秋華賞
2001/10/14 京都競馬場 GT 芝2000m

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レース展望

出走有力馬 (上位評価の馬から説明)

テイエムオーシャン
オークス以来4ヶ月半ぶりのレースになりますが、中間の調教も順調で一週前調教 でも抜群の動きを見せたように仕上がりはいいようです。オークスは3着に敗れま したが、ローズバドに一気に来られて本田騎手と馬自身が慌てしまい、結果として いつものテイエムオーシャンの走り方ではありませんでした。それでも直線の最後 で伸びたように決して距離が長かったということはないと思います。秋華賞は距離 2000mですから、距離に関しては問題ないでしょう。現時点で心配なのは、久々 で馬がイレ込んで掛かった場合と超ハイペースの展開で前崩れになった場合 です。このメンバーでも能力は断然のものがあるとみていますが、さすがにイレ込んだ り、超ハイペースの展開に巻き込まれれば苦しくなるでしょう。夏を越して馬も精 神的に成長し落ち着きを見せていますが、イレ込むかどうかは当日のパドックを見 てみないと何とも言えません。テイエムオーシャンに限らず、3歳牝馬の一戦です から、やはりパドックをチェックしてから馬券は買いたいところです。超ハイペー スの展開になるかは、各陣営の作戦とテイエムオーシャンの作戦を見抜きたいと思 います。ここ10年でトップレベルの強さを誇るテイエムオーシャンが波乱の秋華 賞の歴史にどう挑むか、現時点では不安より期待の方が大きいです。
レディパステル
オークスを優勝後、3ヶ月半ぶりの紫苑をきっちり勝って順調な仕上がりを見せま した。紫苑Sでは外々を回って上がり3F34.5秒の末脚で余裕を残して勝てた ところを評価したいと思います。ひと夏越して若干背が伸びた印象で、馬体の張り も素晴らしく、相変わらず好馬体を見せています。状態面は気にしなくて良さそう ですが、ポイントは京都内回りコースでしょう。トニービン産駒でそれほど器用な 脚がなくエンジンの掛かりも遅いので、ごっちゃつく京都内回りコースは決してい いとは言えません。トニービン産駒は東京コースが得意ですが、この馬もオークス を勝っているように東京コースが向いています。オークスでローズバドが抜け出 した後に差し切ったのは、まさにトニービン産駒といった感じでしょうか。今回は 道中の位置取りといかにスムーズに進められるかがポイントになりそうです。 そういう意味では、底力勝負になった方がいい結果を確実に残せそうな気がします。
ローズバド
オークス2着後、4ヶ月ぶりのローズSで直線前が詰まりながらもメンバー最速の 34.2秒の末脚で2着を確保しました。自分で競馬を作れない弱みはあります が、確実に34秒台の末脚があるので、よほどのスローペースで前残りの競馬に ならない限りは上位争いできるでしょう。これだけ切れる脚を使える馬はなかなか いるものではありません。ただ気になるのは、ローズSで前が詰まって差し切れな かったことで、我慢できずに前に行ったり、早仕掛けになったりするかもしれない ということです。こういうタイプは、前に行くと脚がなくなるので、後方で脚を溜 めて直線勝負の競馬に徹した方が良いですが、直線の短い京都内回りですから、の んびりと構えているわけにもいかないので仕掛けどころが非常に難しくなるでしょう。 このあたりは陣営の作戦と横山典騎手のペース判断によるところが大きいと思いま すが、やはり自分で競馬を作れない弱みというのが気になります。展開と枠順が 大きく作用しそうです。また、出遅れ癖もまだ解消されていないので、そのあたり にも少し注意した方がいいでしょう。
ムーンライトタンゴ
8月から始動しクイーンS3着、ローズS4着と連対を果せないまま秋華賞を迎え ました。ローズSでは前に行ったダイヤモンドビコー、ノブレスオブリッジに競り 負け、後ろから来たローズバドに差されてしまいました。夏に使われた強味もあっただけに力負けの感 じは否めませんが、敗れた後も順調に調教を消化しています。いつもは坂路で追い ますが、この中間はウッドコースに入れ、調教量を増やして復活に賭けています。 桜花賞とオークスは後方を進み直線勝負の競馬でしたが、ここ2戦は秋華賞を意識 してか、好位からの競馬をしています。ローズSで好位からの競馬で敗れただけに 末脚勝負に戻す可能性も否定できませんが、この夏に学習したことを生かせれば、 好位からの競馬でもっと走れないこともないでしょう。京都内回りでフルゲートの 18頭ではごちゃつくでしょうから、好位を進めるというのは大きなアドバンテージ です。トライアルで力負けと思われたホクトベガが秋華賞の前身のエリザベス女王杯 で物凄い末脚で差し切り勝ちを演じたように、ムーンライトタンゴもまだ見限れない ところがあります。
ノブレスオブリッジ
休み明けのローズSで3着したことが評価され、今回は少し人気になりそうです。 直線での脚も力強く、春当時よりもかなり良化しています。ローズSで好位を進んで 34秒台の末脚が使えたのは収穫でしょう。地味なタイプですが、自在性があるので 上手く流れに乗れればそれほど差はないでしょう。一発を警戒したい馬です。
ダイワルージュ
オークス以来4ヶ月ぶりの出走になりますが、順調に調教を消化しており仕上がり は悪くはないようです。馬体の成長が伺え、全体的にどっしりとして風格が出てき ました。一週前の調教では、単走で追われてまずまずの動きを見せましたが、まだ 少し迫力に欠ける印象です。最終調教でどこまで迫力が戻ってくるか注目したいと 思います。桜花賞は馬場に出てからイレ込んでゲート入りを嫌がり、スタートも悪 く後方から追い込んで3着、オークスは体調ひと息で13着と大敗しましたが、 負けた理由がはっきりしています。潜在 能力はトップクラスなので、久々でも注意した方がいいでしょう。これまでの結果 から、使い込むと疲れが溜まって良くないので、フレッシュな状態の方が 逆に狙い目がありそうです。
ドリームカムカム
夏の新潟の豊栄特別(1000万条件)を優勝し、関屋記念に向かいましたが、 結果は1.4秒差の7着敗退。その後、紫苑Sに出走してレデイパステルの 0.1秒差の2着と3歳牝馬では能力が違うことを印象づけました。紫苑Sの パドックではイレ込みがひどく、これでは力を出せないかと思わせましたが、 それでも2着するのですから力はあるのでしょう。今年既に11戦消化とかなり 使い込んでいますが馬は元気一杯です。
サクセスストレイン
オークス4着以来となったローズSは伸び切れずに6着に敗れました。馬体は それほど成長した印象はありませんが、ふっくらと見せていたところは好感が 持てました。今回気になるのは、右回りだと内にもたれることと関西に輸送する と馬体減りがあるということです。桜花賞でも直線で内にもたれたように、ごちゃ つく京都内回りだけにやや不安があります。また輸送で馬体減りするタイプな ので当日の馬体重とパドックには注意が必要です。



