エリザベス女王杯
2001/11/11 京都競馬場 G1 芝2200m

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レース展望

出走有力馬

テイエムオーシャン
オークス以来の休み明けで出走した秋華賞は、1000m通過が58秒4の ハイペースの中3番手を進み、直線で抜け出す強い内容でG1−3勝目を挙げた。 逃げ先行馬が次々に失速する中、一頭だけ次元の違う競馬で直線楽々と抜け出し たところに、この馬の強さを再認識させられた。前々から言い続けているが、 ここ10年でもトップレベルの牝馬。古馬牡馬とやっても十分勝負になる馬だと思っている。 秋華賞のときも仕上がりは良かったが、一週前の調教を見る限り、走りに鋭さが 出て、かつ馬体も引き締まった印象で、更に調子を上げている。この調子なら よほどに不利がない限り、古馬牝馬相手でも負けようがない気がする。逆に言う とこの馬を負かしに来た馬が苦しくなってしまう可能性があるということだ。 テイエムオーシャンを負かしに来る馬は、トゥザビクトリーか、それともレディ パステルなのか。今回のポイントは、そこにあるような気がしてならない。
タフネススター
500万条件を連勝後に格上挑戦でカブトヤマ記念に臨んだが、最後方から 33秒0の上がりで豪快に伸びて重賞を制覇した。48キロのハンデもあったが、 直線での伸び脚は特質もので、これが500万条件を勝ったばかりの馬と思わせ るインパクトがあった。今回は56キロで一気に8キロ増えるが、しっかりした 差し脚はそれほど鈍らないように思える。実際、500万条件では55キロで 競馬して鋭い差し脚を使えているのだから、斤量アップだけで評価を下げるのは どうだろう。荒れ馬場もこなすパワーもあるので、かなりやれそうな気がする。 最終調教でどんな動きを見せるか楽しみだ。
トゥザヴィクトリー
ドバイWCで2着して以来、久々のレースになるが、春には宝塚記念や帝王賞 を目指して仕上げていたので、実質はそれほど空いたわけではない。 ただし、久々のレースではこれまで好結果が出せていないところが気になるところ。 一週前の調教を見る限り、動き自体はいいが少し割り引かざるを得ない。昨年 は1番人気で4着に敗れたが、積極的にスパートしないで直線で交わされると馬 が競馬を止めたところがあるので、今年は思い切った競馬をするに違いない。 久々でテイエムオーシャンと力勝負となると、古馬の中では能力は断然だが、相手が相手 だけにどうだろう。ここでは最終調教と陣営の作戦次第としておく。
ローズバド
秋華賞は出遅れて最後方を進んだが、上手く内をすくって2着に入った。内が 空いて上手く行き過ぎた感じもあるが、鋭い差し脚はやはりG1級のものだろう。 馬体は小さいが秘めた瞬発力と能力は相当なもので、例年ならG1を勝てたはずだ。 今回は京都の外回りコースで直線が長い分差し脚を生かせそうだが、オークスで 最後止まってレディパステルに差されたところが少し引っ掛かる。こういうタイプ は一瞬の切れ味を生かした方が良く、長くいい脚を使ってどうこうというのでは ない気がするからだ。京都の馬場は内側が荒れてきた。今度は内を回って差すこと はできないから、外々を回ることになる。直線は平坦といっても馬場が悪い分、 東京コースと同じくらいタフになるということはないだろうか。最後 伸び切れない姿も思い浮かべられるので、現状ではそれほど強くは推せないと いうのが正直なところ。一週前の調教は、坂路で軽めで動きはまずまずだったが、 やや細く見えたのが少し気になるところ。馬体減には気をつけたい。
レディパステル
秋華賞では外々を回り、ロスの大きい競馬で3着に敗れたが少々バテながら もサクセスストレインの追撃を抑えたのはG1馬の貫禄だろう。馬体が少しガレ 気味で毛づやも冴えなかったところが気になったが、一週前調教でも馬体が それほど戻った印象もなくデキは平行線。紫苑Sのときは馬体がフックラとした 中にも張りがあって良く見えたのだが、叩かれるにつれて毛づやも悪く、 馬体の張りがなくなってきているような気がしてならない。陣営のコメントに は注目した方がいいだろう。能力はあるので、デキさえパンとすれば上位争い ができる馬。最終調教でどこまで戻してくるか注目したい。
ティコティコタック
府中牝馬Sでは先に抜け出したところをマルカキャンディの強襲にあって 2着に敗れたが、久々で仕上がりひと息だっただけに内容的にはまずまず。 昨年の秋華賞馬で充実の4歳秋を向かえたが、昨年の夏あたりの方が調子が 良かったように思える。最終調教次第としておくが、G1馬と言っても既に 3歳馬に負けているような感じがするのは私だけだろうか。最終調教で 低い重心で前脚の掻き込みが強いこの馬独特のフォームが出れば、少し考え 直して見るかといったところ。



