ローズステークス
2001/09/16 阪神競馬場 芝2000m

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レース展望

出走有力馬

ローズバド
オークス2着馬で切れ味抜群の末脚は脅威。夏を越してどこまで成長して いるか、秋初戦だけにフックラとした馬体を見せて欲しいところです。 久々だけに仕上がり次第ですが、末脚勝負になれば不用な競馬はしない でしょう。
ダイヤモンドビコー
クイーンS2着は評価できる走り。馬体の作りと独特の柔らかさから、 かなりの素質を感じさせます。距離は未知数ですが、先行抜け出しの 脚質は阪神2000mに合うはずです。まだ完成途上ですが、ここでも 好勝負できそうです。
ムーンライトタンゴ
クイーンS3着も久々を考慮すれば、まずまずの走り。馬体が増えて 良く見せていましたが、まだ力強さに欠けるところがあります。それで も桜花賞2着馬ですから、底力は評価しないといけないでしょう。 ひと叩きされた強みを生かせば、上位争い必死でしょう。
サクセスストレイン
オークス4着馬。久々で仕上がり次第ですが、能力的にはここでも 通用する馬です。阪神の桜花賞で直線内々にササったように、右回りだ と内にササるところが不安材料です。ひと夏越して成長していれば ササらないのか、そのあたりの判断は難しいところです。少し割り 引いて考えるといった感じでしょうか。
フローラルグリーン
ナリタトップロードの半妹。春は体調一息で大敗しましたが、体調 が戻れば素質は侮れません。距離が伸びるのはあまり良くはないと いう感じもあるのでどうでしょうか。調教駆けするタイプなので、 調教の良さだけで、あまり評価を上げない方がいいかもしれません。
シルキードルチェ
未勝利戦と1000万条件を連勝。それも連闘での勝利ですから驚 かされます。馬体は380キロ台と目立ちませんが、中々いいもの を持っています。重賞実績馬相手にどこまで食い下がれるか、現時点 では少し苦しいかもしれません。



必勝データ (過去10年のデータを元に分析)

夏の上がり馬
最近4年連続して夏の上がり馬が1頭ずつ連対。その内訳は900万条件 勝ちが3頭で3着が1頭。4頭ともに1800mか2000mの距離を使って好走 している点に注目。夏の上がり馬なら距離適性のある馬を狙いたい。
先行馬有利
連対馬20頭の内訳は、逃1先13差3追3で先行馬有利。96年から阪神で 行われるようになってもこの傾向は変わらないので基本的には先行馬 が狙い。極端な追い込みが決まるケースは、ほとんどない。
中穴狙いが妙味
3桁配当は1回のみで9回は10〜40倍台で決着。1番人気4連対、2番人気 5連対で、1,2番人気の決着は1回のみ。人気馬と穴馬の組み合わせでの 中穴狙いが面白い。


過去のレース結果 

日付1着馬2着馬馬連配当
1996年 ヒシナタリー シーズグレイス 1,970円
1997年 キョウエイマーチ メイブルシロップ 2,440円
1998年 ファレノプシス ビワグッドラック 2,430円
1999年 ヒシピナクル フサイチエアデール 1,560円
2000年 ニホンピロスワン マルターズスパーブ 3,870円


調教診断

ローズバド A/
栗坂で一杯に追われて、軽快なフットワークで併走した3歳未勝利馬 を6馬身突き放して好調をアピールしました。オークス以来の出走に なりますが、馬体もしっかり出来ており、仕上がりはいいようです。 久々としては万全の仕上がりです。
ダイヤモンドビコー A/
南芝で馬なりでしたが、3頭併せの最内でバネの利いたフットワーク で柔らかみのある走り見せました。前走より馬体が引き締まり、若干良化し ています。輸送を考慮して、軽めに終始しましたが、仕上がっている ので、この調教で十分でしょう。
ムーンライトタンゴ A/
栗坂で一杯に追われ、ふらつきながらも豪快な脚捌きで最後までしっ かり伸びました。ふらついたのは、遅い時間帯で馬場が荒れていたこ ともあるので、減点はしないでおきます。ひと叩きされた効果で動き に鋭さが出てきて、前走より若干良化しています。デキ自体に不安は ないありません。
サクセスストレイン B/
南Wで単走で強めに追われ、ラスト12.6秒の切れ味を見せました。 首を使った重心の低い走りは目立ちましたが、直線で追われると尾を 振ったことが、右回りの調教だっただけに少し気なるところです。春 からそれほど成長した印象はありませんが、休み明けとしてはまずま ずの仕上がりでしょう。
フローラルグリーン B/
栗坂で一杯に追われ、4F52.6秒、ラスト1F12.7秒の好タ イムを出しました。春は状態一息でしたが、休養したことで馬体に張 りが戻っています。調教駆けするタイプなので、タイムが出たからと 言って好調と判断できませんが、春よりは状態がいいことは間違いあ りません。あとは距離をこなせるかどうかにかかっています。