2001年牝馬クラシックステップレース

日付レース1着馬2着馬
2001/02/17クイーンCサクセスストレインハッピーパス
2001/03/03チューリップ賞テイエムオーシャンポイントフラッグ
2001/03/11フィリーズレビューローズバドハッピーパス
2001/03/17フラワーCタイムフェアレディオイワケヒカリ
2001/04/08桜花賞テイエムオーシャンムーンライトタンゴ
2001/04/22フローラSオイワケヒカリレディパステル
2001/05/20オークスレディパステルローズバド
2001/09/08紫苑Sレディパステルドリームカムカム
2001/09/16ローズSダイヤモンドビコーローズバド



必勝データ (過去5年のデータを元に分析)

大荒れ決着
過去5年のうち実に4回が万馬券決着で、最近3年連続して万馬券が 出ている。エリザベス女王杯時代を含めると過去10年で7回が 万馬券決着。京都2000mで直線が短いだけにハイペースになり やすいことが荒れる要因のひとつ。昨年は逆にスローペースで前残り 決着で万馬券。展開の読むことが1番のポイントだ。
900万条件好走馬
連対馬10頭のうち前々走が900万条件戦だった馬は5頭で前走が 900万条件だった馬は2頭。古馬と好勝負をした馬の活躍が目立って いる。昨年は900万条件を勝ったティコティコタックが10番人気で 優勝し大穴をあけている。夏に古馬と戦った経験は大きいことを心得て おきたい。
サンデー産駒不振
桜花賞、オークスではサンデーサイレンス産駒が連対しているが、秋華賞に限って は1度も連対したことがなく、昨年の桜花賞馬チアズグレイスの4着が最高。 サンデーサイレンス産駒は、距離2000mを不得意にしているわけではないの で、このデータはある意味異常。京都の内回りでごちゃつくのが良くないのかは 分からないが、データを重視するなら少し割り引いた方がいいだろう。今年の 人気どころでは、ローズバド、ダイワルージュが該当。



