フェブラリーS
2001/2/18 東京競馬場 G1 ダ1600m

| Home | 展望 | 調教 | 予想 | 結果 | 回顧 | 2001年結果 |


レース展望
サンフォードシチー プリエミネンス ファストフレンド
ウイングアロー ゴールドティアラ トゥザヴィクトリー
ノボトゥルー イーグルカフェ ノボジャック

 さあ、21世紀最初のG1フェブラリーS。昨年の1〜3着馬とダート実績馬が 揃って出走できそうなので、熱い戦いが見られそうです。さっそく展望ですが、 今年のフェブラリーSには、さまざまなポイントが含まれているように思います。 それらのポイントをひとつずつクリアできれば、当たり馬券を手にするのも、そう 難しいことではないでしょう。

 まず昨年の覇者ウイングアローですが、ジャパンカップダート以来の3ヶ月ぶり のレースで仕上がりがポイントになりそうです。次走にドバイワールドカップが 控えており、このレースで完璧に仕上げてくるか疑問が残ります。昨年は工藤調教師の 勇退と重なって、マイナス18キロと究極の仕上げで臨んで見事に勝利を収めま したが、今年はどうなのでしょうか。休養中は山元トレセンで乗り込んでいたよう なので、はっきりとした形で重め残りはないとは思いますが、いずれにしても 調教でどんな動きを見せるか注目したいと思います。究極の仕上げまでいかなく ても、馬自身が昨年のこの時期よりパワーアップしているのは間違いないので、 9分通り仕上げれば力は出せると思っていますが、少し歯切れが悪い感じです。

 次にトゥザヴィクトリーですが、こちらは初ダートをこなせるかがポイント です。昨年もキングヘイローとシンボリインディが出走しましたが、どちらも 惨敗に終りました。道中で砂を被ると慣れていないこともあり、馬へのストレス が大きいようです。トゥザヴィクトリーは逃げ馬なので、逃げが打てれば砂を 被ることはないでしょうから、この点を心配する必要はなさそうです。ただし、 東京ダ1600mを逃げ切るのは簡単なものではないのは言うまでもありませ ん。トゥザヴィクトリーが好走するには、スタート直後の芝コースでスピード に乗ってアドバンテージを取ることが条件になりそうです。また、有力馬の 多くが差し馬なのでお互いに牽制し合ってスパートが遅れれば、チャンスは 大きくなります。走法からはダートはこなせそうで、現に武豊騎手も問題ない と証言しているようにそんなに問題視はしないでいいと思っています。この 後は、ドバイ遠征でゴドルフィンマイル(ダ1600m)に出走が決まって いることからも、陣営は本気でダート戦線に臨んできていると思っていいで しょう。

 もう一頭はサンフォードシチーです。昨年のウイングアローと同じように 今年はこの馬を管理する大沢調教師が2月で勇退になります。当然、厩舎は渾身の仕上げ で臨んでくるはずで、どんな仕上がりを見せるか非常に興味があります。 東京ダートは5戦3勝2着2回と抜群の適性を見せているだけに1番人気は この馬かもしれません。騎乗するのは、11年目の村山騎手で平場重賞は、 昨年の武蔵野Sをサンフォードシチーで勝ったのみです。 G1での1番人気、陣営の期待の大きさから、かなりのプレッシャーを感じる はずなので、少々注意が必要です。騎手がプレッシャーを感じれば、下の馬 も入れ込んだりすることが良くあることで、このあたりに不安があります。 村山騎手のインタビューや意気込みなどを聞いて、プレッシャーに負けない 強い意思があるかを見極めたいと思っています。付け加えておきますが、 上記はあくまで予想の1つのファクターとしてであって、基本的には騎手 よりも馬の調子を重視して予想しています。

 以上、ポイントになりそうな3頭を取り上げてみました。他にも牝馬3頭 プリエミネンスファストフレンドゴールドティアラ がすごく気になります。3頭のうちでは、プリエミネンスに最も魅力 を感じています。その理由は。。。。(明日に続きます。)


【 2月17日 】 レース展望 その2

 さて続きですが、プリエミネンスに最も魅力を感じる理由ですが、 1番の理由は昨年の夏以降から一気に馬体が変わってきている点です。デビュー 当時は、440キロでしたが、今や470キロになり、何よりその馬体の作り が非常に目立ちます。4歳牝馬の身でジャパンカップダートで4着(ファストフレンド5着) と好走したように一線級と戦える力をその時点でつけていると思います。前走のTCK女王杯は 、久々の出走ということもあって6着でしたが、逆にこのひと叩きでどれくらい 変わってくるかを期待したくなります。