相馬眼予想

 今週の重賞は、秋華賞トライアルのロースステークスです。3着以内に入れば、 秋華賞の優先出走権が与えられます。毎年ローズステークスは、春の実績馬vs 夏の上がり馬という図式になります。春の実績馬がここから始動というケースが 目立ち、その仕上がりを見抜くというのがひとつのポイントになります。今年は、 ローズバド(オークス2着)、ムーンライトタンゴ(桜花賞2着)、サクセスス トレイン(クイーンC)の3頭が該当します。また、最近4年連続して夏の上が り馬が好走しているところも見逃せません。今年の夏の上がり馬は、ダイヤモン ドビコー(クイーンS2着、1000万条件1着)、シルキードルチェ(100 0万条件1着)の2頭が該当します。春の実績馬と夏の上がり馬の力関係はどう なのか、いつものように調教と展開から勝ち馬を絞っていきましょう。

 まず各馬の調子ですが、調教で動きが目立ったのは、ローズバド、ダイヤモン ドビコー、ムーンライトタンゴの3頭です。特にオークス以来の出走になるロー ズバドの仕上がりに注目していましたが、軽快なフットワークで併走馬を突き放 した調教は素晴らしく、久々としては万全の仕上がりです。ダイヤモンドビコー は、バネの利いたフットワークで柔らかみのある走りを見せ、前走より若干良化 しています。ムーンライトタンゴは、豪快な脚捌きを見せ、鋭さが出てきたとこ ろに好感が持てます。3頭とも非常にいい状態で出走できそうです。あとは、 サクセスストレインとフローラルグリーンもまずまずの動きを見せましたが、 前述の3頭がいいだけにそれほど目立ちませんでした。上がり馬のシルクドル チェは、良化した印象もなく、デキは平行線です。

 次に展開ですが、早いペースで逃げると思われていたタイヨーキャプテンが 右肩跛行のため出走を取り消しました。そのため、逃げるのは小牧太騎手が騎 乗するハローサンライズになりそうです。小牧太騎手は、フィリーズレビュー でローズバドに騎乗して大外一気で優勝しました。ローズバドの末脚の威力を 存分に感じて分かっているでしょうから、今回は間違ってもハイペースで逃げることは ないでしょう。スローで進めて、前残りの展開にしたいはずです。ノブレスオ ブリッジとダイヤモンドビコーが2,3番手、今回は前に行くと宣言している ムーンライトタンゴが好位、前に行っては持ち味が生きないローズバドが後方 から進むことになりそうです。

 こんな展開では、定石通り前に行った馬が有利なのでしょうか。阪神コース の芝は絶好の状態で好タイムが出ています。スローペースでは前に行った馬が 止まらないので、4コーナーで好位につけられないと直線だけで差し切るは難 しいでしょう。ここに今回のポイントがあります。各騎手は芝が絶好で前が止 まらないという意識を持っており、道中のスローペースで更にその意識が強く なれば、差し馬に騎乗した騎手たちは早めに動くはずです。3コーナーあたり から早めに仕掛けて、前に行った馬に息を入れさせないようにするはずです。 11頭立てと頭数が少ないので4コーナーでは各馬一団になり、直線での切れ 味勝負になるのではないでしょうか。直線で切れ味を発揮できる馬を狙いたい と思います。

