秋華賞
2000/10/15 京都競馬場 芝2000m

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出走有力馬
シルクプリマドンナ チアズグレイス サニーサイドアップ
ニホンピロスワン マルターズスパーブ マニックサンデー
ジミードレス トーワトレジャー サファイヤコースト

 さあ、牝馬クラシック最終決戦の秋華賞。4歳戦だったエリザベス女王杯を含めて、 過去10年で万馬券は6回も出ており、昨年はブゼンキャンドルとクロックワークの 決着でなんと900倍の大荒れ。本当に良く荒れるレースだが、今年も重賞2勝馬さ えもおらず混戦模様。トライアルでも春の実績馬が連対できずに苦戦しているだけに 大荒れの結果が待っているかもしれない。

 今年の秋華賞を語る上でまず取り上げなければならないのは、山内厩舎だろう。桜 花賞馬チアズグレイス、オークス馬シルクプリマドンナ、そしてサニーサイドアップ とレディバラードの4頭が出走予定となっている。これくらいの好メンバーが同じ厩 舎に揃うとお互いが競い合って強くなっていくのがよくある話。過去には大久保正厩 舎のシルクジャスティスとエリモダンディーが調教パートナーとして競い合い、両者 とも重賞制覇し結果を出している。山内厩舎の馬に紫苑SとローズSの上位馬がどう 挑むかというのが、今年の図式だろう。

 ローズSは4着敗退も最もトライアルらしい走りを見せたシルクプリマドンナに期 待してみたい。ローズSのあとすぐに調教を再開し、中間の調教も順調で、1週前の 調教でも抑えられないくらいの手応えで鋭い動きを見せており、明らかに状態がアッ プしている。馬体の張り、毛づやも良好で本番に向けて仕上げも万全になりつつある 。ローズSは最終調教で合わせた馬に遅れたが、今週の調教で相手を突き放す絶好の 動きを見せてくれれば、迷わず本命で狙いたい。

 桜花賞馬チアズグレイスもローズSのあとすぐに調教を再開し、10月2,5,8 日と連続して一杯に追う厳しい調教でいい動きを見せている。オークスの前も連日に 渡って厳しい調教で鍛え上げたように今回も同じ仕上げ。馬体はだいぶ絞れたという か、引き締まった印象で今回は最後の伸びが違いそうだ。ただし、ここ3戦3番手以 内につける積極的な競馬なのが少々気になる点。秋華賞は京都内回りで行われるため、 ハイペースになりやすく、直線が短くても差し馬の好走が目立っているからだ。力は あるので極端なハイペースにならなければ好走は可能だろうが、シルクプリマドンナ よりは信頼が置けないというのが現状だ。

 上記2頭の影に隠れているが、調教不足で臨んだ紫苑Sで3着と好走したサニーサ イドアップにも魅力を感じる。春は状態がひと息で、桜花賞5着、オークス7着だっ たが、着差はそれぞれ0.5秒、0.6秒とそれほど負けてはいない。紫苑Sのひと 叩きでだいぶ絞れてきており、やっと本調子でG1に臨めそうだ。末脚の切れは確か なものがあるので、一発の魅力が十分にある。

 ローズSの1,2着馬ニホンピロスワンとマルターズスパーブなら、距離がぎりぎ りで前走も仕上がっていたマルターズスパーブよりは、ニホンピロスワンを上にみた い。ローズSのあとも順調なので力は出せそうだ。馬体のバランスは抜群で差し脚が 生きる流れなら、当然好勝負になるだろう。

あとは、出走できれば、サファイヤコーストがおもしろい。ローズSは12着敗退も 非常に目立つ馬体の作りで2000mもベスト。ひと叩きされ鋭さが出れば、今度は もっと上位にくるはずだ。


調教診断

シルクプリマドンナ
 栗東DWで直線一杯に追われ、ラスト11.8秒の切れで併走のレディバラードを突き放し た。ラストの切れは本物で今度は本番の仕上げ。馬体はふっくらした中にも張りがあり、間違 いなく調子はいい。2冠に向け、体勢整ったとみたい。

