ステイヤーズＳ

ステイヤーズＳ

2001/12/01　中山競馬場　G2　芝3600m

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■ レース展望

■ 出走有力馬

: 菊花賞で内ラチをピッタリ回って大逃げを打ったが、最後まで粘って半馬身差の２着。スローペースで道中楽ができ、有力馬の仕掛けが遅れたことも有利に働いたが最後まで粘った脚は評価しないといけないだろう。長距離得意なのは疑う余地はない。今回はさらに６００ｍ距離が伸びるが、単騎逃げができれば好走できそうだ。別定の５５キロも有利だろう。ただし、今回は各ジョッキーが、「菊花賞２着馬、逃げて粘り強い」という意識で臨んでくるだけに楽な展開になるかどうかにかかっている。

: アルゼンチン共和国杯で３着は見どころがあった。中央ではまだ未勝利だが、相手なりに走るタイプで重賞でも４，５，３着と好走している。父オペラハウス、母の父ハードツービートの長距離血統。いかにも３６００ｍは向きそうな血統でレースぶりからも距離はいいだろう。力のいる馬場の方が得意なので開幕週の馬場が少し気になるが、初日は踏み固められていない分、力がいるのでそう心配する必要はないかもしれない。秋になって馬体が一気に成長してきているのもプッシュ材料。中央初勝利が重賞というのも十分にありそうだ。

: これまで３０００ｍ超えの長距離戦で、菊花賞３着、阪神大賞典２着、ドンカスターＳ１着と堅実に走っている。特に前走のドンカスターＳのレースぶりが圧巻で後続を７馬身突き放し、ラスト３Ｆが２番目に早い馬と１．４秒も違ったのだから驚いた。３歳春頃には２０００ｍくらいに適性があると思っていたが、実は長距離が得意だったようだ。陣営にとって、ステイヤーズＳは狙った一戦。馬体はそれほど変わった感じはないが、徐々に気性が成長して騎手の指示通りに動けるようになってきたのがいい。このところの３歳馬の活躍は目覚しいが古馬ならこの馬だろう。

: 菊花賞は好位から伸びて６着とまずまずの内容。このメンバーに入っても十分に戦えるだけの能力を持っている。前々走の九十九里特別で優勝したときのレースぶりから中山も合いそうだ。馬主はご存知、世界ふじぎ発見のスーパー仁くんこと、草野仁さんだ。

: 馬体をみる限りかなりの能力を感じさせるが、菊花賞８着、続くドンカスターＳも１．４秒離された３着と中々結果が出せない。このところ早めの競馬をしているが、切れる脚があるので抑えてもいいだろう。今までと同じレースでは苦しいかもしれないが、工夫次第で上位争いできるだろう。

■ 過去のレース結果　

日付	１着馬	２着馬	馬連配当
１９９６年	サージュウエルズ	シグナスヒーロー	７，０８０円
１９９７年	メジロブライト	アドマイヤラピス	６４０円
１９９８年	インターフラッグ	アラバンサ	６７０円
１９９９年	ペインテドブラック	テイエムオペラオー	５２０円
２０００年	ホットシークレット	タガジョーノーブル	２４，０１０円

■ 調教診断

: 栗ＤＷで一杯に追われて、力強い脚捌きで最後までしっかり伸びた。これまでのエリモブライアンらしからぬ好調教で、前走の勝利を見てもここにきて精神面が充実してきたようだ。馬体の張りも上々で、ほぼ万全の仕上がり。古馬の意地を見せられそうだ。

: 南Ｗで強めに追われて、全体時計は遅かったが、力強い走りでゴールした後もしっかり伸びていたところは見逃せない。菊花賞の疲れどころか、更に上昇した印象だ。馬体を大きくみせており、ここにきて走りに迫力が出てきたのがいい。力を出せるデキと判断する。