 ファストフレンドゴールドティアラが昨年ずっと一線級と 戦って好成績を挙げていますが、上昇度、勢いという点ではどうでしょうか。 決して2頭が勝負にならないとは言っておらず、調子さえ良ければ、また枠順、 馬場状態、展開などが向けば買おうと思っています。ただ、その中にも徐々に 力をつけてG1舞台に進んできたプリエミネンスの勢いに魅力を感じていると いうことなのです。

 最終調教も終わりましたが、ここで挙げた3頭とも調子はいいようです。 ウイングアローも動きはまずまずなので、走れなくはないですが、やはり元々 使われながら良化するタイプなので、不安がないといったら嘘になるでしょう。 あとは展開、馬場状態、枠順からどの馬が最も有利になるかを考えて予想しよう と思います。


★長い文章が苦手な方は、KEITAI版WAKUWAKU!競馬道場「WAKU−KEI」をどうぞ。 ポイントのみ簡単に書いています。こちらです。

 【ミニデータ】
   ・フェブラリーSのポイント(長文でスミマセン。。。)

2000年フェブラリーS1着 ウイングアロー2着 ゴールドティアラ


調教診断

トゥザヴィクトリー
 栗CWで一杯に追われ、ラストまで脚色衰えずにスピード感溢れる走りを披露しました。 がっちりとハミを取って自ら走る気になっており、いかにも調子が良く見えます。少し太 め感はありますが、牝馬だけにこれくらいの仕上げでいいでしょう。あとは初ダートを こなすせるか、展開が向くのかにかかっています。
サンフォードシチー
 栗坂で一杯に追われて、重心の低いフォームで一気に駆け上がりました。タイムは それほど早くはありませんが、ひと叩きされだいぶ素軽さが出来てきた印象です。 首を使ったフォームも好印象で、このデキなら力を出し切れると判断します。
プリエミネンス
 南Wで強めに追われて、反応のいい動きを見せました。とても気分が良さそうで、 馬自身が落ち着いているところが好印象です。馬体もだいぶ締まって、前走からの 上積みが感じられます。メンバーは揃いましたが、十分に好勝負できると思います。
ファストフレンド
 南Wで馬なりで鞍上との折り合いもついて力強い足捌きで好調をアピールしました。 タイムは遅いですが、流れるようなフォームでリズミカルな動きから前走より若干良化し ている印象です。昨年と同じ1番枠とどう乗るか、蛯名騎手の手綱捌きに期待がかかります。
ゴールドティアラ
 栗坂で強めに追われて49.8秒の1番時計を出しました。馬場が荒れた遅い時間で、 しかも一杯に追われないでこの時計を出した点は評価できます。1度使われて馬体の 張りが戻ってきており、だいぶ調子を上げています。切れ味が生かせる展開になれば、 上位争い必死でしょう。
ウイングアロー
 栗CWで直線で一杯に追われ、まずまずの伸びを見せました。先週よりも動きは良く なっていますが、腹回りには余裕があるので昨年の究極のデキまでは達していません。 今までの実績から、この状態でも力は出せそうですが、評価が難しいというのが正直 なところです。

相馬眼予想

 1週間検討してきましたが、今年のフェブラリーSは予想のファクター&ポイント が多く、かなり難しいというのが正直な印象です。実力的にもかなり拮抗しているメ ンバーなので、展開ひとつで着順が入れ替わりそうです。こういうときは、あまり 深読みをし過ぎても良くない傾向があるので、いつものように各馬の調子と展開から 素直に予想しようと思います。まずは、レース展望で書いた3つのポイントについて 整理しておきます。

ウイングアローは買えるか?

 調教の動きを見る限り、直線でバタバタに止まった1週前と比べると良く なっていますが、それでも絶好調まではいっていない印象です。腹回りにも若干余裕 が感じられるので、昨年の究極の仕上げというわけにはいきません。陣営がドバイWC を意識して仕上げてきていないというのではなく、フェブラリーSで好走できるように と必死になって良化を促しているといったところだと思います。走れないデキでは ないので判断は難しいのですが、元々叩きながら調子を上げるタイプということを 重視してみたいと思います。他の馬が調子がいいこと、またこの馬自身適距離は20 00m前後であることも考慮して、ここでは無印にします。ただし、パドックで太目 感のない馬体とうつむき加減で周回する気合乗りが見られれば、抑えは必要というこ とを付け加えておきます。

トゥザヴィクトリーは初ダートをこなせるか?