ヤマカツスズラン
 栗東DWで一杯に追われ、80.6秒と好タイムを出しラストの切れも上々。思った以上に 良化した印象でこれならと思わすデキ。折り合いもついて最後の切れを生かす調教ができた点 も評価に値する。超ハイペースにならなければチャンスはありそうだ。

サファイヤコースト
 栗東坂路で一杯に追われ、豪快な動きを披露。中間も坂路で一杯に追っており、ここにきて パワーアップしてきた印象。相変わらず、馬体からは相当の素質を感じるし、今回は毛つやも 良くなって前走からの上積みは大きそうだ。人気はないが一発の魅力十分。

サニーサイドアップ
 栗東坂路で強めに追われ、足並みも乱れずにまっすぐ伸びた。タイムは遅かったが、鋭い足 捌きから前走よりだいぶ良化した印象。やっと本調子でG1が迎えられそうだ。

ニホンピロスワン
 栗東CWで直線だけ追われ、ラスト11.6秒の切れを見せた。全体時計が遅いだけにラス トの切れも当然の感じだが、しっかりした馬体は非常に目を引いた。ローズSのときのデキを キープしているとみたい。あとは展開が向くかだけだ。

チアズグレイス
 栗東DWで一杯に追われ、最後まできっちり伸びた。相変わらず、ムチを打つと尾っぽを振 り、気の悪さを出したが、動き自体はローズSよりはいい感じ。ただし、前脚の前への返りは オークスよりしなやかさを欠いているので、まだ絶好調まではいかない感じ。太めはだいぶ解 消されてきている。

マルターズスパーブ
 美浦南Wで馬なりで進み、最後は併走馬に1馬身半先着。ローズSでの馬体減を考慮して軽 めの調教だが、まずまずの動きで調子落ちはない。馬体もだいぶ戻しており、細め感はない。 ただし、今度は有力馬が本調子だけにどうだろう。

勝負馬券予想

 今年の秋華賞は荒れるのか、それとも堅い決着になるのか。一週間考えてきたが、その答えは荒 れる方、それも大荒れだ。スプリンターズSのときもそうだったが、どうも有力馬に不安が多い気 がしてならない。それなら一発の魅力がある馬を狙ってみたいというのがここでの結論。予想はか なりの大穴予想になっているが決して無理に高配当になる馬を狙っているわけではなく、いつも通 り、調子と展開と能力を見極めた結果であることを付け加えておく。

 今年のポイントは、なんといっても展開だろう。京都2000mは内回りで直線が短いため、先 行馬に有利なコース。ただし、過去4年の秋華賞で、先行して連対したのは、ファビラスラフィン とキョウエイマーチの2頭のみで、6頭は差し追い込み馬。今更言うまでもないが、先行有利なコ ースなため先行争いが激化し、前半1000mが58秒台と前崩れの展開になるからだ。今年は果 たして前崩れの展開になるのか、これを読むのが最大のポイントだろう。

 逃げ馬はヤマカツスズランしかおらず、これが単騎逃げの展開になる。2番手グループには、マ ルターズスパーブ、マニックサンデー、チアズグレイス、トーワトレジャー、ジミードレスあたり で先行馬が多く、一見ハイペースになりそうだが、ここで問題なのは騎手心理だ。各騎手たちは、 京都2000mは先行有利なのは当然分かってはいるが、秋華賞ではハイペースになって追い込み 馬が活躍していること(昨年も追い込み馬2頭で決着していること)、ローズSでも追い込んだニ ホンピロスワンが優勝したことから、追い込み馬が有利の展開にしたくないのは確かだろう。また、 逃げ馬はヤマカツスズラン1頭で騎手たちが展開を予想しやすいときもハイペースにはなりにくい もの。以上から、今年はヤマカツスズランのペース(平均ペース)で進み、3コーナーまで2番手 グループが前に競いかけていかない展開になるはずだ。