2001年牝馬クラシックステップレース

日付レース1着馬2着馬
2001/04/08桜花賞テイエムオーシャンムーンライトタンゴ
2001/05/20オークスレディパステルローズバド
2001/07/08マーメイドSタイキポーラヤマカツスズラン
2001/08/12クイーンSヤマカツスズランダイヤモンドビコー
2001/09/16ローズSダイヤモンドビコーローズバド
2001/10/14府中牝馬Sマルカキャンディティコティコタック
2001/10/14秋華賞テイエムオーシャンローズバド



必勝データ (過去5年のデータを元に分析)

過去の実績重視
連対馬10頭の内、牝馬限定G1戦での連対馬が8頭と大多数を占め、 残る2頭も牡馬混合重賞を勝った経験があった。牝馬のトップクラス が揃う一戦だけに、単なる上がり馬や調子の良さだけでは通用しない。 これまでの実績を重視したい。
人気馬が堅実
連対馬10頭の人気の内訳は、1番人気3、2番人気2、3番人気3、5番 人気以下2と実に8頭が1〜3番人気の馬で占められる。1番人気と 2番人気が連対しなかった年はなく、軸は人気馬から選ぶのが賢明。
苦しい3歳馬
連対馬の年齢別内訳は、3歳馬1、4歳馬6、5歳馬3、6歳以上0 と4,5歳馬が中心。6歳以上0は4頭しか出走していないので仕方 ないが、3歳馬は最も多い29頭が出走して1連対では信頼度はかなり低い。 一戦級の馬が出走していないのが原因とも言えなくはないが、今年の 秋華賞1〜3着馬には気になるデータ。



過去のレース結果 

日付1着馬2着馬馬連配当
1996年 ダンスパートナー フェアダンス 960円
1997年 エリモシック ダンスパートナー 600円
1998年 メジロドーベル ランフォザドリーム 3,890円
1999年 メジロドーベル フサイチエアデール 5,270円
2000年 ファレノプシス フサイチエアデール 1,110円


調教診断

テイエムオーシャン A/
栗坂で馬なりだったが、回転の速いフットワークで最後までしっかり 伸びた。首をうまく使ったバネの利いた走りで、見るからに調子が良 さそうだ。秋華賞のときもデキは良かったが、ひと叩きされて馬体が 引き締まり、更に上昇した印象。古馬牡馬を含めて、今最も調子がい いのはこの馬だろう。それくらい言っていい動き。仕上がりは万全だ。
ティコティコタック A↑
栗坂でラスト一杯に追われて、力強い脚捌きでラスト鋭く伸びた。 重心の低い走りは好調時のもので、ようやく調子が上がってきた印象。 馬が前向きになり走る気になっているのもいい。ほぼ万全の仕上がり なので、力は出せるだろう。あとは力関係がどうかだけだ。
スプリングチケット A/
栗Bで馬なりだったが、回転の速いフットワークでラスト1F10.9 秒の切れ味を見せた。上下にブレのない走法で楽にトップギアに入る ところがいい。今が充実期と言わんばかりに馬も走る気十分で、ほぼ 万全の仕上がり。前走もデキは良かったが、今回は更に良化している。
タフネススター A→
栗DWでラスト軽く仕掛けられると素早く反応して併走馬を突き放した。 馬体の張りも十分で、前走のデキをがっちりキープしている。馬体の 作りが目立ち、走りにも迫力があって非常に良く見える。前走の勝利は 決してフロックではないだろう。まだこれから強くなりそうだ。
トゥザヴィクトリー A→
栗CWでメジロサンドラとの併せ馬。かなり後ろから追いかけて、 直線で併走に持ち込み1度は前に出たが、最後はメジロサンドラに 差し返された。最後は止まったわけではなく馬が自分でセーブした 感じだったが、好タイムをマークしたように調子は良さそうだ。 馬体が成長して、逞しさが出てきたのもいい。馬体の張りと動きから は、休み明けを感じさせない。力を出せるデキと判断したい。
ローズバド A→
栗坂で強めに追われて、軽快な脚捌きで最後までしっかり伸びた。 一週前より調子が上向いてきた印象で動きは良かった。心配された 馬体もそれほど細く見えないので、現時点では問題ないとみる。 ただし、当日の馬体重は少し気にした方がいいだろう。前走からの 上積みは感じられないが、調子落ちもないので力は出せるだろう。
レディパステル B→
南Wで強めに追われたが、前脚の捌きがぎこちなく、何となく走り にバランスが欠ける感じで、前走からの上積みは感じられない。調子 のいいときは、走りに迫力が感じられるが、今回はそれが見られなかった。 馬体は細くは見えず、だいぶ戻した感じで格好はつけたがどうだろう。 少し割り引きたい。

