阪神大賞典
2001/3/18 阪神競馬場 G2 芝3000m

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レース展望
マックロウ イブキヤマノオー ナリタトップロード
エリモブライアン サンエムエックス ホットシークレット
メジロロンザン タガジョーノーブル ヒシマジェスティ

= 京都記念はフロックでない マックロウが中心 =

天皇賞(春)の前哨戦で超一流馬が出走してくるレースです。過去の勝ち馬が本番の 天皇賞でも好走することが多いので毎年見逃せない一戦です。さて今年は、昨年優勝の テイエムオペラオーが出走しないため、例年より少し手薄なメンバーになった印象が あります。G1馬は、菊花賞馬ナリタトップロード1頭なので、G2,3で好走できる 馬なら重賞優勝馬でなくても勝負になると思っています。今のところ中心に考えているのは、 京都記念を勝ったマックロウです。900万条件で足踏みしていた馬が、いきなりG2 を勝ったので、フロックと言われがちですが、私はフロックでないとみています。 馬体の作り、柔らかみのある身のこなしも走る馬独特のものなので、一気に素質が開花 したのだと思います。少なくともダービー馬アグネスフライト、菊花賞馬ナリタトップ ロードの2頭のG1馬を負かしたわけですから、それなりの評価が必要だと思います。 このメンバーなら、楽勝まで期待したいところです。ベガの一族が、テイエムオペラオー を負かすために着々と準備を整えています。実際にダービーでベガの息子アドマイヤベガ が勝っていますが、ベガの息子アドマイヤボス、そしてベガの弟マックロウと天皇賞 は2頭で強力布陣をしくことになりそうです。テイエムオペラオー陣営にとっては、 ここでマックロウがが勝って調子に乗るのは非常に嫌な感じでしょう。 参考までにマックロウとは、フランス語(Maquereau)で直訳すると魚のサバです。 暗喩(ゆ)として女性を巧く操る男、ジゴロの意味もあって、種牡馬としての成功を期待 してのネーミングだそうです。
 あとは、ダイヤモンドSを勝って重賞ウイナーの仲間入りしたイブキヤマノオー、 今回は渡辺騎手に戻る菊花賞馬ナリタトップロード、ひと叩きされ上積みが期待できる 菊花賞3着馬エリモブライアン、ハイペースで行ってもバテないスタミナは一級品の サンエムエックスあたりが気になるところです。個人的には、菊花賞以来約1年半勝ち星 から遠ざかっているナリタトップロードに、このあたりで復活してもらいたいところです。

 【ミニデータ】
 ・過去10年全て3ケタ配当。93年の870円以外は全て500円以下で堅いレース。
 ・過去10年の連対馬は、G1馬12頭、G2馬6頭、G3馬1頭。重賞実績と格を重視。
  勝ち馬10頭のうち天皇賞(春)を勝ったのは6頭で見逃せない一戦。

2000年阪神大賞典1着 テイエムオペラオー2着 ラスカルスズカ

調教診断

= 併走馬を6馬身突き放した マックロウ好調キープ =

マックロウ
 栗DWで直線強めに追われ、ラスト12.0秒の切れを見せ、併走馬を6馬身 ちぎりました。追い出してから重心が下がり、そして前脚の掻き込みも力強いと ころを見ると完全に本格化した印象です。このデキなら、好勝負間違いないでしょう。
イブキヤマノオー
 栗DWで直線一杯に追われ、最後まで軽快な脚捌きで鋭く伸びました。馬体の 張りも良く、見るからに調子が良さそうです。長距離実績も十分なので、今の デキを考えれば外せない存在です。
ナリタトップロード
 栗DWで一杯に追われ、最後時計が掛かりましたが、まずまずの動きを見せました。 追ってからの反応がイマイチでまだ絶好調までは戻っていないようです。前走と 同じくらいのデキだと思います。走れないことはないですが、他馬より2キロ重い 59キロを背負うこともあり、あまり強く推せないところです。
エリモブライアン
 栗坂で一杯に追われ、好タイム(51秒台)を叩き出しました。時計は出ました が、まだ素早さがもうひとつの印象です。馬体はまだ少し太く見えるので、当日 までどれくらい絞り込めるかにかかっています。

