オークス |
2001/05/20 東京競馬場 芝2400m |
■ レース展望 = 実は折り合っている!? テイエムオーシャン中心 = | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
桜花賞を楽勝したテイエムオーシャンが2冠達成なるか。今年のポイントは この1点。掛かり気味に行くので距離が持たないとか、同じダンシングブレーブ産駒の 桜花賞馬キョウエイマーチがオークスで大敗したなどの話が聞かれますが、どうなので しょう。まず折り合いですが、チューリップ賞の回顧で指摘したように、掛かっている ように見えるが実は折り合っているというのが正解な気がします。折り合っていなけれ ば、直線であれほど楽に突き放すことは不可能でしょう。また、キョウエイマーチと血 統背景は似ていても、馬体も気性も違うのであまり比較の対象にはしたくはありません。 陣営はこの中間、馬を前に置いての調教を入念に行っています。道中ゆっくり進めて、 ラストの切れを生かす稽古です。テイエムオーシャン自身、すっかりその稽古を覚えた ようで、あとは実戦でそれをやるだけといった感じまで、できるようになっています。 能力は断然なので、当日のパドックでイレ込まなければ勝てるのではないでしょうか。 現時点での強さは、ここ10年でもトップレベルだと思っています。 2着争いは混戦で す。今のところは、桜花賞2,3着のムーンライトタンゴとダイワルージュ、フローラ S1,2着のオイワケヒカリ、レディパステルが有力と見ています。一発大穴なら、ラ ムタラ産駒のアデレードシチーが気になります。馬体は小さいですが、母はオークス3 着のヤンゲストシチーで、そのとき騎乗していたのが、今回、テイエムオーシャンに騎 乗する本田騎手というのも、何か因縁めいたものを感じます。過去3戦ともに上がり3F 35秒台を出していること、2200mを経験していることからも一発あるような気が します。 ■■■ ミニデータ ■■■ <<過去10年のデータを元に分析>> <2冠馬> 桜花賞とオークスを連覇したのは「ベガ」1頭のみ。2着は3頭。 断然の1番人気になるテイエムオーシャンは2冠馬なるか!? <ステップ> 連対馬20頭の内訳は、桜花賞15頭、忘れな草賞3頭、4歳牝馬特別と チューリップ賞が各1頭。平場からの馬はここ10年連対していない。 <距離実績> 連対馬20頭のうち1600mまでしか連対していない馬は11頭。 その11頭はオープン1600mで連対経験あり。 <前走着順> 連対馬20頭で前走着順が5着以内だったのは18頭。残る2頭は桜花賞で 6,7着。桜花賞以外からでは、5着以下の馬の巻き返しは難しい。
■■■ ステップレース ■■■
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■ 相馬眼予想 |
テイエムオーシャン2冠なるか。その1点に絞って1週間検討してきましたが、 その結論は「YES」です。何度も言いますが、現時点での強さは、ここ10年 でもトップレベルのものです。過去10年で2冠馬はベガ1頭と苦しいデータは ありますが、そんなデータよりこの馬の強さに賭けてみたいと思います。調教の 動きも絶好で、状態に不安はありません。 結論から書きましたが、テイエムオーシャンがどんなレースをするかを分析し ないと2着馬を当てることはできません。本田騎手はどんなレースをするのでし ょうか。調教で馬を前において折り合いをつける稽古を盛んにやっていることか ら、行く馬がいれば抑えて2,3番手からのレース、逆に行く馬がいなかれば逃 げるレースをすると思います。行く馬がいて早いペースで逃げた場合でも、テイ エムオーシャンはマイペースを守るでしょうから、全体的なペースが早くなるこ とは考えにくく、例年通りスローペース(極端なスローではない)で上がり勝負 の競馬になりそうです。テイエムオーシャンは、4コーナーまでマイペースで進め、 直線で早めに後続との差を広げて、そのまま粘り込む競馬をするはずです。西浦 調教師が騎手時代に、東京コースで行われた皐月賞でヤエノムテキに騎乗し、 直線で早めにスパートしてセーフティリードを奪って勝ったあの作戦です。 こんな展開で、どんな馬が有利になるのでしょうか。前に行った馬がテイエムオ ーシャンと一緒にスパートしたら、直線の坂で苦しくなるでしょう。また、後方 からの追い込みでは、絶好の馬場状態で前もそう簡単には止まらないので、差し 切るのも難しそうです。ここは定石通り、好位をスムーズに進められる馬を狙い たいと思います。 好位を進める馬で狙ってみたいのは、フローラC1,2着馬オイワケヒカリ、 レディパステル、そしてアデレードシチーです。特にオイワケヒカリは、馬体の 充実が素晴らしく、ここにきての充実度では他馬を凌ぐものがあります。切れる 脚はありませんが、好位から息の長い末脚で2着できる力はあると見ています。 ここ10年平場からの馬は連対していませんが、敢えてアデレードシチーを狙っ てみます。小柄な馬体ながら搭載エンジンはいいものがあるのと、前々の競馬を しても35秒台の末脚があるのが魅力です。レディパステルは、フラワーCでデ ザーモ騎手が末脚を計れているので、今度は前を捕まえるタイミングでスパート できるはずです。あとは、桜花賞2,3着馬ムーンライトタンゴとダイワルージ ュを抑えます。ムーンライトタンゴは、馬体減りがなく、パドックで落ち着いて いるようなら、評価を上げたいと思います。 ◎テイエムオーシャン ○オイワケヒカリ ▲アデレードシチー △レディパステル 注ムーンライトタンゴ 注ダイワルージュ |