 調教で好タイムを出していることから即ダートで通用するとは言えないですが、 走法からかなりやれそうな感じがあります。というのは、ウッドを走るときに脚の 回転が素早く、そして蹴り上げるときにウッドが絡みつくようなことがないことから、 ダートでもスパッと脚を抜いて走れるのではないかと思うのです。芝でスピードを 生かすタイプでもありますが、単なるスピード馬でないことを阪神牝馬特別で証明 しています。阪神牝馬特別は良馬場でしたが、水分を含んでかなり荒れていました。 その馬場状態で1分33秒8の好タイムで楽勝するのですから、単なるスピード馬 とは思いたくはないのです。展望にも書きましたが、前々での競馬になるので、 砂を被ることはなさそうです。それにスタート直後の芝コースでスピードに乗れれば、 ダートでもそのスピードを生かせるのではないでしょうか。超ハイペースに ならない限り、好走できると思います。

サンフォードシチー村山騎手のプレッシャーは?

 村山騎手のインタビューを聞きましたが、冷静な受け応えができて、各馬の分析 も十分にできているので、プレッシャーを心配する必要はないと感じました。 9回連続して騎乗して3着以下がないこと、そして1度も騎乗で失敗していなこと は大きな自信になっていると思います。何よりこの馬が強くなっていく過程を身を もって感じているので、この馬を最も上手く操作できる騎手として、納得できる 騎乗を見せてくれると思います。心配はいりません。

展開はこうなる。武豊騎手の作戦は?

 次に展開ですが、今回前に行きたいのは、マンボツイスト、ノボジャック、 トゥザヴィクトリーの3頭でしょうか。マンボツイストは2,3番手からの競馬を 匂わせており、またノボジャックは前には行くが逃げたくはないことから、 逃げるのはトゥザヴィクトリーになりそうです。問題のペースですが、武豊 騎手はどんな競馬をイメージしているのでしょうか。ハイペースで逃げ切れるほど 東京ダ1600mは甘くないというのは分かっているでしょうから、昨年のような ハイペースはまず考えられません。いろいろとイメージしてみましたが、武豊騎手 は、下記の競馬をするのではないかと思います。

 (1)好スタートから芝でスピードに乗って他馬を引き離す
 (2)ハイペースという錯覚を他の騎手に与える
 (3)最初のアドバンテージで道中でひと息入れる
 (4)再度スパートし、緩急をつけることで後続に脚を使わせる
 (5)他馬が来るのを待って4コーナーから一気にスパートする
 (6)直線で早めにセーフティリードを奪ってそのまま粘り込む

 こんな展開になれば(なる確率はかなり高い)、そのままトゥザヴィクトリー が粘り込む可能性も十分にあると思います。逆に後方一気の馬は苦しい戦いになり そうです。土曜日のダートレースでは、先行・好位の馬が直線で先に抜け出して 粘り込むというのが目立っていたことからも前に行った馬が有利になりそうです。 差し馬であれば、中団につけられるタイプの方が上位争いできると思います。

最終決断 勝つのはサンフォードシチー

 本命は、サンフォードシチーです。 調教の動きからひと叩きされた上積みが感じられ、十分に力を発揮できるデキと 判断しました。馬体も一戦一戦迫力を増してきた印象で、G1を勝てる器だと思い ます。東京コースで5戦3勝2着2回の適性と切れる末脚は魅力で、今回は展開 もこの馬に向きそうなので、不利さえなければ好勝負必死でしょう。道中はスピード の違いで中団より前につける競馬。直線で馬群を割って一気に伸びると先に抜け出し た馬を差し切って1着でゴール。昨年の武蔵野Sでアグネスデジタルを負かした末脚 は印象的で、ウイングアローが絶好調でないのなら大チャンスといえるでしょう。 サンフォードシチーを知り尽くしている村山騎手の快心の騎乗を期待します。

 対抗は、プリエミネンスです。 はっきり言って強敵は多いですが、この馬自身も成長しており、十分に勝負になる と思います。調教でも追われて反応のいい動きを見せたように調子はいいようです。 道中5,6番手につけて、直線で先に抜け出し、そのまましぶとく粘る競馬で活路を 開いてくれそうです。土曜日のダートのレースで柴田善騎手が何度も好走したよう にここにきて競馬が見えているのも心強い限りです。穴をあけるとすれば、 この馬でしょう。

 あとは、ファストフレンドです。 昨年と同じ1番枠を引き、競馬が難しくなった感じもありますが、逆に狙い目が あると思います。昨年は芝で送れて後方からの競馬となりましたが、超ハイペース だったこともあったので、そんなにペースが上がらない今年は好位につけれる のではないでしょうか。蛯名騎手もスタートに集中して少し無理をしてでも好位 につけると思います。最近のレースぶりと調教での動きから衰え、調子落ちは ありません。昨年の雪辱を期待したいと思います。