過去のレース結果 

日付1着馬2着馬馬連配当
1996年 ファビラスラフイン エリモシック 15,500円
1997年 メジロドーベル キョウエイマーチ 360円
1998年 ファレノプシス ナリタルナパーク 10,460円
1999年 ブゼンキャンドル クロックワーク 94,630円
2000年 ティコティコタック ヤマカツスズラン 30,010円


調教診断

テイエムオーシャン A↑
栗坂で馬なりでしたが、ラスト軽く仕掛けられると瞬時に反応して併せた 馬を1馬身突き放しました。馬体の張りが素晴らしく、また力強い脚捌き からも好調が手に取るように伝わってきます。馬も走る気になっているの もプッシュ材料で、久々としてはパーフェクトの仕上がりです。ここまで 完璧に仕上げた厩舎の腕は素晴らしいものがあります。あとは展開ですが、 この仕上がりを見ると自分の競馬をすれば、結果はついてくるのではない でしょうか。現役最強牝馬の走りを見せてくれるでしょう。
ローズバド A/
栗坂で一杯に追われて、早いタイムを出し、ラストも鋭い伸びを見せまし た。前走より明らかに良化した印象で、ラストの力強い脚捌きは、この馬 本来のものです。馬体も引き締まり、筋肉が浮き出てきました。420キ ロ台の小さい馬ですが、今回は馬体を大きく見せているのも好印象で、 ほぼ万全の仕上がりとみます。末脚は1番のものを持っているので、それ を生かすことができるか、横山典騎手に掛かっています。
ノブレスオブリッジ A/
栗坂で強めに追われて、回転のいいフットワークで最後までしっかりと 伸びました。繋ぎの部分が柔らかい馬で、一歩ごとに飛び跳ねるような フットワークは迫力が感じられます。馬体の張りも良く、ひと叩きされ た上積みが十分に感じられます。ほぼ万全の仕上がりです。
レディパステル A/
美坂でラスト強めに追われて、力強い脚捌きで登坂しラストまでしっかり 伸びました。1週前に強めに追われているので軽めの調教でしたが、馬体 が引き締まり、前走からの上積みが感じられます。欲を言うともう少し 強めの調教で勢いを見せて欲しい感じもありますが、テンションを上げな いことも重要なので、これで善しとしておきます。
ムーンライトタンゴ A/
栗DWで強めに追われて、しっかりとした脚捌きで最後まで一杯に粘り ました。雨で馬場が悪く時計が掛かりましたが、引き締まった馬体を大 きく見せており状態はいいようです。いつもは坂路で調教する馬ですが、 コース追いに変更して運動量を増やしています。叩き3戦目で、ほぼ万全 の仕上がりとみます。
ダイワルージュ B/
南Wで馬なりでしたが、張り詰めた馬体と軽快な脚捌きで好調をアピール しました。馬体が成長して、かなり見栄えのする馬体になっています。 馬体のバランスの良さは、母のスカーレットブーケ譲りでしょう。桜花賞 でイレ込みましたが、秋になって馬が落ち着いてきたようです。絶好調 ではありませんが、今のフレッシュな状態なら力を出し切れるでしょう。

相馬眼予想

 さあ秋のG1第二弾「秋華賞」。過去5年で4回の万馬券、それも900倍、 300倍と大荒れで、最近3年は連続して万馬券になっているだけに今年も荒 れるのか気になるところです。今年の最大ポイントは、3強と言われているテ イエムオーシャン、ローズバド、レディパステルの取捨でしょう。このあたり は、定石通り、展開、調子、能力から見極めていきたいと思います。あとポイ ントになるのは毎年言われることですが、ごちゃつく京都の内回りコースでし ょう。先週の京都大賞典では、直線でナリタトップロードが落馬してしまいま したが、秋華賞は各馬が力を出し切れる不利のないレースを期待したいと思い ます。

