は、中団を進み、直線で早めに抜け出しましたが、最後はマックロウの伸び脚に屈して２着敗退。いつもより前につけての競馬になりましたが、率のないレース運びで２着を確保しました。本来ならもっと切れ味がある馬なので、２着したと言っても、まだ本調子ではないと思います。この馬の持ち味は後方から一気に末脚を伸ばすことなので、京都新聞杯のようなレースの方がいいのかもしれません。陣営は自在性を求めているようですが、短所を改善するより、長所を伸ばすことに徹した方が良いとは言えないでしょうか。サンデーサイレンス産駒が小さく萎縮して見え出すと良くない傾向にありますが、この馬がそうなりかけて見えるので、まずはそれを改善しないと狙えないと思っています。次走は、阪神大賞典か大阪杯になりますが、馬体の良化と調教での動きに注目して見極めたいと思います。

　◎ナリタトップロード は、出遅れて後方３番手からの競馬。４コーナーを回り、外目を鋭く伸びましたが、最後はスピードが衰えて３着まで。スタートで後手を踏んだことが痛かったですが、末脚を生かす競馬ができたので、馬にとっては気分転換できたのではないでしょうか。だいぶ走法が改善されてきているので、的場騎手が騎乗していい方向に進んできていることは間違いないと思います。次走は阪神大賞典か大阪杯になると思いますが、そろそろ結果を期待してみたくなります。渡辺騎手に手綱が戻るので、渡辺騎手の考えられた渾身の騎乗にも期待したいです。

　トーホウドリーム は、後方を進み、直線で鋭い切れ味を見せて５着善戦。直線で多少前が詰まる不利はありましたが、良く伸びています。相手なりに走るタイプで、重賞でも走れることを証明したのではないでしょうか。メジロフライト、メジロドーベルに続く、メジロライアン産駒の活躍を期待したいと思います。

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