: 栗ＣＷで一杯に追われて、追われると顔を外に向ける気難しさを見せたが、動きは元気一杯で好状態をキープしている。前脚の掻き込みが鋭く、回転の速いプットワークがこの馬のいいところだろう。逃げたら粘り強い走りを今回も発揮できそうだ。

■ 相馬眼予想

　９頭立てと寂しいメンバーになったが、長距離得意の馬が揃った。ドンカスターＳで２着を１．２秒離して勝った４歳馬エリモブライアンに菊花賞２着のマイネルデスポット、同６着のメイクマイディの３歳馬がどう挑むかという図式だが、昨年２着のタガジョーノーブル、素質あるチアズブライトリーなどもいてやや混戦模様だ。過去１０年で１番人気馬の連対は８頭と抜群の成績を残しているが、今年の１番人気はエリモブライアンか、それともマイネルデスポットか。果して今年の１番人気は連対するのだろうか。

　まず中山の馬場だが、開幕週で芝の状態は絶好、今開催８日間は全てＡコースで行われる。開幕週の馬場でスピード決着を想像したくなるが、このところのステイヤーズＳは、スローで行っての上がり勝負なので、高速決着はあまり意識する必要がない。馬場がいいので前が止まらないのも特徴で、どちらかというと逃げ先行馬が有利だ。ただし、早めにペースが上がるようだと切れ味のある差し馬でも十分に届くので、展開の読みが重要になる。ひとつ付け加えておくが、開幕週の馬場は踏み固められていない分、パンパンの高速馬場より少し力がいるということ。パワー型の馬に少しアドバンテージを与えたい。

　次に各馬の調子だが、最もよく見えたのがエリモブライアン。この馬らしからぬ好調教で、馬体の張りも良く非常にいい状態だ。メイクマイデイはタイムは遅く新聞各社の評価は低いが、動きは良く、菊花賞よりデキは良く見える。マイネルデスポットも元気一杯の動きで好調をキープ。その他では、チアズブライトリーはそれほど良化した印象はないがまずまず、スエヒロコマンダーは迫力に欠ける動きでよく見えなかった。変わったと言えば、大敗続きのメジロロンザン。メジロライアン産駒らしい首を使った走りを見せて、ようやく調子が上がってきた印象だ。開幕週の馬場は合うタイプなので少々気をつけたいが、５７キロがネックになる。

　次に展開だが、逃げるのはタガジョーノーブルで、２番手にメジロロンザン、マイネルデスポットが続き、メイクマイデイが中団、エイモブライアンが後方を進む展開になりそうだ。ペースはスローペースだろう。ここでカギを握るのは、マイネルデスポットとメイクマイデイの３歳馬２頭。マイネルデスポットは、今回は逃げずに好位から早めにスパートする競馬を匂わせている。メイクマイデイは、菊花賞で仕掛けが遅れて脚を余したので、今回は早めに仕掛けることになるはずだ。この２頭が３コーナー手前からスパートすることになりそうだ。

　マイネルデスポット、メイクマイデイは調子がいいだけに仕掛けてからの行きっぷりがいいはずで、前に行った馬は苦しくなりそうだ。２頭が直線で叩き合いになったところを後方で脚を溜めていたエリモブライアンが差してくるレースになるとみた。やはりこの３頭の戦いというのがここでの結論だ。

　さあ最終決断。本命は、エリモブライアン。３コーナー手前からペースアップするのは、この馬には願ってもない展開で持ち前の差し脚が生かせそうだ。前走の勝ちっぷり、まじめに走った調教から、ここにきて精神的にも能力的にもひと皮向けた感じがする。前走でこの馬を手の内に入れた横山典騎手が、折り合いをつけてきっちり力を出してくれるだろう。

　対抗は、メイクマイデイ。坂のあるコースでの実績と早めに仕掛けても長くいい脚を使えるところを評価した。菊花賞でマイネルデスポットに０．５秒負けたが仕掛けが遅れただけにそれほど力差があるようには思えない。微妙に力のいる馬場というのもこの馬に向きそうだ。