 こんな展開なら、京都2000mの定石通り、先行馬が有利になる。また今年の秋華賞は例年よ り1週早いため、京都の馬場状態も良好でそれがさらに先行馬を有利にするはず。先行馬の中で各 馬にマークされるのはチアズグレイスでこれが仕掛ければ、各馬一斉に仕掛けて行く展開になりそ うだ。

 こんな展開で有利なのは、先行して粘り込む馬よりは、中団より前につけて直線で切れる脚を使 える馬だろう。馬込みの中でじっくり脚を溜め、直線で馬群を割って伸びてくるシルクプリマドンナが 有利だ。あとは、ある程度前につけてもいい脚を長く使えるサニーサイドアップだ。先行有利でチ アズグレイスが有利にも思えるが、マークされると苦しくなることとスパッと切れる脚がないだけ に苦戦しそうな感じは否めない。また、展開のカギを握るチアズグレイスがヤマカツスズランを甘 く見てかわいがるようだとヤマカツスズランの粘りこみも十分にありえる。

 展開と切れる脚からシルクプリマドンナとサニーサイドアップを有力視するが、もう1頭どうし ても買いたい馬がいる。その名は、サファイヤコースト。馬体からくる威圧感、躍動感からかなり の素質を感じるし、調教も坂路で3週連続一杯に追って、ここに来て急上昇とくれば、一発を期待 したい。G1秋華賞の舞台でこの素質が一気に開花するように思えてならない。人気はなんと最低 の18番人気。秋華賞の歴史に新たな大荒れ伝説が加わるかもしれない。

 シルクプリマドンナ
 ローズSは4着もトライアルを意識した仕上げだったので仕方がない。それでも最後に盛り返し てきたところに底力を感じたし、本番ならと思わすもの。実際、今回の調教ではラストの切れは素 晴らしく、併走馬を突き放して上積みは十分。このデキならオークス馬の実力を如何なく発揮でき るだろう。道中は中団より前につけてじっくり脚を溜め、4コーナーで先団に取りつき、直線で馬 群を割って一気に突き抜ける競馬で1着でゴール。春はソエやカイ食いなど不安な点が多かったが、 今はその不安も全くなしで絶好調とくれば、ここで負けるわけにいかないだろう。直線は厳しいレ ースになりそうだが、2冠達成する確率は相当高いとみる。

 サファイヤコースト
 ローズSは13着と大敗したが、コースロスの大きい外目をかかり気味に行ったこと、追い不足 で仕上がりがひと息だったことと敗因があるだけに見限れない。負けたことより、馬体の素晴らし さの方が印象的で、今後の好走を予感させた。中間の調教状態は素晴らしく、この一戦で素質が一 気に開花することを期待してみたい。理想は先行集団と中団の真ん中で流れに乗って進み、直線で 外から豪快に差す競馬だ。一発を期待したい。

 サニーサイドアップ
 紫苑Sは仕上がりひと息でも鋭い差し脚を使って3着と見どころ十分。先行しても長くいい脚を 使えるので、今回は流れが向きそうだ。中間の調教は、タイムが遅く目立つものではないが、元々 攻め駆けしない馬でもあり、タイムは気にしなくていいだろう。坂路で追われてまっすぐ走ってき た姿は迫力があり、前走からの上積みは十分だろう。好調、後藤騎手も相当に色気を持っているの もプッシュ材料。今度は同厩チアズグレイスを負かして2番手に格上げだ。

 ヤマカツスズラン
 ローズSは逃げて大敗したが、骨折休養明けで手探り状態での出走では仕方がないところ。中間 はDWでの調教を取り入れ、2週連続で一杯に追っており、今度は調教量は足りている。デキ自体 は、阪神3歳牝馬Sを勝ったときと遜色ないものと思っていいはずだ。問題は折り合いと距離だが、 今回の調教では折り合って、最後の直線で末を伸ばすことができており、折り合いはつきそうだ。 距離は、3年前のキョウエイマーチが2着していることからも、1600mをスピードで乗り切れ る力があれば、乗り方ひとつでこなせるだろう。実力馬の復活を期待したい。

