デイリー杯２歳Ｓ

デイリー杯２歳Ｓ

2001/10/13　京都競馬場　GⅡ　芝1600m

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■ レース展望

■ 出走有力馬　（上位評価の馬から説明）

: 前走の野路菊Ｓでメンバー最速の３４．５秒で素質馬カゼニフカレテを一気に差し切った脚は素晴らしく、このメンバーでは上位のものでしょう。まだ馬体が太く、ゴツゴツとした状態でこれだけ走れるのですから、パンとすれば末恐ろしい馬です。京都の馬場は絶好なので、前残りの競馬になった場合に差し切れるか少々不安がありますが、直線の長い外回りコースならそれほど心配しなくてもいいでしょう。重賞でどんなレースを見せるか楽しみです。

: 前走のききょうＳでヤマニンイデアルに競り負けて２着に敗れましたが、直線での差し脚は迫力十分で中々のものでした。前脚の掻き込みが力強く、この時期の２歳馬としてはかなり仕上がりが高い馬です。堅実度では、この馬が１番かもしれません。

: 函館２歳Ｓ、新潟２歳Ｓを連続２着したメンバー唯一の重賞実績馬です。新潟２歳Ｓは０．８秒離されたところが気になりますが、直線で馬群を割って抜け出してきたところに見どころはありました。スタートダッシュがひと息なので、ゆったり行けるマイルの方がいいでしょう。それほど大物感はありませんが、このメンバーなら十分上位争いが可能でしょう。

: 一昨年のレジェンドハンター、昨年のフジノテンビーは共に兼六園Ｊを勝った後にこのレースを制しましたが、今年はこの馬が３連勝で挑戦してきました。兼六園Ｊの勝ちタイムを比較するとレジェンドハンターは１分２８秒１で２着に１．５秒差、フジノテンビーは１分２９秒５で２着とは１．２秒差で、これに対してホクサンフィールドは１分３０秒６で着差なしですから、２頭と比べると少々物足りない結果です。それでも、馬体はしっかりとして、この時期の馬としては仕上がりがいいので、芝さえこなせば上位争いできるでしょう。

: ダート１２００ｍの新馬戦を勝ったばかりですが、逃げて楽勝したところと馬体の作り、芝向きの走法が目に付いたので取り上げたいと思います。半兄にキングヘイローで血統的な魅力がある馬で、首の高い走りは兄に似ています。馬体の作りと持っている雰囲気からすると弟の方が優等生タイプでしょうか。２戦目で重賞挑戦、初芝と課題は多いですが、一発の魅力を持った馬です。

: 小倉２歳Ｓを１番人気で９着に敗れて以来の出走になりますが、十分に乗り込んでおり仕上がりはいいようです。距離がマイルに伸びてどうか分かりませんが、熊沢騎手は伸びて方がいいという感触を持っているようです。ただし、走りに力強さが感じられないところがあるので、少々不安があります。重賞で１番人気の馬が次走で人気が落ちて巻き返すことがよくあるので、注意した方がいいでしょう。

■ 必勝データ　（過去１０年のデータを元に分析）

: 連対馬の内訳は、オープン経験馬が１６頭、５００万条件が１頭、新馬勝ちが３頭で、オープン経験馬の活躍が目立つ。距離が１６００ｍに変更になった１９９７年以降はレベルが高くなったようで、全てオープン経験馬で占められる。新馬勝ち馬はよほどレベルが高い勝ちっぷりでない限り、高評価しない方がいい。

: 連対馬の脚質は、逃３先９差５追３で逃げ先行馬の活躍が目立つ。ただし、後のＧ１で活躍するような馬が出走してくれば、差し追込でも問題ないことを心得ておきたい。後のダービーで２着したビワハヤヒデ、メジロブライト、ボールドエンペラーが差して連対を果たしている。

: １番人気が６連対、２番人気が２連対で１，２番人気での決着は１回のみ。６～９番人気が７連対で１番人気と人気薄の決着での中穴狙いに妙味あり。

■ 過去のレース結果　

日付	１着馬	２着馬	馬連配当
１９９６年	シーキングザパール	メジロブライト	１，８２０円
１９９７年	ボールドエンペラー	サラトガビューティ	３，２９０円
１９９８年	エイシンキャメロン	ノボエイコーオー	１，３００円
１９９９年	レジェンドハンター	ラガーレグルス	３，８５０円
２０００年	フジノテンビー	テイエムサウスポー	１，５００円

