弥生賞
2001/03/04 中山競馬場 G2 芝2000m

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レース展望
アグネスタキオン ボーンキング フサイチオーレ
ミスキャスト ダイイチダンヒル マンハッタンカフェ

= 勝ち方にこだわりたい アグネスタキオンが中心 =

 ついにアグネスタキオンが登場。ラジオたんぱ賞で見せた走りから、かなりの素質 を感じずにはいられません。あの末脚を見る限り、10年に1度の逸材と見ました が、さてどうでしょうか。ジャングルポケット、アドマイヤゴールド、 ダンツフレームと今年のクラシックは強いメンバーが揃った印象でアグネスタキオン の走りに注目が集まります。ここで負けるわけにはいかないというより、どんな 勝ち方を見せるかという視点で楽しんで見たいと思います。 あとは、京成杯の勝ち馬ボーンキングも楽しみな一頭。まだ競馬慣れしていない 状態で重賞を勝つあたり、かなりの能力を感じます。2頭のダービー馬の弟対決は本当に楽しみです。 その他では、きさらぎ賞で期待したフサイチオーレ、ノーズフライトの息子で 前走見どころ十分のミスキャスト、有力馬との接戦が目立つダイイチダウンヒル あたりが気になるところです。また、1勝馬でも雰囲気があるマンハッタンカフェ にも注目しています。

 【ミニデータ】
 ・過去10年で20頭中18頭がオープンでの連対経験あり。
 ・過去10年で20頭全てが前走で連対。フサイチオーレには厳しいデータ。
 ・武豊騎手5年連続連対中。ダイイチダンヒルで6年連続なるか?

2000年弥生賞1着 フサイチゼノン2着 エアシャカール

調教診断

= 全てが名馬のそれ アグネスタキオン仕上がり抜群 =

アグネスタキオン
 栗DWで直線一杯に追われて、鋭く伸びて併走馬に1馬身半先着しました。 追われてからの反応も良く、仕上がりはいいようです。張り詰めた馬体、 前脚の鋭い捌き、しっかりと前を見て走る姿は、まさに名馬のそれです。 このデキならまず負けないと思います。
ボーンキング
 栗坂で強めに追われ、しっかりとした脚捌きで駆け上がり、好タイムを 出しました。京成杯のときより、だいぶ動きが良くなっている印象で、 馬体も締まってきました。荒れ馬場を苦にしないタイプなので、 今の中山の馬場は合いそうです。
ミスキャスト
 栗DWで一杯に追われて、重心の低い走法で最後まできっちり伸びました。 均整のとれた馬体は非常に目立ち、その雰囲気からもかなりの素質を感じます。 まだ2戦目ですが、このメンバー相手でも互角にやれそうです。
マンハッタンカフェ
 南Wで一杯に追われて、軽快な脚捌きで併走馬に先着しました。いかに もサンデーサイレンス産駒という感じで素質を感じますが、まだ少し馬が 若い感じがあります。それでも3戦目で仕上がりはいいので、狙い目は ありそうです。

相馬眼予想

 雨が降り馬場が悪化しそうなのが気になりますが、どの馬にも条件は 同じで3歳馬だけに敢えてそこにこだわりたくないのが正直なところです。 土曜日の競馬で内よりも外が伸びることから、馬場が悪化しても切れ味 のある馬を上位に取りたいと思います。スローペースになりそうで先行 した方が有利だと思いますが、8頭立てなら切れる脚さえあればやれる というのが今回の結論です。

 本命は、アグネスタキオンです。 ラジオたんぱ賞で見せた末脚は一級品でここでも能力は断然です。今回は 輸送と荒れ馬場が初めての体験になりますが、今の調子なら敢えて気にする 必要もないでしょう。道中は後方を進み、直線大外に持ち出すと一気に伸びて 1着でゴール。どんな走りを見せるか今から胸が高まります。皐月賞に向け、 好発進を期待します。

 対抗は、ミスキャストです。 新馬を勝ったばかりですが、素質と末脚に魅力があるので狙います。道中後方 で脚を溜めて、馬場のいい大外を追い込む競馬で上位争いできると思います。 馬場が極端悪化すれば、もう少し前での競馬になりますが、そのあたりは 横山典騎手も心得ているでしょう。

 あとは、ボーンキングです。 パワーがあるので荒れ馬場をこなしますが、切れという面では上位2頭に は劣るので3番手評価としました。京成杯のときよりも良化した印象で 現時点での力は出し切れそうです。弥生賞男の武豊騎手がアグネスタキオン を負かすためにどんな作戦で挑むか、そのあたりも楽しみのひとつです。

