小倉２歳Ｓ

小倉２歳Ｓ

2001/09/02　小倉競馬場　芝1200m

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■ レース展望

■ 出走有力馬

: 新馬戦で好位から楽に後続を突き放して３馬身半差の楽勝。競馬センスがいい馬で、軽いフットワークから繰り出す瞬発力は中々のもの。祖母の半姉は、ナリタブライアンとビワハヤヒデの母パシフィカス、祖母の半妹はファレノプシスの母キャットクイルがいて、かなりの良血。まだ馬体は幼いところがありますが、スムーズな競馬ができれば、上位争いできるでしょう。

: ２戦目の新馬戦で１分１０秒０の好タイム勝ち。好位から３５秒台前半の脚を使えたところを評価したい。４５０キロの馬ですが、馬体を大きく見せているのが、この馬のいいところ。しっかりとした走りにも、迫力を感じさせる。

: 初戦は出遅れて競馬にならなかったが、大外から豪快に追い込む姿が目についた。２戦目に逃げて後続を突き放して勝つあたり、非凡な能力を感じさせる。首を下げての重心の低い走りから、心肺機能が高いのだろう。この時期としては、仕上がりもいいので、注意したい馬。

: １０００ｍの新馬戦を逃げ切り勝ち。ウォーニング産駒で、馬体の作りは非常に目立つが、まだ成長途上といった感じもある。能力は高そうなので、強めの調教でどこまで仕上げてくるかがカギ。

: ２戦目の新馬戦できっちり勝ったがタイムは少し遅い。半姉が９６年の高松宮記念とスプリンターズＳを勝ったフラワーパークで、血統的な魅力は十分。力強さに少し欠けるところがあるので、最終調教でそのあたりを見極めたい。

: 未勝利戦で好位から差し切り勝ち。タマモクロス産駒で、末の切れ味は父から受継いでいるといったところ。まだ素質を見抜けないところがあるが、うまく流れに乗れれば、上位争いも可能。

■ 過去のレース結果　

日付	１着馬	２着馬	馬連配当
１９９６年	ゴッドスピード	キタサンフドー	１２，８５０円
１９９７年	タケイチケントウ	テイエムオーロラ	１，２８０円
１９９８年	コウエイロマン	トウカイナンバー	４６０円
１９９９年	アルーリングアクト	ピサノガルボ	１，２８０円
２０００年	リキセレナード	テイエムサウスポー	１，４６０円

■ 調教診断

■ ブライアンズイブ　Ａ／
　栗ＤＷでラスト軽く仕掛けられると、素早く反応して切れのある動きを見せました。軽快な脚捌きと首を使った走りから、調子の良さが伺えます。仕上がりに関しては、何も不安はありません。あとは１番枠をどう捌くか、幸騎手の手綱捌きに掛かっています。

■ ロングユウシャ　Ａ／
　小倉ダートで強めに追われ、力強い脚捌きで好調をアピールしました。毛づやの良さが目立ち、馬体も引き締まって、かなり良化してきた印象があります。現時点では、ほぼ万全の仕上がりです。

■ オースミエルスト　Ｂ／
　栗坂で一杯に追われ、少しふらつきながらも最後までしっかり伸びました。まだ馬体に緩いところがありますが、素質の高そうな馬体は目立っています。現時点では、陣営としても満足のいく仕上げでしょう。

■ アリストダッシャー　Ｂ→
　小倉ダートで一杯に追われて、ラスト１２．０秒の切れ味を見せました。クビの低い走りは目立ちますが、迫力はあまり感じられませんでした。どちらかというと実戦タイプなのかもしれません。普通のデキとしておきます。

■ 相馬眼予想

　まず気になるのは、小倉コースの芝状態。土曜日のレースを見る限り、内側はかなり荒れており、外を通った馬の伸び脚が目立っています。土曜メインの芝１２００ｍ戦大濠特別では、８枠の２頭（１６番、１８番）で決着しました。直線だけでなく、３，４コーナーも内は荒れているので、最初から外を通れる馬の方がスムーズな競馬ができるので有利なようです。

　レース展望、調教診断で１番手に取り上げたブライアンズイブが、何と１番枠に入りました。新馬戦でも１５頭立ての１番枠で勝っていますが、そのときとは芝の状態が違います。また新馬戦と重賞では、メンバーの質も道中のペースも違うので、同じように楽に好位を取れるかというと、内側の芝の状態を考慮して答えはノーです。先手を取るには、それなりの無理が必要になります。その無理が最後に響くのは言うまでもありません。競馬センスが良いのが救いですが、少し評価を下げざるを得ません。

　これまでのレースぶりで目立った馬は、ブライアンズイブ、アリストダッシャー、ロングユウシャ、オースミエルストの４頭です。それぞれの良さをひと言でいうと、ブライアンズイブはレースセンスの良さと軽いフットワークから繰り出す瞬発力が、アリストダッシャーは首を下げての重心の低い走りと迫力が、ロングユウシャは好位から３５秒台前半の脚を使えたところが、オースミエルストは競い合って強いところと素質の高そうな馬体の作りが目立っていいところです。

　次に調教状態からの見極めですが、動きが良かったのは、ブライアンズイブとロングユウシャです。オースミエルストは、まだ緩いところがある印象ですが好調キープ。アリストダッシャーは、ダートでは迫力不足で芝の実戦に行っていいタイプのようです。馬体の張りはあるので、調子落ちではありません。マスコミには、エムオータイガーとカノヤバトルクロスの調子がいいと取り上げられていますが、それほど良くは見えませんでした。