相馬眼予想

 秋華賞の1〜3着馬とドバイワールドCで2着したトゥザヴクトリーの4頭が人気に なった今年のエリザベス女王杯。過去5年で3歳馬の連対はフサイチエアデールの1 回のみだが、果たして今年の3歳馬はどんな結果を出すのか非常に楽しみだ。今回の 予想でのポイントは、展開をどう読むかということ。個人的にはテイエムオーシャンの 能力が抜けていると思っているが、ハイペースに巻き込まれて苦しい競馬になっては、 さすがのテイエムオーシャンも直線失速するケースも考えられる。各陣営の作戦から 展開を読む切ることが馬券的中へ近道なのは間違いないだろう。

 まず京都の馬場だが、今週からBコースで内側から4メートルのところに仮柵が 設けられている。土曜日の競馬を見る限り、内側の荒れた箇所が仮柵によってガード されたが、まだ内側はボコボコとしてそれほど良くは見えない。ただし、1600万 条件の1400mで勝ちタイムは1分20秒8(ラスト3F35秒5)と早いタイム が出たように見た目より馬場はいいようだ。外の方が芝の状態はいいが、それほど 差し追い込みが決まるというわけではなく、馬場の良くなる真中あたりを進んだ馬が 好走するケースが目立っていた。微妙に荒れて少し力のいる状態でタイムが早いとい うのが今回の馬場の特徴だろう。

 こんな馬場状態を得意にする馬は、パワー型の馬でかつ早いタイムの決着にも耐え うるスピードを持った馬ということになる。テイエムオーシャン、スプリングチケット、 トゥザヴィクトリー、タフネススターの4頭がこれに該当する。この4頭には少なか らずアドバンテージがありそうだ。ローズバドは420キロ台の馬体で決してパワー 型ではなく、ティコティコタックとレデイパステルは上がりだけの競馬ならいいが 平均的に早いタイムの決着になった場合に不安がある。ただし、ローズバドは馬場の いい大外を回っても差し切れる展開になれば問題ないし、レディパステル、ティコ ティコタックの2頭については展開次第のところがあるので、ここでは敢えて割り 引かないでおく。

 次に各馬の調子だが、最も強調したいのはテイエムオーシャンの仕上がり。秋華賞 のときも良かったが、馬体が引き締まり、更に良くなっている。3歳馬がエリザベス 女王杯で活躍できないのは、秋華賞で目一杯に仕上げているので、どうしてもエリザ ベス女王杯では状態が落ちてしまうのが原因。連対したフサイチエアデールは、タフ な馬で秋華賞を使った後、唯一状態がアップしていた3歳馬だったことも付け加えて おく。今年の秋華賞1〜3着馬で状態がアップしているのはテイエムオーシャンただ 一頭。陣営がこの一戦を見越して、ぶっつけで秋華賞に出走させた結果だろう。万全 の仕上がりを強調したい。