 さあ最終決断を下します。本命は、ローズバドです。フィリーズレビューの 大外一気、オークスでテイエムオーシャンを一気に交わした末脚は、このメン バーでは1番でしょう。久々だけに今回その末脚が繰り出せるかがポイントで すが、調教の動きから9分通り仕上がっているので大丈夫というのが、ここで の結論です。秋華賞に向け、レディパステル同様、好スタートを切ってくれる でしょう。対抗は、ムーンライトタンゴです。オークスでローズバドより後ろ から行って上がり3Fで0.2秒遅かったことから切れ味では劣りますが、ひ と叩きされた強味を生かせば、際どい勝負ができるでしょう。状態の良さと得 意の阪神コースで大崩はないとみています。あとは、ダイヤモンドビコーです。 調教の動きも良く、前に行ってもかなりの粘り込みが期待できそうです。クイ ーンC2着のときにムーンライトタンゴよりも上がり3Fで0.7秒遅かった こと、初コース/初距離/乗り代わりとクリアしなければならない課題が多い ので評価を下げました。もう少し馬体が完成すれば、もっと強く推奨できます が、現時点では3番手評価が妥当だと思います。これに右回りは内に刺さるので 不安も調教は動いたサクセスストレイン、芝2000mでレベルの高い メンバーと際どい勝負をしているノブレスオブリッジを抑えます。

     ◎ローズバド
     ○ムーンライトタンゴ
     ▲ダイヤモンドビコー
     △サクセスストレイン
     注ノブレスオブリッジ


レース結果

 2001年4回阪神4日( 9月 16日) 11R  
 第19回 関西テレビ放送賞ローズステークス(GII) 
 サラ系3歳 2000m 芝・右  
 (混)牝(指) オープン 定量 
 本賞金: 5200、 2100、 1300、 780、 520万円 発走 15:45 
 天候:曇  芝:良  
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 着 予 枠 馬      馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
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  1 ▲ 8 11 (市)ダイヤモンドビコー 牝 3 54.0kg  松永幹夫 2:01.9        458Kg  -4 藤沢和雄  3
  2 ◎ 2  2    ローズバド     牝 3 54.0kg  横山典弘 2:02.0 3/4馬身  426Kg +14 橋口弘次  1
  3 注 4  4    ノブレスオブリッジ 牝 3 54.0kg  熊沢重文 2:02.0 クビ     424Kg +14 浅見秀一  5
  4 ○ 5  6 (父)ムーンライトタンゴ 牝 3 54.0kg  四位洋文 2:02.1 クビ     436Kg  -2 安田隆行  2
  5   5  5 (父)ハローサンライズ  牝 3 54.0kg  小牧太  2:02.4 1 3/4馬身  448Kg   0 石坂正   7
  6 △ 7  9 (市)サクセスストレイン 牝 3 54.0kg  木幡初広 2:02.6 1 1/2馬身  460Kg  +6 稲葉隆一  4
  7   6  8    シルキードルチェ  牝 3 54.0kg  福永祐一 2:03.1 3馬身    386Kg   0 藤沢則雄  6
  8   6  7    ピンクパピヨン   牝 3 54.0kg  河内洋  2:03.1 ハナ     404Kg  +8 音無秀孝  9
  9   1  1    シンサクラ     牝 3 54.0kg  佐藤哲三 2:03.5 2 1/2馬身  466Kg  -6 角居勝彦 11
 10   7 10    フローラルグリーン 牝 3 54.0kg  秋山真一 2:04.0 3馬身    446Kg +20 音無秀孝  8
 11   3  3 [地]カメリアイエロー  牝 3 54.0kg  吉田稔  2:04.2 1 1/2馬身  474Kg  +4 角田輝也 10
 取消  8 12    タイヨーキャプテン 牝 3 54.0kg  菅谷正巳        菅谷禎高  
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 ハロンタイム  12.7 - 11.2 - 12.8 - 12.4 - 12.8 - 12.8 - 12.4 - 11.8 - 11.4 - 11.6 
 上り  4F 47.2 - 3F 34.8 
 1コーナー  5(4,11)(3,9)(6,10)2(7,8)1  
 2コーナー  5-(3,11)(4,9)(6,10)2,7,8,1  
 3コーナー  5(11,9)(3,4)(6,10)(2,7)8,1  
 4コーナー  (*5,11)9(4,6)(3,2,10,7)(8,1)  

 <払戻金> 
 単勝 11 420円 3番人気  枠連   2- 8 630円  3番人気
 複勝 11 150円 3番人気  馬連  02-11 630円  3番人気
    02 130円 2番人気  ワイド 02-11 280円  3番人気
    04 320円 5番人気      04-11 920円 12番人気
                      02-04 740円  7番人気

レース回顧
           


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