 あとは、前が早くなって、差し有利の展開になったときのニホンピロスワンと早めの競馬 で粘りこみに徹した場合のチアズグレイスに注意したい。

    勝負馬券:馬連 シルクプリマドンナ − サファイヤコースト

     ◎シルクプリマドンナ
     ○サファイヤコースト
     ▲サニーサイドアップ
     △ヤマカツスズラン
     注ニホンピロスワン
     注チアズグレイス


レース結果
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 着 予 枠 馬         馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
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   1   2  4 (父)ティコティコタック 牝 4 55.0kg  武幸四郎 1:59.9  420Kg -20 10
   2 △ 7 14 (市)ヤマカツスズラン  牝 4 55.0kg  池添謙一 2:00.0  496Kg  +2  7
   3   3  5    トーワトレジャー  牝 4 55.0kg  上村洋行 2:00.1  458Kg  -4  5
   4 注 1  2    チアズグレイス   牝 4 55.0kg  松永幹夫 2:00.3  502Kg  -6  2
   5   2  3 (父)グランパドドゥ   牝 4 55.0kg  河内洋  2:00.9  448Kg   0  8
   6   5  9    ジェミードレス   牝 4 55.0kg  岡部幸雄 2:00.9  434Kg  -2  9
   7   3  6    バイラリーナ    牝 4 55.0kg  小林淳一 2:01.1  440Kg  +6 15
   8   7 13 (父)マターラミツル   牝 4 55.0kg  安藤勝己 2:01.1  420Kg  +6 11
   9   7 15 (外)レディバラード   牝 4 55.0kg  熊沢重文 2:01.1  476Kg -12 17
  10 ◎ 6 12    シルクプリマドンナ 牝 4 55.0kg  藤田伸二 2:01.1  436Kg  +2  1
  11 注 5 10    ニホンピロスワン  牝 4 55.0kg  福永祐一 2:01.1  458Kg  -2  3
  12 ○ 4  8    サファイヤコースト 牝 4 55.0kg  幸英明  2:01.2  492Kg  +2 18
  13   8 18    カリスマサンオペラ 牝 4 55.0kg  石橋守  2:01.3  466Kg  -4 16
  14   4  7    フューチャサンデー 牝 4 55.0kg  横山典弘 2:01.5  434Kg -10 13
  15 ▲ 8 16    サニーサイドアップ 牝 4 55.0kg  後藤浩輝 2:01.5  446Kg  +4  6
  16   1  1    ポンデローザ    牝 4 55.0kg  渡辺薫彦 2:01.7  448Kg  +2 14
  17   8 17    マニックサンデー  牝 4 55.0kg  田中勝春 2:01.9  486Kg +16 12
  18   6 11 (外)マルターズスパーブ 牝 4 55.0kg  柴田善臣 2:02.1  440Kg  -4  4
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  天候:曇  芝:良  
  ハロンタイム  12.4 - 11.2 - 12.4 - 12.4 - 12.4 - 13.1 - 12.1
                - 11.5 - 11.2 - 11.2  
  上り  4F 46.0 - 3F 33.9 
  1コーナー  14(2,3)(4,11,18)(8,9,17)12(5,6)16,10(13,15)1-7  
  2コーナー  14-2,3(4,11)(8,18,17)9(5,12)6,16,10,13,15,1-7  
  3コーナー  14(2,3)(4,8,11,18,17)(5,6,9,12,16)10(13,15,7,1)  
  4コーナー  14(2,3)(4,8,11,18)(5,6,9,12,17)16(13,15,10,1)7  

  <払戻金> 
  単勝 04 2,710円 10番人気  枠連   2-7   4,480円 19番人気
  複勝 04   920円 11番人気  馬連  04-14 30,010円 78番人気
     14   710円  9番人気  ワイド 04-14  7,100円 75番人気
     05   410円  5番人気      04-05  4,030円 47番人気
                         05-14  3,340円 36番人気  