 3歳馬から言うと、ローズバドは1週前の時点では馬体が細く見えたのが気になっ たが、最終調教ではそれほど細く見えずに馬体を戻した感じはあるが、絶好調だった 秋華賞と比べると気配が若干落ちてきている。秋華賞からの上積みはないが、調教の 動きはいいので、力を出せそうだが強くは推奨できない。当日の馬体重はチェック した方がいいだろう。レディパステルは、毛づやがあまり良くなく、バランスの悪い 走りで迫力が感じられない。オークス馬だけに 能力は認めるが、状態面は強調できないというのがここでの見解だ。

 古馬では、ティコティコタック、スプリングチケットの動きが目に付いた。2頭 ともほぼ万全のデキで出走できそうだ。特にティコティコタックの上昇ぶりが素晴 らしく、昨年の秋華賞を制したとき以上のデキと断言したい。その他では、3連勝中 のタフネススターは馬体減りもなく好反応を見せ好調キープ、久々のトゥザヴィク トリーも馬体の張りと動きからは休み明けを感じさせない動きを見せた。坂路で好 タイムを出したヤマカツスズランは、調教駆けするのでこれくらいのタイムはあた リ前で好調時はもっと前脚の捌きが豪快なのに対し、今回は捌きが堅く見えたので 決していい状態ではない。このあたり、マスコミに騙されてはいけない。

★ ちょっとひと休み ラップタイムを眺めてみよう! ★

◆2000年エリザベス女王杯
  12.3 - 11.0 - 12.2 - 12.2 - 12.9 - 13.5 - 13.2 - 11.6 - 11.4 - 11.2 - 11.3
◆2000年秋華賞
  12.4 - 11.2 - 12.4 - 12.4 - 12.4 - 13.1 - 12.1 - 11.5 - 11.2 - 11.2
◆2001年秋華賞
  12.1 - 10.5 - 12.2 - 11.8 - 11.8 - 12.0 - 12.2 - 12.3 - 12.0 - 11.6

2001年秋華賞は淀みのない流れ。それでいてラスト3Fがだんだん加速してる。
休み明けでこの競馬。恐るべし、テイエムオーシャン。この強さは本物!?

★ ひと休み終わり ★


 次に展開だが、前に行きたいのはヤマカツスズラン、トゥザヴィクトリー、テイエム オーシャンの3頭。週中に逃げ宣言をしたヤマカツスズランは、大外を引いたことで じんわり行きたいと話が変わってきている。何が何でも行くのではなく、徐々に内に 切れ込みながら、早い馬がいなければ先頭に立つというスタンスになりそうだ。対する テイエムオーシャンは、最内枠である程度行かないとごちゃつきそうなので前に行く のは間違いないが2200mを考えると逃げたくはないだろう。好スタートを切っても やや抑え気味に行って2,3番手につけることになりそうだ。トゥザヴィクトリーは、 武豊騎手ができればハナに行きたいと話したようだが、ヤマカツスズランが行くような ら行かせて2番手、行かなければ逃げるといった感じだろう。

 問題のペースは、各馬がどういう競馬をしたいか読まないといけない。ヤマカツ スズランは距離2200mは微妙なこと、大外枠を引いたことで前半スローで行くこ とから、道中スローで進めて上がり勝負、ちょうど昨年の秋華賞のような競馬を したいはずだ。

 トゥザヴィクトリーは、昨年のエリザベス女王杯でスローで逃げて ラスト4Fからスパートしたが、切れ味のある2頭にあっさり交わされたことから、 今年は違うレースをすることになりそうだ。この馬の持ち味は、平均して長くいい脚 を使えるところとスピードがあるところだ。そのため、前半はスローで構わないが、 早めにペースを上げることで後続に脚を使わせて、そのまま粘り込む競馬をしたいに 違いない。武豊騎手もテイエムオーシャンの強さは分かっているが、テイエムオーシャン をどうにかして負かすより、久々の今回は馬自身の力をきっちり出すとことに注目した 騎乗をしてくるはずだ。