■ 調教診断

: 栗坂で強めに追われて、余力十分でラスト切れのある動きを見せました。タイムは早くはないですが、力強い脚捌きと登坂してくるときの雰囲気が目立ちました。毛づやも非常にいい状態です。さすがに２戦目で重賞に挑戦してくるだけの馬です。かなりやれそうな予感がします。

: 栗坂で一杯に追われて、力強い脚捌きで最後までまっすぐに駆け上がりました。ラスト伸びはそれほどでもなかったですが、前走のデキをがっちりキープしています。前脚の掻き込みの力強さが相変わらず目立つので、堅実なレースをしてくれるでしょう。

: 栗坂で一杯に追われてましたが、ラストの伸び脚ひと息で併走馬に遅れてしまいました。馬場が悪かったせいもありますが、少し動きが物足りない印象で、前走からそれほど変わった印象はありません。４７０キロの馬ですが、馬体が少し小さく見えるのも気になるところです。このひと追いでどこまで良化するかといったところでしょうか。

■ 相馬眼予想

　ここ２年連続して地方馬が勝っているデイリー杯２歳Ｓ、果たして地方馬の３連覇はあるのでしょうか。一昨年と昨年は兼六園Ｊを勝ったレジェントハンターとフジノテンビーが優勝しましたが、今年も兼六園Ｊを勝ったホクザンフィールドが出走してきました。さすがに中央勢も地方馬の３連覇は避けたいところでしょうが、今年はどうなるのでしょうか。

　デイリー杯２歳Ｓは出世レースで、このレースの後にＧ１で活躍した馬がたくさんいるレースです。過去１０年で桜花賞馬ニシノフラワー、ダービー２着のビワハヤヒデ、メジロブライト、ボールドエンペラー、ＮＨＫマイルＣ馬シーキングザパール、朝日杯２歳Ｓ２着のエイシンキャメロン、レジェンドハンターと実に７頭がＧ１で連対しています。さて今年はＧ１で活躍できる馬はいるのでしょうか。

　このレースを考える上でのポイントは、Ｇ１で活躍できるような好素質馬はいるか、現時点の仕上がり具合、京都の高速馬場の３つが大きなポイントです。これに展開と各馬の調子を加味して予想すればいいでしょう。今年の出走馬の勝利度数の内訳は、１勝馬１４頭、２勝馬１頭、３勝馬１頭（地方馬）で１勝馬が大半を占めていることも大きな特徴です。例年よりややレベルが低いメンバーと考えた方がいいでしょう。

　まずＧ１で活躍できる好素質馬ですが、ダイワファルコンとツルハチキングの２頭を候補として取り上げます。２頭ともまだ分からないところはありますが、素材はいいものを持っています。現時点での仕上がりのいい馬は、ホーマンウイナー、ホクザンフィールドです。ツルマルカチドキ、ソウルフルシチーもいいですが、前記２頭にはやや劣るといった感じです。京都の高速馬場は、走ってみないと分からないところはありますが、１４００ｍを１分２２秒０で２着があるホーマンウイナーは対応できるでしょう。１６００ｍ持ちタイム１位のトーセンサクシードは中山の馬場が良かっただけにあまり評価できません。まとめるとダイワファルコン、ツルハチキング、ホーマンウイナー、ホクザンフィールドに狙い目があるということになります。この４頭はともに調子が良さそうです。

　次に展開ですが、逃げ宣言をしているワンダージョリーが逃げそうです。２番手以下はわかりませんが、ツルハチキング、ホーマンウイナー、ホクザンフィールドは好位から中団、ダイワファルコンは中団よりやや後ろを進むことになりそうです。京都の馬場は絶好で前残りが多いので、１６頭の多頭数を考慮して各ジョッキーは早めに仕掛けていくことになるでしょう。平均より早いペースになって、直線で好位を進んだ馬が抜け出し、それに後方からの馬が襲い掛かるといったレースになるのではないでしょうか。

　さあ最終決断を下します。本命は、ダイワファルコンです。調教は見れませんでしたが、馬体が引き締まった印象で前脚の出もゴツゴツとした感じがないので調子はいいと判断しました。前残りの馬場で差し脚が届くか心配なところはありますが、前走の差し脚はこのメンバーでは一枚上のものなので差し切れるでしょう。直線の長い京都の外回りコースでどんな差し脚を見せてくれるか、今後を占う上でも非常に楽しみです。

　対抗は、ツルハチキングを抜擢します。現時点での完成度、堅実度ではホーマンウイナーの方が上ですが、この馬の独特の雰囲気に魅力を感じるので上位に評価してみました。初戦は逃げて勝ったので、今回も馬込みに入れずに前々で押し切る競馬をした方が能力を出し切れるでしょう。