 また、初ダートでも走法からこなせるとみた トゥザヴィクトリー、 ひと叩きされ明らかに上向いてきた昨年2着の ゴールドティアラを抑えたいと思います。

     ◎サンフォードシチー
     ○プリエミネンス
     ▲ファストフレンド
     △トゥザヴィクトリー
     注ゴールドティアラ

レース結果
  2001年1回東京8日( 2月 18日) 11R  
  第18回 フェブラリーステークス(GI) 
  サラ系4歳以上 1600m ダート・左  
  (混)(指) オープン 定量 
  本賞金: 9400、 3800、 2400、 1400、 940万円 発走 15:35 
  天候:晴  ダート:良  
 ------------------------------------------------------------------------------
 着 予 枠 馬         馬名        性齢 重量      騎手   タイム   馬体重  人気
 ------------------------------------------------------------------------------
   1   8 15 (外)ノボトゥルー    牡 5 57.0kg  ペリエ  1:35.6  448Kg   0  5
   2   3  6    ウイングアロー   牡 6 57.0kg  岡部幸雄 1:35.8  468Kg  +8  2
   3 △ 8 16    トゥザヴィクトリー 牝 5 55.0kg  武豊   1:35.8  486Kg  -8  4
   4 ◎ 4  8 (父)サンフォードシチー 牡 6 57.0kg  村山明  1:35.9  472Kg   0  1
   5 注 5  9 (外)ゴールドティアラ  牝 5 55.0kg  後藤浩輝 1:36.1  456Kg  -2  3
   6 ▲ 1  1 (父)ファストフレンド  牝 7 55.0kg  蛯名正義 1:36.2  496Kg  -4  6
   7   5 10    タマモストロング  牡 6 57.0kg  横山典弘 1:36.2  480Kg  -8 12
   8   3  5 (外)イーグルカフェ   牡 4 57.0kg  田中勝春 1:36.3  476Kg  -8  8
   9   2  4    ビーマイナカヤマ  牡 7 57.0kg  鹿戸雄一 1:36.4  486Kg  -2 13
  10   4  7 [地]アローセプテンバー 牡 6 57.0kg  張田京  1:36.6  490Kg +10  9
  11 ○ 7 14    プリエミネンス   牝 4 55.0kg  柴田善臣 1:36.6  470Kg  -4 11
  12   6 11 [地]ナショナルスパイ  牡 7 57.0kg  佐々木竹 1:36.8  528Kg  -5 15
  13   7 13 (外)ノボジャック    牡 4 57.0kg  江田照男 1:36.8  456Kg -16 10
  14   6 12    ワールドクリーク  牡 6 57.0kg  的場均  1:37.9  486Kg -14 14
  15   2  3 (外)マンボツイスト   牡 6 57.0kg  四位洋文 1:38.0  490Kg   0  7
  16   1  2 (外)レイズスズラン   牡 7 57.0kg  北村宏司 1:39.2  510Kg  +6 16
 ------------------------------------------------------------------------------
  ハロンタイム  12.7 - 10.9 - 11.5 - 12.0 - 12.0 - 12.1 - 11.9 - 12.5  
  上り  4F 48.5 - 3F 36.5 
  3コーナー  (2,*13)(7,16)-(3,14)(11,4,15)(1,8)12(6,10)9,5  
  4コーナー  (2,*13,16)7(3,14)(11,4,15)(1,8)6(5,10)9,12  

  <払戻金> 
  単勝 15 1,040円 5番人気  枠連   3- 8   840円  4番人気
  複勝 15   330円 6番人気  馬連  06-15 2,130円 10番人気
     06   170円 2番人気  ワイド 06-15   920円 10番人気
     16   280円 4番人気      15-16 1,330円 16番人気
                         06-16   920円  9番人気