 これに対してテイエムオーシャンは、2,3番手を進み様子を見ながら、トゥザ ヴィクトリーがスパートしたらついて行って力で負かす競馬をするはずだ。もし トゥザヴィクトリーが動かなければ、自分から動いて行くことになるだろう。この 馬も平均的にいい脚を長く使えるので、直線の上がり勝負は望んでいないはずだ。

 まとめるとヤマカツスズランが逃げて前半はスローペースの展開。向こう正面の 中ほどでトゥザヴィクトリーがペースアップするとテイエムオーシャンも動き始めて 11秒台後半のラップを刻んで直線に向くということになる。

 こんな展開で有利になるのは、どんな馬なのだろうか。まず前に行くテイエム オーシャンtpトゥザヴィクトリーは思い通りのレースなので、有利というか 力は出し切れるだろう。トィザヴィクトリーが11秒台のラップを立て続けに 出すので、長くいい脚が使える馬でないと苦しいだろう。好位からの馬の候補は、 スプリングチケットとティコティコタックとレディパステルの3頭が該当する。 差し馬もトゥザヴィクトリーの早めのスパートによって、なし崩しに脚を使わさ れるので、中団を進む馬よりは後方一気の馬の方が自分のペースを守れるので いいだろう。前半スローで行った分、上がりは早くなるので中途半端な切れ味 では届かない。差し馬の候補としては、驚異的な末脚があるタフネススターと ローズバドの2頭が該当する。

整理すると前に行った馬では、テイエムオーシャンtpトゥザヴィクトリー、 好位からの馬では、スプリングチケットとティコティコタックとレディパステル、 差し追い込み馬では、タフネススターとローズバドということになる。テイエム オーシャンとトゥザヴィクトリーが直線で抜け出して粘り込むのか、好位からの 馬が2頭に負けない脚を使って差すのか、それとも後方一気の馬が差し切るのか、 各馬の調子と馬場適性を考慮して結論を出すことにする。

 さあ最終決断を下そう。本命は、テイエムオーシャン。3歳馬はこれまで 優勝していないが、これまでにこれほどの馬が出走していないだけの話。 早いペースで流れた秋華賞でラスト加速したこの馬の能力は疑う余地はない。 秋華賞からの上積みも十分で、デキに関して何の不安もないので力を出し切れる だろう。トゥザヴィクトリーも簡単には止まらないだろうが、この馬の今の勢い を持ってすれば負かすことは可能と判断した。トゥザヴィクトリーには競い合い になっての勝負強さはないが、テイエムオーシャンにはそれがある。既に名牝の 域に達しているテイエムオーシャンの走りをしっかりと目に焼き付けたい。

 対抗は、タフネススター。今回はパワー&スピードが必要な馬場、 直線の長い外回りコース、調子、展開と条件が揃った。500万条件を 連勝した後のカブトヤマ記念で見せた末脚のインパクトは、ローズバド以上の もの。斤量が48キロだったが、決してフロックではないと断言する。今回は56 キロと8キロ増えるが、55キロで連勝しているように気にならない。 3連勝全ての上がり3Fがメンバー最速という末脚の破壊力は、このメンバーに 入っても1番だろう。気楽に望む陣営の心意気が、好結果を生むような気がする。

 あとは、トゥザヴィクトリー。テイエムオーシャンに交わされた後にどこまで 粘れるかがポイントだが、馬の性格的にラスト止まる可能性が高いので評価を 下げた。昨年のエリザベス女王杯でも直線で交わされると馬が競馬を止めて いたし、最終調教でメジロサンドラに差し返されたように、まだこの性格は直って いない。テイエムオーシャンと馬体を併せて後続を一気に引き離してしま えば2着の可能性は高いが、久々の分どうだろう。馬体が成長して 充実期に入っている魅力はあるが、ここでは3番手評価にしておく。

 ローズバドは馬場が荒れて微妙に力がいる状態なのと、状態面を考慮して 少し評価を下げた。それでも好位を進む馬よりも末脚の確かさは上なので、 上位に取り上げた。スムーズな競馬で力を出し切れば2着あるだろう。

 最終調教で上下動のない抜群のフットワークで万全のデキをアピールした スプリングチケット、坂路調教で躍動感のある重心の低い走りを見せたティコ ティコタック、状態ひと息も2度目の輸送で落ち着いて走れれば能力は見劣らない レディパステルを抑える。この中では特に前走で涼しい顔で後続を突き放して 勝ったスプリングチケットに魅力を感じる。