　あとは、現時点での仕上がりのいいホーマンウイナー、調教ひと息もこの時期の重賞実績は侮れないスターエルドラード、仕上がりいいホクザンフィールドを抑えます。ホクザンフイールドは、パワーを感じさせる走法なので、今の京都の馬場を考慮して評価を下げました。

　　　　　◎ダイワファルコン
　　　　　○ツルハチキング
　　　　　▲ホーマンウイナー
　　　　　△スターエルドラード
　　　　　注ホクザンフィールド

■ レース結果

 2001年4回京都3日( 10月 13日) 11Ｒ  
 第36回 デイリー杯２歳ステークス(ＧＩＩ) 
 サラ系２歳 1600ｍ 芝・右　外  
 (混)(指) オープン 定量 
 本賞金： 3800、 1500、 950、 570、 380万円 発走 15:45 
 天候：晴　 芝：良　 
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 着 予 枠 馬    　　馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
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  1 　 5 10 (父)ファストタテヤマ　 牡 2 55.0kg  安田康彦 1:34.9 　　　　　  438Kg  -4 安田伊佐  8
  2 ▲ 8 15 (父)ホーマンウイナー　 牡 2 55.0kg  四位洋文 1:34.9 ハナ　　　  424Kg  +4 安田隆行  3
  3 ◎ 3  6 (外)ダイワファルコン　 牡 2 55.0kg  武幸四郎 1:35.1 １ 1/4馬身  462Kg  +2 浅見秀一  1
  4 　 4  8 (父)ロングユウシャ　　 牡 2 55.0kg  熊沢重文 1:35.1 クビ　　　  452Kg  -2 沖芳夫　 11
  5 　 4  7  　 ボーリングマシン　 牡 2 55.0kg  池添謙一 1:35.2 １／２馬身  464Kg  +4 領家政蔵  5
  6 　 7 14 (抽)セトノアケボノ　　 牡 2 55.0kg  幸英明　 1:35.3 ３／４馬身  468Kg   0 西園正都 13
  7 　 8 16  　 ワンダージョリー　 牡 2 55.0kg  渡辺薫彦 1:35.4 クビ　　　  448Kg  -2 湯浅三郎 14
  8 　 1  2 (市)ツルマルカチドキ　 牡 2 55.0kg  秋山真一 1:35.4 クビ　　　  460Kg  -2 石坂正　 10
  8 　 3  5 (父)マイネルプレーリー 牡 2 55.0kg  福永祐一 1:35.4 同着　　　  480Kg  -2 五十嵐忠  9
 10 　 1  1  　 トーセンサクシード 牡 2 55.0kg  藤田伸二 1:35.6 １馬身　　  418Kg -18 稗田研二  6
 11 　 6 12  　 メイショウアラナミ 牡 2 55.0kg  石橋守　 1:35.6 クビ　　　  500Kg  -2 池添兼雄 15
 12 　 7 13  　 ソウルフルシチー　 牡 2 55.0kg  太宰啓介 1:35.7 クビ　　　  454Kg  -4 柴田光陽 12
 13 △ 2  3 (外)スターエルドラード 牡 2 55.0kg  横山典弘 1:36.0 １ 3/4馬身  458Kg -14 森秀行　  2
 14 注 5  9 [地]ホクザンフィールド 牡 2 55.0kg  小牧太　 1:36.1 クビ　　　  448Kg  -7 橋本忠男  4
 15 ○ 6 11  　 ツルハチキング　　 牡 2 55.0kg  飯田祐史 1:37.0 ５馬身　　  492Kg  +6 飯田明弘  7
 16 　 2  4 (市)サンジェント　　　 牡 2 55.0kg  佐伯清久 1:37.7 ４馬身　　  498Kg  +2 高橋成忠 16
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 ハロンタイム　 12.2 - 11.1 - 11.3 - 11.7 - 12.3 - 12.3 - 12.1 - 11.9  
 上り 　4F 48.6 - 3F 36.3 
 3コーナー　 15,12,16(5,14)-(11,13,8)4(6,9,7)(3,1)2,10  
 4コーナー　 15(12,16)(5,14,8)(11,13)(6,9,7)(4,1)3(2,10)  

 ＜払戻金＞ 
 単勝 10 2,820円 8番人気  枠連　  5- 8 2,870円 13番人気
 複勝 10   550円 8番人気  馬連　 10-15 6,540円 23番人気
 　　 15   180円 3番人気  ワイド 10-15 1,900円 22番人気
 　　 06   120円 1番人気  　　　 06-10 1,210円 11番人気
 　　         　  　　　  　　　 06-15   310円  2番人気

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