レース回顧

 ペリエ騎手の豪腕に応えノボトゥルーが見事に優勝。前哨戦の根岸Sを勝った にもかかわらず、5番人気という低評価をあざ笑うかのような快勝でした。直線 での差し脚は、この俺がG1馬といわんばかりのもので、素晴らしいものでした。 それにしても、2年連続優勝したペリエ騎手はスゴイとしかいいようがありません。 これで2年連続でペリエ騎手を無印にしてやられたわけですが、来年も無印に して勝負してみたい!とは思ってません。迷わず、本命にします。(笑)
 2着には、粘るトゥザヴィクトリーをゴール寸前で差した岡部騎手のウイング アローが入りました。スタート前に再度検量をやり直すというアクシデントが ありましたが、馬は落ち着いていたので、問題なかったようです。もし斤量不足 で失格になっていたら、大問題になっていたので、岡部騎手が気づいてくれて 本当に良かったと思います。再検量のときにそういえばサンフォードシチーが 調教で鉛が落としていたなぁと頭に浮かびました。鉛って鞍からこんなに簡単に 落ちるんだとぁーと。。。もしかすると、岡部騎手もこれを見て気に なったのかもしれません。あとになって分かりましたが、実際は400グラム 足りなかったので、あとで鞍に入れようとブーツにしまっていたものを落とした そうです。岡部騎手のベテランらしい冷静な判断は見習いたいものです。では、回顧です。

 ノボトゥルーは、中団よりやや後ろ を進み、直線に向くとペリエ騎手のムチに応え鋭く伸びて1着でゴール。直線の 伸びは鋭くそして力強く、根岸Sの勝ちがフロックでないことを証明しました。 今思うと同厩舎のノボジャックがスタートしてすぐに仕掛けて行ったのも、ノボ トルーの末脚を生かすための作戦だったのかもしれません。それよりも、 ノボトルーの強さを認められなかった自分を責めることにします。パドックで は、馬体の張りもまずまずで、気合乗りも良く、周回していました。次走は分か りませんが、中央場所のG1馬として今年のダート戦線を盛り上げてくれると思います。

 ウイングアロー は、後方2番手を進み、4コーナーでも後方でしたが直線に向き追い出すと豪快 に伸び、ゴール寸前で逃げたトゥザヴィクトリーを捕えて2着を確保。直線に向い たときにはかなり苦しい位置取りでしたが、良く伸びています。馬体はプラス8 キロとやや残しでこの脚を使えるのですから、他馬とは力が一枚違うということ でしょう。スタート前に再度検量をやり直すというアクシデントもありましたが、 馬も落ち着いていて影響はなかったと思います。次走は、ドバイWCの予定でし たが、レース後に体調を崩し、回避することになりました。早く立ち直って、 復帰してもらいたいものです。

 △トゥザヴィクトリー は、外目の3,4番手を進み、直線坂下から追い出し後続を離しましたが、最後 はスピードが若干落ちて3着敗退。直線に向いたときの手応えからこの馬が勝っ たと思いましたが、追っても伸びないというこの馬の弱点をさらけ出してしまった 印象です。「追い出しをずいぶん我慢したんだけど…。東京の直線は長いなあ」 と武豊騎手は言っていたそうです。天才にものを言うつもりはないですが、 手応えがいいときに早めにスパートして後続を離した方が良いのかもしれません。 次走はドバイでのレースになりますが、ウイングアローの回避でドバイWCに 出走することになりました。2000mもこなせるので、この馬のスピードを 世界にアピールしてもらいたいです。好走を期待します。

 ◎サンフォードシチー は、後方を進み、直線で馬群を割って伸びましたが、最後は脚色が一緒になって 4着止まり。この馬なりに差し脚を見せましたが、相手が一枚上手だった感じです。 パドックではあまり良く見せないタイプなのであんなものですが、少し威圧感が 薄れているように感じました。レースでは豪快な前捌きで差してくるのですが、 そこでも迫力が感じられなかったところを見ると少しデキが落ちていたのかも しれません。次走は分かりませんが、調教を厳しく見て取捨を決めたいと思います。

 注ゴールドティアラ は、最後方を進み、直線勝負に賭けましたが、昨年の伸びは見られずに5着敗退。 道中も何かぎこちない走りでおかしな感じがしましたが、結局はスタート直後に 落鉄していたようです。これで5着するのですから、すごいというかまだ力は 衰えていないということでしょう。パドックでは、引き締まった馬体で毛づやも 良く、いい感じに仕上がっていました。叩かれながら調子を上げてきているので、 次走は期待できそうです。ダート短距離戦なら迷わず狙いたいと思います。

 ▲ファストフレンドは、 スタートひと息で後方からの競馬となり、直線も伸びてはいますがジリジリと いう感じで前を捕えるまでいかず6着敗退。昨年と同じ1番枠をこなすことが できなかったことをみると最初の芝が影響していると言わざるをえません。 結果的には、忙しくなるこの距離も向かなかったということになってしまい ます。まだ、馬体は若いので得意の舞台なら、まだまだ見限れないと思います。 今年もダート界の女王としてがんばってもらいましょう。


| Home | 展望 | 調教 | 予想 | 結果 | 回顧 | 2001年結果 |