 まず京都の馬場ですが、土曜日のレースを見る限り芝の状態はまずまずで、 早いタイムが出ていますが、超高速馬場というわけではありません。芝が生え 揃ってクッションが利いた馬場といった印象で、やや力のいる馬場と言った感 じでしょうか。内外の有利不利はほとんどない馬場状態です。

 次に京都内回りの2000mですが、スタンド前からスタートしコーナーを 4度回るコースで、直線も328mと短く基本的には逃げ先行馬が有利なコー スです。ただし、逃げ先行争いが激化してハイペースになると、直線は短くて も後方の馬の直線一気も決まります。実際、超ハイペースになった1999年 は、最後方に控えた2頭が直線一気を決めて900倍の大波乱になりました。 2000年は逆に前年のハイペースを各ジョッキーが意識したのか、スローペ ースになって前に行った馬同士で決着しました。そういった意味では、騎手心 理で展開が決まるコースと言っていいでしょう。騎手心理を読むことが展開を 読むためのポイントになります。

 次に各馬の調子ですが、テイエムオーシャンの動きが最も良く見えました。 オークス以来の出走ですが、馬体の張り、力強い脚捌き、追われてからの反応といい どれを取っても休み明けとは思えないものです。久々を心配する必要は 全くありません。それくらい万全のデキです。あとはローズバドとノブレス オブリッジの状態の良さが目立ちました。2頭ともローズSでひと叩きされた 上積みが十分に感じられます。レディパステルは馬体が引き締まり、前走から の上積みが感じられますが、勢いという点でやや物足りなさが残りました。 ムーンライトタンゴは、熱心にウッドコースで追って鍛え上げほぼ万全の 仕上がりです。ダイワルージュ は、馬体が成長して素晴らしいですが、この馬独特の気迫が感じられなかった ところが、同じ休み明けのテイエムオーシャンと比較すると落ちる感じは 否めません。調教診断で挙げなかった馬では、アドマイヤハッピーの動きが 良く見えました。叩き3戦目でこの馬なりにいい調子で出走できそうです。

 次に展開ですが、フローラルグリーンに騎乗する武幸四郎騎手が逃げ宣言を しています。と言っても、枠順が決まる前の話で17番枠を引いたので、 強引に行くかどうかははっきり言って分かりません。その他で前に行きそう なのは、内からアドマイヤハッピー、テイエムオーシャン、タイヨーキャプテン、 ハローサンライズあたりです。問題のペースはどうなるのでしょうか。各 ジョッキーが最も気になるのは、テイエムオーシャンの出方でしょう。それに 合わせて各ジョッキーが動きそうなので、まずはテイエムオーシャンがどんな レースをするか考えてみたいと思います。

 テイエムオーシャンの本田騎手は、オークスで出し抜けを喰らって慌て、まともな 走りが出来なかったことが頭にあるでしょうから、馬の強さを信じて 横綱相撲のレースをすると思います。3番手を進み、直線入り口で先頭に立ち そのまま押し切った桜花賞のような競馬です。スタートして行く馬がいれば 行かせて、超スローになるようであれば自ら逃げてマイペースで進む競馬を するのではないでしょうか。

 テイエムオーシャンがこういう競馬をするというのは各騎手も読んでいるで しょうから、それに対して各騎手がどんな作戦でくるかを考える必要があります。 まず逃げ先行馬の騎手ですが、さすがにテイエムオーシャンと真っ向勝負して 勝てると思ってはいないでしょう。逃げ先行馬の実力からして、テイエムオーシャン には負けても2着になれればといったような意識を持っているのではないで しょうか。その場合、ローズバドとレディパステルの末脚が気になります から、できるだけスローペースにして前残りの競馬にしたいはずです。ただし、 フローラルグリーンだけは抑えても持ち味が生きそうにないので、宣言通り 逃げを打つかもしれません。その場合でも平均ペース程度でしょう。もし ハイペースで行ったとしても、テイエムオーシャンは2,3番手に控えて 平均ペースを守るので、全体としてみれば平均ペースと考えていいでしょう。 今年の展開は、平均ペースか場合によってはそれより遅い流れというのが ここでの見解です。