     ◎アグネスタキオン
     ○ミスキャスト
     ▲ボーンキング

レース結果
  2001年2回中山4日( 3月 4日) 11R  
  第38回 報知杯弥生賞(GII) 
  サラ系3歳 2000m 芝・右  
  (指) オープン 馬齢 
  本賞金: 5400、 2200、 1400、 810、 540万円 発走 15:35 
  天候:曇  芝:不良  
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 着 予 枠 馬         馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
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   1 ◎ 1  1    アグネスタキオン  牡 3 55.0kg  河内洋  2:05.7  492Kg  -8  1
   2 ▲ 3  3    ボーンキング    牡 3 55.0kg  武豊   2:06.5  498Kg  -8  2
   3 ○ 4  4    ミスキャスト    牡 3 55.0kg  横山典弘 2:06.8  488Kg  -6  4
   4   7  7    マンハッタンカフェ 牡 3 55.0kg  蛯名正義 2:06.8  472Kg -20  5
   5   8  8    ダイイチダンヒル  牡 3 55.0kg  柴田善臣 2:07.5  448Kg  -2  3
   6   5  5 (父)デルマポラリス   牡 3 55.0kg  村田一誠 2:07.5  430Kg  -2  6
   7   6  6 (父)ハリケーンルドルフ 牡 3 55.0kg  小野次郎 2:08.7  446Kg  +2  8
   8   2  2 (父)ニシノフェニックス 牡 3 55.0kg  田中勝春 2:12.7  520Kg  +2  7
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  ハロンタイム  13.1 - 11.6 - 12.5 - 12.4 - 12.1 - 12.2 - 12.6
                - 13.0 - 12.2 - 14.0  
  上り  4F 51.8 - 3F 39.2 
  1コーナー  5,3(2,1)4=7,8,6  
  2コーナー  5-3-(2,1)4-7(6,8)  
  3コーナー  5-3-1-4(2,6,7)-8  
  4コーナー  5,3,1=7,4(6,8)=2  

  <払戻金> 
  単勝 01 120円 1番人気  枠連 1-3 200円 1番人気
  複勝 01 100円 1番人気  
     03 120円 2番人気  
     04 200円 4番人気  

レース回顧

 アグネスタキオンが断然人気に応えて貫禄勝ち。このレースぶりを見ると誰も がクラシックはこの馬で仕方ないと思ってしまうような勝ち方でした。競馬を 長くやっていると名馬に出会い色々教えられることも多いですが、この馬にも 色々と教わることになりそうです。それにしても、1着から5着までサンデー サイレンス産駒が独占し、相変わらずクラシックのトライアルレースは強い 印象を受けました。まだ、クラシックのトライアルは続きますが、サンデー サイレンス産駒には十分に注意したいものです。では、回顧です。

 ◎アグネスタキオン は、3,4番手を進み、3コーナーから馬なりで前との差を詰め、直線入り口で ボーンキングに並びかけるとあとは楽に5馬身突き放して1着でゴール。正直な ところ重馬場でどうか多少不安がありましたが、それにしても強い勝ち方でした。 早いペースで力勝負になったのも強さが引き立った要因だと思います。ラジオ たんぱ賞の走りから10年に1度の逸材と思っていましたが、まさにその様相に なってきました。馬体の作り、顔つきも名馬のそれで今後も活躍が期待できそう です。次走は皐月賞になりますが、今の調子を保てれば、勝つこともそんなに 難しいことではないでしょう。みんなが思っているかもしれませんが、 テイエムオペラオーを倒すのはこの馬なのかもしれません。とにかく、このまま 無事にクラシックに出走して欲しいと思います。

 ▲ボーンキング は、2番手と先行し、4コーナーからスパートしましたが、あっさりアグネス タキオンにかわされて2着敗退。アグネスタキオンを倒すには、前々で勝負する しかないと考え実戦した武豊騎手もこの強さを見せられては脱帽でしょう。 相手が悪かったとしか言いようがありません。かわされた後も粘ったように 現時点でのこの馬の力は出し切っていると思います。パドックでは、落ち着いて 周回し、馬体の張りも良く、好印象を受けました。今後は皐月賞になりますが、 馬場が更に悪化するようなら、この馬の出番もあると思います。皐月賞、 ダービーに向け、松田国調教師がどういう調教をやってくるかも興味がある ところです。

 ○ミスキャスト は、中団を進み、直線で内から伸びて差を詰めましたが、前を捉えるまで行かず に3着敗退。内から良く伸びているだけにもう少し前で競馬していればと思われ ますが、2戦目でこれだけの競馬ができた点を評価したいと思います。パドック では、落ち着いて周回していましたが、馬体はまだまだこれから成長が見込める 感じでした。馬体がパンとしていない状態でこれだけ走れるのですから、今後が 非常に楽しみな馬です。


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