　準対抗は、マイネルデスポット。坂のあるコースで実績がないのと初めての中山コースと課題もあるが、抜群の長距離適性があるので、ペースが上がってスタミナ勝負になるようだと浮上してくるはずだ。

　切れ味勝負に徹しすれば見劣りしない素質高いチアズブライトリー、ひと叩きされ若干良化してきたビッグバイキングを少々抑えたい。

　　　　　◎エリモブライアン
　　　　　○メイクマイデイ
　　　　　▲マイネルデスポット
　　　　　△チアズブライトリー
　　　　　注ビッグバイキング

■ レース結果

 2001年5回中山1日( 12月 1日) 11Ｒ  
 第35回 スポーツニッポン賞ステイヤーズステークス(ＧＩＩ) 
 サラ系３歳以上 3600ｍ 芝・右　内２周 
 (混)(特指) オープン 別定 
 本賞金： 6400、 2600、 1600、 960、 640万円 発走 15:25 
 天候：曇　 芝：良　 
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 着 予 枠 馬    　　馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
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  1 ◎ 2  2  　 エリモブライアン　 牡 4 57.0kg  横山典弘 3:43.3 　　　　　　484Kg -10 清水出美  1
  2 　 8  8  　 スエヒロコマンダー 牡 6 58.0kg  武幸四郎 3:43.7 ２ 1/2馬身  434Kg  -2 松元茂樹  6
  3 　 5  5 (市)タガジョーノーブル 牡 7 57.0kg  福永祐一 3:43.8 １／２馬身  488Kg -14 松元省一  5
  4 注 3  3 (外)ビッグバイキング　 牡 5 57.0kg  熊沢重文 3:44.0 １ 1/4馬身  458Kg  -6 白井寿昭  8
  5 　 8  9  　 ゴールドレジェンド せ 5 57.0kg  北村宏司 3:44.4 ２ 1/2馬身  434Kg  -2 角居勝彦  9
  6 △ 6  6  　 チアズブライトリー 牡 3 55.0kg  田中勝春 3:44.8 ２ 1/2馬身  442Kg  -6 山内研二  4
  7 ○ 7  7 (地)メイクマイデイ　　 牡 3 55.0kg  後藤浩輝 3:45.9 ７馬身　　  490Kg   0 勢司和浩  3
  8 ▲ 4  4  　 マイネルデスポット 牡 3 55.0kg  太宰啓介 3:46.7 ５馬身　　  524Kg  +4 柴田光陽  2
  9 　 1  1 (父)メジロロンザン　　 牡 5 57.0kg  吉田豊　 3:47.2 ３馬身　　  484Kg  +6 大久保洋  7
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 ハロンタイム　 12.9 - 11.8 - 13.0 - 12.2 - 12.3
 　　　　　　 - 12.2 - 12.3 - 12.9 - 12.6 - 13.2
 　　　　　　 - 13.1 - 13.2 - 11.6 - 11.7 - 12.0
 　　　　　　 - 11.9 - 11.9 - 12.5  
 上り 　4F 48.3 - 3F 36.3 
 1コーナー(2周目)　 5,8-4,7,1(3,2,6)9  
 2コーナー(2周目)　 5,8,1(4,2)(7,3,6)-9  
 3コーナー(2周目)　 (*5,8)(4,1)2(3,6)(9,7)  
 4コーナー(2周目)　 (5,*8)2-(4,1)(3,6)9,7  

 ＜払戻金＞ 
 単勝 02 150円 1番人気  枠連　  2- 8   980円  4番人気
 複勝 02 110円 1番人気  馬連　 02-08 1,200円  6番人気
 　　 08 280円 6番人気  ワイド 02-08   530円  6番人気
 　　 05 260円 5番人気  　　　 02-05   440円  5番人気
 　　       　  　　　  　　　 05-08 1,480円 19番人気

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