 こんな展開で有利なのは、どの馬なのでしょうか。テイエムオーシャンが 3コーナー過ぎからペースを挙げて直線入り口で先頭の競馬をするので、 先行各馬、そして後続の各馬も3コーナーから一気にペースを上げて行くことに なります。テイエムオーシャンは11秒台前半のラップを立て続けに出すで しょうから、早い脚を連続して使えない馬でないと苦しくなるでしょう。 後方からの馬は18頭の多頭数で馬群を捌くのに苦労しそうなので、好位 から鋭い脚を使える馬が有利です。テイエムオーシャンは別格として、 候補としては、ノブレスオブリッジ、 ムーンライトタンゴ、レディパステル、ドリームカムカムの4頭です。 後方からの馬では、驚異的な末脚を持ったローズバドでしょう。出遅れて 最後方からの競馬ではさすがに苦しいでしょうが、中団の後ろくらいに つけられれば届く脚は持っています。

 テイエムオーシャンは2番枠を引いたので、1コーナーに先手を取ろう とした各馬が殺到した場合に窮屈にならないかという不安はありますが、 今回のレースに限っては各騎手は強引なプレーを控えるのではないかと みています。京都大賞典でのナリタトップロードの落馬の影響で各騎手は 結構ナーバスになっており、土曜日のレースでも強引なレースをする騎手 は見られませんでした。各騎手もG1で変なことをして目立ちたくはない と意識があるでしょうから、今回はごちゃつくこともそれほどないと みています。

さあ最終決断を下します。本命は、テイエムオーシャンです。久々で イレ込むとどうかと思いますが、夏を越して精神的に成長しているような のでまず大丈夫でしょう。さすがにパドックでイレ込んでどうしょうも なければ評価を下げますが、ここではその確率は少ないと判断します。 調教での動きを見る限り、状態面での不安は全くありません。今週の調教 で他のレースに出走する馬も見ましたが、この馬が今最も元気がある印象 を受けました。能力的にもレディパステル、ローズバドよりも上とみて いますから、自信を持って本命にします。次走のエリザベス女王杯はもち ろんのこと、有馬記念まで無事に行って欲しい馬です。

 2着は混戦です。好位から抜け出した馬にローズバドが襲い掛かると いったイメージですが、末脚を信じて、対抗はローズバドにします。 オークスで4コーナー10番手から一気にテイエムオーシャンに出し抜け を食らわしたように騎手の反応に俊敏に反応できるところを評価しました。 秋華賞はオークスより桜花賞で上位にきた馬の方が活躍しているレース です。ローズバドは桜花賞に出走していませんが、1400mのフィリーズ レビューを勝ったように短い距離でも鋭い末脚を繰り出せます。ですから、 オークス2着と言っても桜花賞上位組に劣ることはありません。そこが オークス馬レディパステルとの最大の違いです。

 あとは、ムーンライトタンゴです。ローズSでは前に行ったダイヤモン ドビコー、ノブレスオブリッジに競り負け、後ろから来たローズバドに差さ れ、夏に使われた強味もあっただけに力負けの感じは確かにあります。 ただし、スピードと切れ味という点では、ローズバドにはかなわなくても、 それ以外の馬となら互角以上のものを持っていると思います。マイルで 34秒台の末脚が使えるところが、今回の後半ペースアップのレース展開 に合いそうです。ローズバドより前で進められるので、もしローズバドが 馬群を捌くのに苦労するようだと2着は十分に考えられます。夏のクイーン Sで古馬相手に3着したことを忘れてはいけません。

 オークス馬レディパステルは抑えの評価です。調教で勢いが物足りな かったことと、今回は流れが落ち着きそうなので一気にエンジンが掛かる 器用な脚を繰り出せるか疑問なので評価を下げました。それでも、搭載 エンジンは並みのものではないですから、うまくエンジンが掛かって この馬の良さを引き出せれば、2着争いは十分にできるとみています。

 調教で飛び跳ねるようなフットワークが目立ったノブレスオブリッジ、 ボリューム感が出て非常に見栄えのする馬体になったドリームカムカム、 久々も馬体の成長と落ち着きが伺えたダイワルージュを抑えます。

     ◎テイエムオーシャン
     ○ローズバド
     ▲ムーンライトタンゴ
     △レディパステル
     注ノブレスオブリッジ
     注ドリームカムカム
     注ダイワルージュ