　次に展開ですが、どの馬が逃げるのか予想がつきません。ただし１２００ｍ戦ですから、ハイペースは間違いないでしょう。各馬内側の芝の悪いところを嫌って外々を意識した競馬になりそうです。逃げ先行馬も外目を通りたいところですが、外を捲くってくる馬はそれらの馬を内に押し込めようとするので、そう簡単に外には出せそうにありません。やはり最初から外を通れる外枠の馬が、スムーズな競馬ができるので有利です。

　それでは、これまでのレースぶり、調教状態、そして展開から最終決断を下します。本命は、ロングユウシャです。前走ですんなり２番手につけて３５．１秒の末脚を使えたところを評価しました。１２００ｍ戦で３５秒台の末脚を使えたのは、このメンバーではロングユウシャだけです。大外枠から好位につけ、馬場のいい外を通ってそのまま押し切れるとみています。対抗は、アリストダッシャーです。調教の動きは迫力に欠けましたが、実戦にいっていいタイプと判断しました。ここ２戦の競馬を見ると上位争いできる能力を持っています。特に前走は直線で抑える余裕があったので、時計以上の評価が必要です。あとは、競馬センスの良さが光るブライアンズイブです。１番枠を引いたのでその分割り引きましたが、勝ち切る力を持った馬です。幸騎手の手綱捌きに期待が掛かります。素質の高そうな馬体の作りが目立つオースミエルストを抑えます。

　　　　　◎ロングユウシャ
　　　　　○アリストダッシャー
　　　　　▲ブライアンズイブ
　　　　　△オースミエルスト

■ レース結果

 2001年3回小倉8日( 9月 2日) 11Ｒ  
 第21回 小倉２歳ステークス(ＧＩＩＩ) 
 サラ系２歳 1200ｍ 芝・右  
 (混)(特指) オープン 定量 
 本賞金： 3200、 1300、 800、 480、 320万円 発走 15:45 
 天候：曇　 芝：良　 
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 着 予 枠 馬    　　馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
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  1 　 8 14 (抽)タムロチェリー　　 牝 2 54.0kg  小池隆生 1:10.6 　　　　　  432Kg   0 西園正都 15
  2 △ 6 10 (市)オースミエルスト　 牡 2 54.0kg  渡辺薫彦 1:10.7 クビ　　　  482Kg  +2 安藤正敏  2
  3 　 7 12  　 ソウルフルシチー　 牡 2 54.0kg  太宰啓介 1:10.9 １ 1/4馬身  460Kg  -4 柴田光陽 11
  4 　 4  6 (地)ユキノフェアリー　 牝 2 54.0kg  内田浩一 1:11.1 １ 1/4馬身  468Kg   0 福永甲　  7
  5 　 4  7  　 ワンダージョリー　 牡 2 54.0kg  角田晃一 1:11.1 クビ　　　  452Kg +12 湯浅三郎 10
  6 　 2  3 (父)ユウキャラット　　 牝 2 54.0kg  原田聖二 1:11.3 １馬身　　  464Kg  +6 鮫島一歩  6
  7 ▲ 1  1  　 ブライアンズイブ　 牝 2 54.0kg  幸英明　 1:11.4 ３／４馬身  426Kg -10 大久保正  3
  8 　 5  9 (市)ファンドリツバサ　 牝 2 54.0kg  和田竜二 1:11.5 クビ　　　  452Kg   0 岩元市三  9
  9 ◎ 8 15 (父)ロングユウシャ　　 牡 2 54.0kg  熊沢重文 1:11.5 クビ　　　  454Kg  -4 沖芳夫　  1
 10 　 2  2  　 エムオータイガー　 牡 2 54.0kg  池添謙一 1:11.5 ハナ　　　  440Kg  +2 服部利之 13
 11 　 3  4 (父)カノヤバトルクロス 牡 2 54.0kg  飯田祐史 1:11.6 ３／４馬身  474Kg  +4 坂口正則  5
 12 　 6 11 (市)ツルマルカチドキ　 牡 2 54.0kg  秋山真一 1:12.0 ２ 1/2馬身  462Kg  +8 石坂正　  8
 13 　 3  5 (市)マイネルスモーキン 牡 2 54.0kg  須貝尚介 1:12.3 １ 3/4馬身  460Kg  +6 須貝彦三 12
 14 ○ 7 13 (市)アリストダッシャー 牝 2 54.0kg  福永祐一 1:12.6 ２馬身　　  424Kg  +4 安田隆行  4
 15 　 5  8 (父)フレノバクシン　　 牡 2 54.0kg  高橋亮　 1:12.9 １ 3/4馬身  460Kg  -4 加用正　 14
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 ハロンタイム　 12.0 - 10.5 - 11.2 - 11.8 - 12.6 - 12.5  
 上り 　4F 48.1 - 3F 36.9 
 3コーナー　 7,9(3,10)(2,13,15)(1,12)(4,5,8,11)(6,14)  
 4コーナー　 7-9(6,2,3,10)(4,15)(1,12,13)(5,11,14)8  

 ＜払戻金＞ 
 単勝 14 10,780円 15番人気  枠連　  6- 8    980円  1番人気
 複勝 14  2,020円 15番人気  馬連　 10-14 36,230円 86番人気
 　　 10    230円  3番人気  ワイド 10-14  8,660円 90番人気
 　　 12    790円 11番人気  　　　 12-14 13,250円 97番人気
 　　          　   　　　  　　　 10-12  3,380円 48番人気

■ レース回顧

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