相馬眼予想

 作者多忙なため、印だけの予想になります。京都記念で見事な末脚を見せたマックロウで勝負します。

     ◎マックロウ
     ○イブキヤマノオー
     ▲ナリタトップロード

レース結果
  2001年1回阪神8日( 3月 18日) 11R  
  第49回 阪神大賞典(GII) 
  サラ系4歳以上 3000m 芝・右  
  (混)(指) オープン 別定 
  本賞金: 6400、 2600、 1600、 960、 640万円 発走 15:45 
  天候:晴  芝:良  
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 着 予 枠 馬         馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
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   1 ▲ 3  3 (父)ナリタトップロード 牡 5 59.0kg  渡辺薫彦 3:02.5R 486Kg   0  1
   2   8 11    エリモブライアン  牡 4 56.0kg  藤田伸二 3:03.8  490Kg  -4  7
   3   6  7 (抽)ホットシークレット せ 5 58.0kg  武幸四郎 3:04.1  458Kg  -4  9
   4   1  1 (市)タガジョーノーブル 牡 7 57.0kg  福永祐一 3:04.1  490Kg  -4  5
   5 ○ 5  5    イブキヤマノオー  牡 6 57.0kg  四位洋文 3:04.1  480Kg  -2  3
   6   4  4 [地]ミツアキサイレンス 牡 4 56.0kg  川原正一 3:04.1  488Kg  +3  8
   7   5  6 (父)サンエムエックス  牡 5 57.0kg  松永幹夫 3:04.4  500Kg  -4  4
   8   2  2 (外)ビッグバイキング  牡 5 57.0kg  熊沢重文 3:04.5  466Kg   0 12
   9   7 10 (外)パラダイスヒルズ  牡 6 57.0kg  小牧太  3:04.7  466Kg  -4 10
  10 ◎ 6  8    マックロウ     牡 4 57.0kg  安田康彦 3:05.0  468Kg  +2  2
  11   7  9 (父)メジロロンザン   牡 5 57.0kg  吉田豊  3:05.0  486Kg   0 11
  12   8 12    トシザブイ     牡 5 57.0kg  高橋亮  3:06.1  490Kg  +6  6
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  ハロンタイム  13.0 - 11.0 - 11.0 - 12.0 - 12.8
         - 12.3 - 12.6 - 13.1 - 13.1 - 12.3
         - 12.2 - 11.9 - 11.8 - 11.6 - 11.8
  上り  4F 47.1 - 3F 35.2 
  1コーナー  1,7=6=(2,9)3(5,4,12)11-10=8  
  2コーナー  1-7=6-(2,9)3(5,4,12)-11-10=8  
  3コーナー(2周目)  1,7(6,9)(2,3)(5,12)4,11-(10,8)  
  4コーナー(2周目)  (1,*7)(6,9,3)(2,5)(11,4,12)(10,8)  

  <払戻金> 
  単勝 03 250円 1番人気  枠連   3- 8 1,380円  5番人気
  複勝 03 130円 1番人気  馬連  03-11 4,020円 16番人気
     11 500円 7番人気  ワイド 03-11 1,340円 16番人気
     07 640円 9番人気      03-07 1,800円 21番人気
                       07-11 5,490円 44番人気

レース回顧

 ナリタトップロードが直線で見事な末脚を見せ、菊花賞以来の勝利を手にしました。 昨年ずっと追いかけていたので、この勝利はうれしい限りです。直線での伸び脚は 素晴らしく、これはまさしく完全復調でしょう。渡辺騎手が騎乗して勝ったところ にも、拍手を送りたい気持ちです。これで打倒テイエムオペラオーに向けて、準備 は整いました。あとはパンパンの良馬場の高速決着になれば、自然と結果はついて きそうです。では、回顧です。

 ▲ナリタトップロード は、6番手から徐々に進出し、4コーナーで先団に取り付くと直線真一文字に伸びて 1着でゴール。ラスト4ハロンが全て11秒台で後続を1.3秒離して圧勝。レコード タイムのおまけがついて見事な復活でした。菊花賞以来の勝利に渡辺騎手も満面の 笑みで、何よりナリタトップロードが自信を取り戻したのが今後のレースでは大きい でしょう。パドックでは、いつもより腹回りがスッキリ見え、毛づやも抜群で誰が見 てもいい状態と思わせる馬体で落ち着いて周回していました。直線での走りも前脚を 掻き込み過ぎずに前傾姿勢を保っていいころの走りを取り戻していました。的場騎手 が矯正したのか、馬自身の足元になにかあってそれが直ったのかは分かりませんが、 良くなっていることだけは確かです。また、今回の勝利からも、パンパンの良馬場が 1番合っていると思います。次走は、天皇賞になりますが、このデキなら昨年全敗 したテイエムオペラオーと好勝負できるでしょう。昨年は雨が降ったり、馬場が荒れ ていたりとテイエムオペラオーに有利な条件だったので、パンパンの良馬場での時計 勝負になれば、逆転劇があるのではないでしょうか。

 エリモブライアン は、後方3番手を進み、直線勝負の競馬で内から前に行った馬をかわして何とか2着 を確保。調教時点では馬体が少し太く映りましたが、マイナス4キロと絞れきっちり と変わり身を見せていました。自分で体を作るタイプなのかもしれません。昨年の 菊花賞で3着からしてもこれくらい走って当然の馬です。次走は天皇賞ですが、 G1馬相手にどこまでやれるか楽しみです。勝ちに行っては、今の実力的にかなわない かもしれませんが、ワイドなら十分に圏内だと思います。まだ成長するところを 残しているので、今後更に良くなってくる馬です。

 イブキヤマノオー は、中団を進み、直線で切れ味を見せずに5着敗退。調子が良かっただけにこの敗退 で評価を少し下げざるをえません。一線級の馬とはまだ力差があるようです。切れ味 ではなくスタミナ勝負でなだれ込む競馬で力を発揮するタイプだと思います。G3 クラスなら、好勝負できる馬です。

 マックロウ は、最後方を進み、直線勝負に賭けましたが、直線伸びを欠いて10着敗退。 1000mを超えてからペースがかなり落ち着いたので、位置取りが後ろ過ぎた感じ がします。直線に向く前に脚を使ってしまいました。この一戦で長距離がダメと言い切れ ませんが、馬体の作りからすると本質的には中距離タイプなのかもしれません。 スローの展開で直線勝負の競馬が今の時点では合っているようです。


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