レース結果

 2001年4回京都4日( 10月 14日) 11R  
 第6回 秋華賞(GI) 
 サラ系3歳 2000m 芝・右  
 (混)牝(指) オープン 定量 
 本賞金: 8900、 3600、 2200、 1300、 890万円 発走 15:40 
 天候:晴  芝:良  
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
 着 予 枠 馬      馬  名         性齢  重量     騎手   タイム   着差       馬体重   調教師  人気
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
  1 ◎ 1  2    テイエムオーシャン 牝 3 55.0kg  本田優  1:58.5        442Kg  +2 西浦勝一  1
  2 ○ 5  9    ローズバド     牝 3 55.0kg  横山典弘 1:58.6 3/4馬身  422Kg  -4 橋口弘次  2
  3 △ 3  6    レディパステル   牝 3 55.0kg  蛯名正義 1:58.9 2馬身    446Kg  -6 田中清隆  3
  4   5 10 (市)サクセスストレイン 牝 3 55.0kg  木幡初広 1:59.0 クビ     460Kg   0 稲葉隆一  8
  5   8 18 (父)ショウナンバーキン 牝 3 55.0kg  横山義行 1:59.2 1 1/4馬身  444Kg  -6 大久保洋 16
  6 ▲ 3  5 (父)ムーンライトタンゴ 牝 3 55.0kg  四位洋文 1:59.4 1馬身    428Kg  -8 安田隆行  4
  7 注 2  3    ノブレスオブリッジ 牝 3 55.0kg  熊沢重文 1:59.5 1/2馬身  430Kg  +6 浅見秀一  7
  8   2  4 (父)タイムフェアレディ 牝 3 55.0kg  松永幹夫 1:59.8 2馬身    420Kg +10 中野栄治 13
  9 注 7 13    ダイワルージュ   牝 3 55.0kg  柴田善臣 1:59.8 クビ     486Kg  +6 上原博之  6
 10   8 16    ピンクパピヨン   牝 3 55.0kg  河内洋  2:00.0 1馬身    406Kg  +2 音無秀孝 15
 11   1  1    アドマイヤハッピー 牝 3 55.0kg  藤田伸二 2:00.0 クビ     458Kg   0 森秀行   9
 12 注 7 14 (父)ドリームカムカム  牝 3 55.0kg  角田晃一 2:00.7 4馬身    460Kg  -2 国枝栄   5
 13   6 12    シルキードルチェ  牝 3 55.0kg  佐藤哲三 2:00.7 クビ     390Kg  +4 藤沢則雄 11
 14   7 15 (父)ハローサンライズ  牝 3 55.0kg  秋山真一 2:00.8 1/2馬身  452Kg  +4 石坂正  14
 15   4  8    タイヨーキャプテン 牝 3 55.0kg  菅谷正巳 2:01.3 3馬身    480Kg  -8 菅谷禎高 18
 16   4  7 (市)シャイニンググラス 牝 3 55.0kg  吉田豊  2:02.3 6馬身    412Kg  -8 大久保洋 12
 17   6 11 (市)ウィーレジスタンス 牝 3 55.0kg  幸英明  2:02.5 1 1/4馬身  480Kg  +2 領家政蔵 17
 18   8 17    フローラルグリーン 牝 3 55.0kg  武幸四郎 2:03.3 5馬身    438Kg  -8 音無秀孝 10
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
 ハロンタイム  12.1 - 10.5 - 12.2 - 11.8 - 11.8 - 12.0 - 12.2 - 12.3 - 12.0 - 11.6  
 上り  4F 48.1 - 3F 35.9 
 1コーナー  17-15,2(3,7)13,1(5,11)(4,14)6(10,18)-(8,12)-16-9  
 2コーナー  17-15-2(3,7)-(1,13)(11,14)(4,5)6(10,18)12-8,16-9  
 3コーナー  17-15-2(3,7)(13,5,14,11)(1,10,6)(4,18)-12,9,16,8  
 4コーナー  (17,*15,2)3,5(13,7,14)(1,10,6)18,4(9,11,12)-16-8  

 <払戻金> 
 単勝 02 240円 1番人気  枠連   1- 5 590円 2番人気
 複勝 02 110円 1番人気  馬連  02-09 660円 2番人気
    09 130円 2番人気  ワイド 02-09 260円 1番人気
    06 130円 3番人気      02-06 270円 2番人気
                      06-09 320円 3番人気




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