     ◎テイエムオーシャン
     ○タフネススター
     ▲トゥザヴィクトリー
     △ローズバド
     注スプリングチケット
     注ティコティコタック
     注レディパステル


レース結果

 2001年5回京都4日( 11月 11日) 11R  
 第26回 エリザベス女王杯(GI) 
 サラ系3歳以上 2200m 芝・右 外  
 (国際)牝(指) オープン 定量 
 本賞金: 10000、 4000、 2500、 1500、 1000万円 発走 15:40 
 天候:晴  芝:良  
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
 着 予 枠 馬      馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
  1 ▲ 7 13    トゥザヴィクトリー 牝 5 56.0kg  武豊   2:11.2        496Kg  - 池江泰郎  4
  2 △ 2  2    ローズバド     牝 3 54.0kg  横山典弘 2:11.2 ハナ     420Kg  -2 橋口弘次  2
  3 注 4  7 (父)ティコティコタック 牝 4 56.0kg  武幸四郎 2:11.2 ハナ     438Kg  +4 松田正弘  5
  4 注 6 11    レディパステル   牝 3 54.0kg  蛯名正義 2:11.2 クビ     452Kg  +6 田中清隆  3
  5 ◎ 1  1    テイエムオーシャン 牝 3 54.0kg  本田優  2:11.3 クビ     446Kg  +4 西浦勝一  1
  6   5  8    カリスマサンオペラ 牝 4 56.0kg  幸英明  2:11.5 1 1/4馬身  468Kg  +2 崎山博樹 13
  7 ○ 8 14 (父)タフネススター   牝 4 56.0kg  松本達也 2:11.7 1 1/4馬身  456Kg   0 藤岡範士  8
  8   4  6 (父)メジロサンドラ   牝 5 56.0kg  熊沢重文 2:11.7 クビ     466Kg   0 池江泰郎  9
  9   5  9    マルカキャンディ  牝 5 56.0kg  福永祐一 2:12.1 2 1/2馬身  478Kg  -6 北橋修二  7
 10   7 12 (父)ポイントフラッグ  牝 3 54.0kg  須貝尚介 2:12.3 1 1/2馬身  524Kg +14 須貝彦三 14
 11   8 15 (市)ヤマカツスズラン  牝 4 56.0kg  池添謙一 2:12.7 2 1/2馬身  496Kg  -2 池添兼雄 10
 12   6 10    スリーローマン   牝 4 56.0kg  四位洋文 2:12.8 3/4馬身  456Kg  +6 武宏平  11
 13 注 2  3    スプリングチケット 牝 4 56.0kg  角田晃一 2:13.1 1 3/4馬身  448Kg  +4 鶴留明雄  6
 14   3  5 (父)タイキポーラ    牝 5 56.0kg  松永幹夫 2:13.6 3馬身    486Kg  +2 松元茂樹 12
 15   3  4    マイニングレディ  牝 3 54.0kg  小林徹弥 2:14.3 4馬身    474Kg +16 目野哲也 15
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
 ハロンタイム  12.3 - 10.9 - 12.0 - 11.7 - 11.6 - 12.0 - 12.3 - 12.1 - 12.3 - 12.0 - 12.0  
 上り  4F 48.4 - 3F 36.3 
 1コーナー  15,5,1(3,12)-6(4,7)(11,13)-(8,9,14)(2,10)  
 2コーナー  15,5-1-(3,12)-6,4,7,11,13(8,9,14)(2,10)  
 3コーナー  15,5=1,12-3(4,6)-7,11,13(8,14)9(2,10)  
 4コーナー  15,5-1,12-(3,6)4(11,7)13,8,14(2,9)10  

 <払戻金・給付金> 
 単勝 13 590円 4番人気  枠連   2- 7 1,280円  7番人気
 複勝 13 240円 4番人気  馬連  02-13 2,050円  7番人気
    02 190円 3番人気  ワイド 02-13   830円  8番人気
    07 280円 5番人気      07-13 1,070円 12番人気
                      02-07   940円 10番人気



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