レース回顧

 なんとビックリ、10番人気ティコティコタックが差し切り勝ち。2着には、7番人気 のヤマカツスズランが入り、馬連は300倍。スプリンターズSに引き続き、この秋のG 1は連続して大荒れの結末。荒れるとは読んでいたが、さすがにティコティコタックは読 めなかった。その走法のインパクトから気にはなっていたが、印をつけるところまでいか なかった。また、スローペースを予想していただけに、ヤマカツスズランの逃げをもっと 取り上げてもよかったかなぁと今更ながら思っている。本命のシルクプリマドンナは、ス タートで後手を踏み、4コーナーでも包まれてぜんぜん競馬をさせてもらえなかった。こ れも競馬、次走に期待することにしよう。では、回顧です。

 ティコティコタック は、最内の4番手を進む競馬。ラスト3Fでペースが上がると抜群の手応えで追走し、直 線に向くと一気に末脚を伸ばして最後は逃げたヤマカツスズランを差し切って1着でゴール。 スローペースを見越して前々につけた武幸四郎騎手のファインプレーもあるが、先行して 33.5秒の末脚を使ったこの馬の底力も評価したい。頭が低く、前脚の掻き込みが鋭い、 この独特の走法は他の馬にはないもの。これを見抜けなかった自分を責めるしかない。パ ドックでは、落ち着いて周回していたが、マイナス20キロのため、かなりギリギリの馬 体に映った。今後は、馬体回復に努めるだろうから、どのレースに出走するか分からないが、 G1馬としての走りを期待したい。これからの成長にもよるが、今の瞬発力なら牡馬とで も好勝負できるはずだ。

 △ヤマカツスズラン は、スタートしてすぐに逃げる競馬。3F目から12秒台に落とし、残り3Fでスパート して最後までスピードある走りを見せたが惜しくも2着。スタートして2F目に11.2 秒とペースを上げたことで各馬を控えさせ、それ以降ペースを落としてスローに持ち込ん だ池添騎手の考えられた騎乗も大きいところだ。予想でも指摘したが、ローズSをひと叩 きされ、その後の調教でもビシバシ乗り込まれたことで、阪神3歳牝馬Sを勝ったときの デキになっていたのだろう。パドックでは、毛づやも良く、筋肉も盛り上がって明らかに 調子が良さそうに見えた。今後は、エリザベス女王杯になるのか、マイル適性を重視 してマイルCSに行くか分からないが、今の状態なら古馬相手でも恐い存在だ。ただし、 今度はペースも厳しくなるので、そこをいかにクリアできるかが、ポイントになりそうだ。

 トーワトレジャー は、11,12番手を進み、3コーナーから徐々に進出して直線でもいい脚を使って3着 に突っ込んできた。後方からメンバー最速の上がりタイムで駆けてきた脚は評価したいし、 しかと記憶しておきたい。まだ馬体に若さを残しているので、上がり目は十分見込めそう なのもいい。来年の牝馬戦線で活躍できそうだ。

 ◎シルクプリマドンナ は、スタートで後手を踏み、後方からの競馬。3,4コーナーから徐々に進出し始めたが、 4コーナーで包まれて行き場を失い、直線で伸び切れずに10着敗退。大きな不利と言え ば不利だが、スタートで後手を踏んだ時点で、このスローペースでは結果的に勝負あった 感じ。ぜんぜん力を出し切っていないが、不憫な競馬をした馬にとって、もしかしたらス トレスは大きいものかもしれない。パドックでは、馬体をふっくらと見せ、気合乗りも良 く、このデキならと思わすもの。今後は、オークス馬としてエリザベス女王杯を目指すこ とになるが、まともな競馬ができれば、無様な競馬はしないだろう。応援している馬なの で、復活を期待したい。

 ○サファイヤコースト は、7,8番手を進み、4コーナーでは勝った馬と同じ位置にいたが、最後は力尽きて12 着敗退。相変わらず、張りがあって伸びやかな馬体は目立っていたが、息が持たなかったよ うだ。今回は、18番人気と最下位人気だったが、馬体面からはまだまだ見限れない馬。必 ずや来年は牝馬重賞戦線に顔を出してくれるだろう。


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